福岡県福岡市城南区において、向精神薬の偽造処方箋が見つかり、福岡県は福岡県薬剤師会などに対して、向精神薬偽造処方箋に関する注意喚起を行いました。
偽造処方箋には
処方せん発行元:アンジェ心療クリニック(福岡市中央区)
発行日:平成31年3月14日
処方内容:フルニトラゼパム2mg 4錠 分2 就寝前 30日
と記されておりました。
処方内容に疑義(就寝前分2の指示)が生じたこと、紙質が異なった(厚かった)ことから、処方医に照会をしたところ、当該処方せんを発行していないことが判明。患者に対しては、処方医のクリニックに行くよう伝え、処方せんを患者に返却
A薬局と同様の処方内容に疑義が生じたことから、処方医に照会。また、B薬局においては、処方せんに不備があったことから、当該処方せんを回収
いずれの2件の薬局においても、向精神薬の譲渡しはされていない。
とされています。
フルニトラゼパムは通常成人1回0.5~2mgを就寝前に服用する薬で、年齢・症状によって適宜増減する薬ですので、多く見積もっても1日4mgあたりが最大量でしょうか。
今回の偽造処方箋では1日に8mg飲む量が記されていますので、適応量を大幅に超えています。さらに、2×就寝前という謎の用法が記されていたため発覚に至った経緯があります。
処方医へ疑義照会
処方医に速やかに電話等で疑義の認められる点について確認する
患者情報の確認
保険証、問診票等により患者本人であるか、また、代理人の場合は代理人氏名及び本人との関係等を確認 ・患者等に確認後調剤する旨を説明 ・確認ができない場合、原則として処方せんは返却しない。 (説明しても同意を得られない場合等、患者とのトラブルを回避するため、やむを得ず返却する場合は、コピーした上で返却すること)【証拠品の保全のため】
最寄りの警察署に通報
薬務課又は最寄りの保健所に通報
薬剤師会支部に連絡
医療機関名、処方医師、処方内容、患者名、被保険者番号を控え、警察の指示に従うこと
(逃走した場合)人相、体格、服装、特徴、車のナンバー等をメモ等に残すこと