厚生労働省は2018年1月19日、新薬として13成分20品目を承認しました。以下の製品は2018年4月ころに薬価収載が見込まれます。
~ネキシウム懸濁用顆粒分包10mg/20mg、ネキシウムカプセル10mg/20mg~
「胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、逆流性食道炎、非びらん性胃食道逆流症、Zollinger-Ellison症候群」の効能効果に小児用量が追加されました。
ネキシウム懸濁用顆粒分包10mg/20mgは、小児への投与や、ネキシウムを脱カプセルして経鼻・胃管を留置している患者様に対して投与することを考慮して考案された剤形であり、海外ではすでに発売されている製品です。カプセル剤の服用が苦手な患者様にも有用な製剤ではないでしょうか。
~レキサルティ錠1mg/2mg~
効能効果:統合失調症
ドパミンD2受容体及びセロトニン5HT1A受容体にパーシャルアゴニスト(部分作用薬)として作用する一方5HT2A受容体には阻害薬として作用する薬です。エビリファイ錠の後継として大塚製薬が開発した印象を受けます。
日本国内では「統合失調症」の適応で薬価収載されますが、米国ではもう一つ「大うつ病補助慮法」という適応も有しております。
レキサルティ錠の添付文書が公開されましたのでエビリファイ錠と比較してみたところレキサルティ錠では高プロラクチン血症の副作用が4%と記されていました。エビリファイ錠はプロラクチンを低下させる目的で使用されることもあった薬ですので、このあたりがレキサルティとエビリファイの違いになる感じでしょうか。
~ネイリンカプセル100mg~
効能効果:爪白癬
エルゴステロール生合成阻害作用により白癬菌の増殖を抑えます。ネイリンカプセルの利点は併用禁忌薬がないことです。同類薬のイトリゾールには禁忌薬が多数ありましたので、このあたりはネイリンカプセルが使いやすい印象をうけます。
1日1回12週間経口投与します。
~グーフィス錠5mg~
適応症:「慢性便秘症(器質的疾患による便秘を除く)」
胆汁酸の再吸収を阻害すること便の排泄を促進します。グーフィス錠はそれ自体が腸管から吸収される量が非常に少ないため相互作用リスクが低いという特徴があります。
~サチュロ錠100mg~
適応症:多剤耐性肺結核
APT合成酵素を特異的に阻害し、結核菌への抗菌活性を示します。
~リムパーザ錠100mg/150mg~
適応症:白金系抗悪性腫瘍剤感受性の再発卵巣がんにおける維持療法
ADPリボースポリメラーゼ阻害薬)PARP阻害薬)
~テセントリク点滴静注1200mg~
適応症:切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん
抗PD-L1モノクロナール抗体
~アレサガテープ4mg/8mg~
適応症:アレルギー性鼻炎
レミカットカプセル(エメロミンカプセル)の成分を貼付剤とした製品です。H1受容体拮抗薬。
~デュピクセント皮下注300mgシリンジから
適応症:既存治療で効果不十分なアトピー性皮膚炎
IL-4とIL-13によるシグナル伝達を阻害することで皮膚の持続的な炎症を阻害する。
~ファセンラ皮下注30mgシリンジ~
適応症:気管支喘息(既存治療によっても喘息症状をコントロールできない難治の患者に限る)
ヒト化抗IL-5受容体αモノクローナル抗体製剤
~イブリーフ静注20mg~
適応症:未熟児動脈管開存症で保存療法(水分制限、利尿剤投与等)が無効の場合
イブプロフェンがもつ動脈管収縮作用を用いた保存療法
~ナルベイン注2mg/20mg~
適応症:中等度から高度の疼痛を伴う各種がんにおける鎮痛
μオピオイド受容体作動薬(麻薬)
~ベスポンサ点滴静注用1mg~
適応症:再発又は難治性のCD22陽性の急性リンパ性白血病