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急性リンパ性白血病治療薬「キムリア」1回5300万円

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急性リンパ性白血病治療薬「キムリア」1回5300万円

2017年8月に米国FDAで医薬品として認可された急性リンパ性白血病治療薬「キムリア」の1回の治療費が5300万円という高額治療であることが話題となりましたが、開発を行ったノバルティスファーマは「2018年内に日本国内での承認申請を目指している」としています。

ノバルティスの癌領域の研究開発

~キムリア(CAR-T細胞療法)~

適応症
急性リンパ性白血病で再発・難治性の25歳以下の患者

急性リンパ性白血病とはB細胞が癌化して増力する疾患です。癌化したB細胞表面にはCD19という腫瘍抗原が多く発現します(通常のB細胞にもCD19は発現しています)

薬効
患者様本人から採血した血液の中からT細胞を抽出し、低温状態に保管してノバルティスの細胞加工施設へ輸送します。そこでT細胞の表面にCD19を認識する受容体を発現する遺伝子が組み込まれ、患者本人の体内へ注射して戻します。
キメラ抗原受容体T細胞療法と呼ばれます

体内へ戻されたキメラ抗原受容体T細胞は、癌化したB細胞を発見すると、増殖を繰り返しB細胞をやっつけます。

米国での治療成績(ELIANA試験)

対象:急性リンパ性白血病患者さん68人の子供・若年成人

ノバルティスの癌領域の研究開発

結果
有効性が評価できたのは63人であり、そのうち52人(83%)が3か月以内にがん細胞が見えなくなった(寛解状態)となっています。治療を受けた患者の6か月後の生存率は89%、12か月後では79%となっております。

B細胞のCD19をメインターゲットとする治療であるため、正常なB細胞の減少による免疫不全の副作用が起こりえます。

米国では1回の治療費が5300万円と設定され、治療開始から1か月に効果が認められた患者のみに支払を求める成功報酬型の価格設定が採用されました。

キムリアは世界初の遺伝子組み換えによる治療であるため、効能効果と副作用リスクを検討した上で、日本国内でどのような承認審査が行われるか非常に興味深いところです。

CAR-T療法に関しては武田薬品や第一三共、タカラバイオなどの国内企業も参入を発表しておりますので、今後の癌治療の一翼を担う療法となるかもしれません。

ノバルティスの癌領域の研究開発

 

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