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ネプリアライシン阻害剤LCZ696(サクビトリルとバルサルタンの合剤)の腎機能保護作用は糖尿病患者でより効果的

ojiyaku 0
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ネプリアライシン阻害剤LCZ696(サクビトリルとバルサルタンの合剤)の腎機能保護作用は糖尿病患者でより効果的

 

海外で使用されている心不全治療薬Entrest(サクビトリルとバルサルタンの合剤/治験薬コードLCZ696)が腎保護作用の指標である推算糸球体ろ過量(eGFR)の低下を有意に抑制するというデータが開示されました。

レニンアンジオテンシン阻害剤の標準量を服用している慢性腎不全患者の腎機能に対するネプリライシン阻害薬の効果について

抗心不全薬LCZ696に関する臨床データ

Entrest(サクビトリルとバルサルタンの合剤)とはネプリライシン阻害剤(ARNI)であるサクビトリルとARBの合剤で、心不全治療薬(左心室駆出率の改善)として用いられています。ネプリライシンとはナトリウム利尿ペプチド、ブラジキニン、アドレノメジュリンやその他の血管作動性ペプチドを減少させる酵素です。サクビトリル(ネプリライシン阻害剤)はこの酵素を阻害することで、上記のペプチド量を保ち、血管拡張作用、ナトリウム排泄作用、細胞外液の減少を引き起こします。

 

今回の報告では、1日2回LCZ696(サクビトリル97mg/バルサルタン103mg)を服用した群とエナラプリル10mgを服用した群におけるeGFRおよび糖尿病の有無を比較検討したデータです。

 

結果

非糖尿病群:eGFRの低下率1.1mL/min/1.73㎡/年

糖尿病群:eGFRの低下率2.0mL/min/1.73㎡/年

糖尿病群では腎機能の指標であるeGFRの低下率が2倍速い

 

LCZ696服用群のeGFR低下抑制率:-1.8 mL/min/1.73㎡/年

エナラプリル服用群のeGFR低下抑制率:-1.3 mL/min/1.73㎡/年

LCZ696群の方が腎機能低下抑制効果が高い

レニンアンジオテンシン阻害剤の標準量を服用している慢性腎不全患者の腎機能に対するネプリライシン阻害薬の効果について

抗心不全薬LCZ696に関する臨床データ

糖尿病を合併した心不全患者におけるLCZ696の効果:0.6 mL/min/1.73㎡/年

糖尿病を合併していない心不全患者におけるLCZ696の効果:0.3 mL/min/1.73㎡/年

糖尿病を合併している心不全患者の方がLCZ696の恩恵が大きかった

 

糖尿病患者においてネプリライシン阻害剤の効果が高かったことについて、心不全の経過またはHbA1cに対する治療効果によっては説明できなかった。

 

レニン・アンジオテンシン系阻害薬が最大限投与されている患者においてもネプリライシン阻害薬を追加することは糖尿病性の慢性腎不全で生じる腎機能低下を抑制することが示された。

 

LCZ696(サクビトリルとバルサルタンの合剤)はEntrestという商品名で使用されており、欧州では左心室駆出率が低下した慢性心不全患者において、米国では収縮不全を伴う心不全患者に使用されております。国内では、慢性心不全患者を対象として第Ⅲ相試験が行われております。

レニンアンジオテンシン阻害剤の標準量を服用している慢性腎不全患者の腎機能に対するネプリライシン阻害薬の効果について

 

 

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