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ロキソニン錠(ロキソプロフェン)の授乳中への移行性について

ojiyaku 3
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ロキソニン錠(ロキソプロフェン)の授乳中への移行性について

授乳婦の解熱鎮痛剤としてはカロナールが処方されることが多い印象があるのですが、ときおりロキソニン錠が処方されることを目にします。

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ロキソプロフェンの母乳への移行性について

ロキソニン錠の授乳中への移行性を確認するためにLACTMEDを検索してみましたが、なにもヒットしませんでした。ロキソニン錠は日本国内で圧倒的な知名度を有していますが、海外での使用量は非常に低いため授乳中への移行性に関するデータサンプルがない薬であることがわかりました。

類似薬と言っていいかどうかはわかりませんが、同じプロピオン酸系で5歳以上の小児への適応を有しているブルフェン錠(イブプロフェン)は海外ではおなじみの解熱鎮痛剤であり、母乳への移行性が低い薬であるため授乳婦への投与として好ましい選択であるという記載があります。

国内でのロキソニン錠と授乳婦に関する報告を検索したところ、授乳婦4名(28~33歳)へロキソニン錠が投与されたときの乳汁中への移行データを確認することができました。

その結果、母乳中へのロキソニン錠濃度は、服用後~5.5時間後までにおいて検出限界(0.1㎍/ml)以下であり、母乳への蓄積性はないことが示されています。

一般にロキソニン錠は血中では血中タンパクと結合して存在しています(タンパク結合率97%)。さらに血中タンパクと結合していない残り3%は分子型ではなくイオン型として存在していることが示唆されますので(pKa4.2)、薬剤特性から見ても乳汁移行性は低い製剤であることが考察されます。

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ロキソプロフェンの母乳への移行性について

ロキソニン錠は体内で代謝された後、活性代謝物として作用する薬ですが、活性代謝物の血中濃度は未変化体よりも低いこと、さらに水溶性も高いことから乳汁中への移行性はさらに低下することが推測されています。

このため母乳を摂取している乳児におけるロキソニン服用量は、非常にすくない(最大に多く見積もっても成人が1錠飲む量の70分の1以下程度の摂取量)ことが試算されています。

ここまでのデータだけを見ると、ロキソニン錠の授乳婦への投与は安全性は高い薬のように見えます。しかし上記データサンプル数は4名と非常に低いことは重々踏まえなければなりません。

一般的に、乳児対するに適応がある薬(乳児への投与実績がある薬)は授乳婦も服用できるという認識でよいことに変わりありません(カロナールなど)。そのつぎの段階として、乳児対するに適応がないものの、授乳婦が服用しても母乳中への移行性が低いために小児への影響が少ない薬(ブルフェンなど)が選択されるかと思います。

 

ロキソニン錠は”後者”に属しますので、データ上は乳児への影響は低いことが示唆されていますが、服用する際は「ロキソニン錠の服用は短期間にする」「授乳を終えてからにロキソニン錠を服用する」「ロキソニン服用後に授乳を開始する場合は、最初の母乳を少し絞って捨ててから与える(蓄積性はないとされていますが、蓄積分を捨ててから授乳を開始する)」といった配慮はあってよいかと思います。

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ロキソプロフェンの母乳への移行性について

 

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