pregabalin-ge
東レは、レミッチOD錠に関して、痒み改善に関する特許が切れる2017年に特許延長を申請したにもかかわらず、2018年に沢井製薬と扶桑薬品がジェネリック医薬品を販売していた件について、知財高裁は特許侵害にあたるとして、沢井製薬に142億9000万円、扶桑薬品に74億7000万円の賠償命令をくだしました。
東レは2021年に東京地裁に上記の件で損賠賠償を請求したものの棄却された経緯があり、今回の控訴で逆転した結果となりました。
沢井製薬・扶桑薬品ともに最高裁への上告を行う準備をしているということです。
尚、2025年5月現在では、沢井や扶桑を含む9社がレミッチ錠・レミッチOD錠のジェネリック医薬品である「ナルフラフィン塩酸塩」のジェネリックを発売しております。
ファイザー株式会社が販売している「リリカ」の用途特許について沢井製薬が2017年に用途特許が無効ではないか?という審判請求を行っており、その後、各後発メーカーも加わって16社とファイザーとの間で用途特許について審理が行われていました。そしてようやく2020年7月に特許庁より「用途特許は無効」という審決がおりました。これにより2020年12月にリリカの後発品が発売される見通しとなりました。
リリカは2010年に発売され、物質特許は2017年10月に切れていました。2018年4月に再審査期間を終了し、2022年7月まで「用途特許」が有効とみなされていて、後発医薬品が参入できない状況でした。しかし、2020年7月27日、特許庁の審決により「用途特許」が無効となったことで、リリカの後発医薬品の製造が可能となります。
リリカの後発医薬品(プレガバリン)の承認・発売時期としては2020年8月中旬に承認されて、2020年12月上旬から中旬に発売となる見通しです。
pregabalin-ge
今後のファイザーの動向としては、「用途特許審決の取り消し」を訴えるか、AG薬の販売を検討するかといったことが考えられます。