2020年6月にセレコックス錠のジェネリック医薬品が発売されます。各社からセレコキシブ錠の添付文書が公開されていましたので、各メーカーから発売されるセレコキシブ錠について、先発との比較データをエクセルで作成しました。
先発品のセレコックス錠の製造販売はアステラス製薬が行っていますが、販売提携はファイザーが行っています。
セレコックス錠のAG薬(原薬・添加物が同じ)から発売されます。
ファイザーはセレコキシブ錠「ファイザー」の取引卸を限定するとしており、スズケンと東邦の2社とは取引しないとしています。
2020年2月末時点で13社のセレコキシブ錠の添付文書が公開されていましたので薬物動態・錠剤刻印・錠剤径・販売包装についてエクセルデータでまとめてみました。
・「フェルゼン」「アメル」「DSEP」
・「日新」「明治」
・「杏林」「オーハラ」
上記のメーカーから発売されるセレコキシブ100mgの薬物動態が全く同じでしたので、同一製品であることが確認できます。
先発品のセレコックス錠が普通錠であること、添加物が少ない製剤であるため、各社から発売されるセレコキシブ錠の添加物リストは先発品と全く同じ製品を多数確認できます。(添加物リストが同じだけで、含量、添加物の入手元は異なります)
また、セレコキシブ錠100mgに関しては、錠剤径・錠剤幅に関しても先発品と同サイズまたは0.2㎜以内の製品を多数確認できます。先発品のセレコックス錠を錠剤分包機カセットで使用している医療機関にとってはカセットの流用が可能かと思います。
個人的な感想すが、ここ最近新発売されている後発医薬品の中では、比較的バラツキが大きいように感じます。
AUC(体に取り込まれる総量)に関しては、各社から発売されるセレコキシブ錠は先発と比較して96~106%以内に入っています。
Cmax(最高血中濃度)に関しては、各社から発売されるセレコキシブ錠は先発と比較して90%~115.4%程度の幅があります。
Cmaxとは薬を飲んだ後、血液中を流れるセレコキシブ錠が、最大でどの程度まで上昇するかという指標です。先発品のセレコックス錠を100%としたときに90%程度の製品もあれば115%程度の製品もあるということです。あくまで製造試験段階における試験者数20~70人程度の平均値としてのデータです)
注意)後発医薬品の許容域は、先発を100%としたときに80~125%とされているものの、標準偏差(バラツキ具合)としては100%に近い部分にまとまっている必要があるため、実際の許容域としては先発と比して87~113%程度の平均値に抑えたいところです。