おじさん薬剤師の日記

調剤薬局で勤務するおじさんです。お薬のはたらきを患者様へお伝えします

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認定薬剤師のMPラーニング期間内取得単位数とPECS報告済単位数のズレに注意

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認定薬剤師のMPラーニング期間内取得単位数とPECS報告済単位数のズレに注意

私は3年に1回、認定薬剤師の更新を行っているのですが、2022年よりその管理方法が「薬剤師研修手帳」から「薬剤師研修支援システム(PECS)」へ変更となりました。

管理方法の変更に伴い、期間内に取得した「単位数」と「PECSへ報告済み単位数」にズレが生じるケースを実体験しましたので、注意喚起のため記します。

私は「MPラーニング」というWeb研修システムを利用して研修認定薬剤師の単位を取得しています。

期間内に取得した(と自分で思っていた)「単位数」と、「PECSへ報告済み単位数」のズレとは下図の状況のことです。

PECS

PECS

「PECS報告済単位数」が15単位であるのに対して、MPラーニングでは2022年5月〇日~2023年5月△日までの「認定期間内内取得単位」が21単位となっています。

自分としては「21単位」取得した!」と思っているにも関わらず、実際にPECSへ報告された単位数は15単位だけだった。。。ということです。

このような状況となった経緯を以下に示します。

認定期間1年目:2022年5月20日~2023年5月19日

私は2022年5月20日からMPラーニングを開始しました。

2022年5月20日~2022年5月31日までの間にMPラーニングを6単位研修しました。

2022年6月1日~2022年6月30日までの間にMPラーニングを15単位研修しました。

しかし、PECS報告済単位数は「15単位(6月分だけ)」となっており、2022年5月に研修した「6単位」はカウントされませんでした。

このようになった経緯はMPラーニングの仕様にあるのではないか?と私は考えました。

 

MPラーニングは1カ月間の研修データを「月末に研修した」として認識するシステムです。そのため5月20日~5月31日までに研修した6単位は「2022年5月31日に研修した」と認識します。

私の場合、2022年5月1日~2022年5月19日までは「以前の認定期間」であり、2022年5月20日~が「新たな認定期間」となるわけですが、「2022年5月31日に6単位研修した」というMPラーニングデータが「新たな認定期間」としては認識されなかったのかなぁ。。。と私は解釈しました。

 

以上の経緯により、新たな認定期間「2022年5月20日~2022年5月31日」にMPラーニングにより研修を行ったにもかかわらず、PECSに対して「6単位を5月に取得した」とは報告されませんでした。

(6単位が2022年5月1日~5月19日分として報告されたかどうかは検証できませんでした)

 

これらのことから、認定薬剤師を「更新した月」にMPラーニングを申し込んで研修を行った場合、MPラーニング上では「研修した」と表記されるにも関わらず、「薬剤師研修支援システム(PECS)」では「研修してません」として認識される可能性が示唆されました。

私のように、認定薬剤師を更新し、更新した月に「よーし、張りきってMPラーニングを頑張るぞー」と思って取り組んだとしても、PECSに反映されない(研修を行っていない)と認識されるかもしれませんのでご注意ください。

また、認定薬剤師取得期間の最終月(私で言うところの5月前半)にMPラーニングを取り組んだ場合、MPラーニングの実施日は「5月31日」となりますので、認定期間の最終月に慌ててMPラーニングに取り組んだとしてもPECSに反映されるかどうかは不明ですのでご注意ください。

 

 

以下は、2017年に記した記事です。

研修認定薬剤師の3年ごとの更新を上手に行う方法

かかりつけ薬剤師指導料や健康サポート薬局などの制度導入にあたり研修認定薬剤師の認定取得者数が右肩上がりに増えています。3か月ごとに更新される認定薬剤師数を見ていくと毎月1000人ほどの方が研修認定薬剤師を取得していることが分かります。

2016年6月30日現在で43868名が認定薬剤師に登録されていますが、そのうち新規認定者数は13478名ですので約1/3が新規認定者であることが分かります。

研修認定薬剤師の初回時修得ルールは40単位以上(最長4年以内、毎年5単位以上)を修得して申請することとなっています。40単位修得までに要する期間に関しては1年以内で40単位以上を取得していれば認定をうけることができるとされています(Q&Aより)。

私は2015年末から認定シールを集め始めて、2016年に入ってe-ラーニングも開始して、およそ半年ほどで40単位がたまりました。私は可能な限り早めに修得することを目標としていましたので“4年以内”というワードを意識せずに取り組みました。

さて、研修認定薬剤師を修得すると認定日から3年間を“認定期間”として記載されることを知りました。逆にいいますと、3年後の更新に向けて認定期間内に30単位(毎年5単位以上)を取得しなければならなくなったわけです。

薬剤師のためのe-ラーニング「MPラーニング」の仕様についての個人的感想

研修認定薬剤師制度に関する

初回取得時の“なるべく早く”とは打って変わって、“3年間で30単位“をいかにして上手に取得していくかを考えてみることにしました。

~プラン1~
e-ラーニングを毎年登録して(MPラーニング:年間8230円/研修認定薬剤師取得者コース)、毎月1単位ずつ取得していく方法。
3年間で36単位を取得できます。
3年間での費用は8230円×3=24690円(注意:金額は2017年時点のものです)

~プラン2~
地域の薬剤師会主催の勉強会に年間10回参加する

~プラン3~
日本薬剤師会学術大会や、地域の薬学大会などの学会に参加して認定シールを取得し、不足分を勉強会に参加する。学会は2日間で6単位ほどのシールがもらえる

~プラン4~
e-ラーニングの加入時期を調節する
例えば2016年8月~2019年7月までが“認定期間“の方の場合、下図のように
1年目:黄色、2年目:橙色、3年目:赤色
が認定期間となり、各色の期間中に10単位(最低5単位)を取得して合計30単位とする必要があります。
e-ラーニング取得計画
毎年e-ラーニング(8230円/年)に加入して単位を取得することが分かりやすいのですが、図のように2017年1月~12月までの期間にe-ラーニングに加入し、1~7月までの間に10単位、8~12月までの間に10単位を取得すれば、一度のe-ラーニングの加入で2年分(1年目の黄色と2年目の橙色)の単位を取得することが可能と考えられます。この方法ですと2年に1度e-ラーニングに加入することになります。(注意:金額は2017年時点のものです)

e-ラーニングは認定シールを取得するための一つの“手段”ですので、上手に活用できればと考えています。

 

研修認定薬剤師をいつまで更新し続けるかは人によって異なるかと思いますが、3年間で30単位をストレスフリーで取得するためには、ある程度の計画性を持った方が有用と感じました。

 

-e-ラーニング
-3年ごと, e-ラーニング, 研修認定, 薬剤師

執筆者:ojiyaku


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