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ジプレキサ(オランザピン)やセロクエル(クエチアピン)を飲むと太る理由

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ジプレキサ(オランザピン)やセロクエル(クエチアピン)を飲むと太る理由

 

ジプレキサ錠(オランザピン)やセロクエル錠(クエチアピン)を飲むと1~2割程度の方が「食欲が増えた気がする(食欲亢進)」「体重が増えてきた」とおっしゃる方がおります。今回は、現在まででわかっている範囲ですが、ジプレキサ、セロクエルを飲むことで食欲が増える理由について調べてみました。

食欲と薬(セロトニン5HT2C受容体について)

5HT2C受容体逆作動薬による体重増加報告(ラット)

ジプレキサ・セロクエルを飲むと食用が増える理由

セロトニンが脳内の「満腹中枢」を刺激すると我々はおなかがいっぱいになります。この時の「満腹中枢」にはいくつかあるのかもしれませんが、今回はセロトニン5HT2C受容体へセロトニンが作用したことを「満腹中枢が刺激された」と考えます。

 

セロトニン5HT2C受容体に対する作用には現在3~4種類の作用方法があると考えられています。

 

1:作動薬

セロトニン5HT2C受容体に以下の作動薬がくっつくと満腹中枢が刺激されて「おなかいっぱい」と感じます

~作動薬の例~

・セロトニン

・ロルカセリン(米国FDAで肥満治療剤として使用されている薬)

・トリプタミン(いわゆる脱法ドラッグ)

 

2:部分作動薬

若干効き目が弱めの作動薬として作用しながら遮断薬としても作用します。満腹中枢への作用としては作動薬に近い印象があります。

~部分作動薬の例~

・エビリファイ

 

3:遮断薬

セロトニン5HT2C受容体を遮断すると満腹中枢への刺激が減ります。そのため「おなかがいっぱいになりにくい」という状況になります。マウスでの実験ですが、5HT2C受容体を持たないマウス(欠損させたマウス)は過食・肥満・代謝異常が生じることが見いだされています。

~遮断薬の例~

・トラマール/トラムセット/ワントラム

食欲と薬(セロトニン5HT2C受容体について)

5HT2C受容体逆作動薬による体重増加報告(ラット)

4:逆作動薬

逆作動薬とは作動薬とは反対の作用を及ぼす医薬品のことです。遮断薬は“受容体を覆ってブロックする”はたらきでしたが、逆作動薬は受容体にくっついて“作用薬と逆のはたらき”を示します。5HT2C受容体逆作動薬は「おなかいっぱいの逆=おなかすいた」状況を作ることが予想されます。

~逆作動薬の例~

・ジプレキサ

・セロクエル

・三環系抗うつ薬、四環系抗うつ薬

など

 

5HT2C受容体逆作動薬による食欲UPに関してヒトにおける具体的な報告を見つけることができなかったのですが、ラットにおけるデータではオランザピン(逆作動薬)は遮断薬に比べて有意な体重増加を確認したという報告があがっています。(遮断薬を服用したラットにおいても体重増加は確認されておりますが、逆作動薬では体重増加が大きかったという報告です。)

5HT2C受容体を欠損させたマウスは肥満になる

 

上記のことから5HT2C受容体に関しては、遮断しても太る、逆作動薬を使用しても太る、作動薬を使用すると「おなかいっぱい」となることがわかりました。

日本国内ではロルカセリン(作動薬)は認可されておりませんので、ジプレキサやセロクエルによる過食・肥満を抑えるためにカウンターとして使用する薬はなさそうです。

食欲と薬(セロトニン5HT2C受容体について)

 

 

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