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オキサゾリジノン系合成抗菌剤「シベクトロ錠200mg・点滴静注200mg」のはたらきについて

オキサゾリジノン系合成抗菌剤「シベクトロ錠200mg・点滴静注200mg」のはたらきについて

オキサゾリジノン系合成抗菌剤「シベクトロ錠200mg・点滴静注200mg」が2018年3月2日に開催される薬事・食品衛生審議会 医薬品第二部会において医薬品承認の可否が審議されます。

シベクトロ錠/静注は抗生物質の一種で、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)のような感受性細菌によって引き起こされる急性の細菌皮膚感染症の治療薬として2014年6月アメリカのFDAに認可されている医薬品です。

シベクトロ錠/静注の抗菌剤分類は、国内で使用されているザイボックス錠/注射液と同じオキサゾリジノン系合成抗菌剤に属します。シベクトロ錠/静注の力価はブドウ球菌や腸球菌に対してザイボックスと比較して4~16倍強力な抗菌活性を有しております。そのため第二世代のオキサゾリジノン系合成抗菌剤ともよばれています。

使用方法は経口投与または静注(18歳以上)で1日1回6日間投与します。

2018年3月2日オキサゾリジノン系合成抗菌剤「シベクトロ錠200mg・点滴静注200mg」承認可否

シベクトロ錠/静注投与後は血中または腸管内の加水分解をうけて活性化します(プロドラッグです)。細菌の50Sリボソームサブユニットに結合してタンパク合成を阻害する働きがあります(静菌的にはたらきます)。

バイオアベイラビリティ:91%
生物学的半減期:12時間
排泄:便排泄82%、尿排泄18%

臨床試験における副作用報告
吐き気8%・頭痛6%・下痢4%・嘔吐3%・めまい2%

シベクトロ錠/静注を6日以上服用すると好中球の減少が報告されています。そのため好中球減少患者においては代替療法を考慮すべきとしています。

6日間飲みきり「シベクトロ錠200mg」

ojiyaku

2002年:富山医科薬科大学薬学部卒業