日本保険薬局政治連盟は、同ホームページに
2019年1月24日:薬機法改正に係る要望書その2
と題して
上記の内容が記された要望書(PDFファイル)を一度はホームページに掲載したにもかかわらず、その後削除していたことがわかりました。2019年2月18日現在では、PDFファイルを閲覧することはできないのですが、googleでPDFファイルを検索後にURLをキャッシュで閲覧すると、記載内容を確認することは可能でした。
「入退院時や在宅医療で医療機関などと連携して対応できる薬局」のことを要望書では「地域医療支援(地域密着型)薬局」と記載しているのですが、この名称が非公開だったようです。厚生労働省が今通常国会への提出を目指して薬機法改正案として調整している案件の一つとして「地域医療支援薬局」という文言も含まれていることが要因でした。
地域療養支援薬局(仮称)については、地域包括ケアの中で活動・活躍する地域の薬局を想定し、「承認」という禁止の解除を意味する重い行政行為に関らしめるのではなく、「届出」制度により提供されるサービスの「確認」を行い、速やかに全国に展開するべきである。
(都道府県の(承認又は)届出は、国の指導に関わらず都道府県、保健所ごとに異なる基準が適用される(健康サポート薬局届出事例参照)。全国一律の基準で行うためには、国がこれを行うべきである。
上記の内容を要約しますと
地域医療支援薬局(仮称)という形態の薬局を承認することが法案に盛り込まれているようですが、「地域医療支援薬局」の承認要件が「健康サポート薬局」の要件と似ていますので、「地域医療支援薬局」を取得する要件を「承認」ではなくて、「提出」にしもらえないでしょうか?そうすれば、在宅関連のサービスの拡大・拡充につながり、迅速に薬局の機能を地域で発揮することができるのですが・・・・
さらに、地域療養支援薬局を取得するために、新たな研修制度を設けるのではなく、既存の研修制度を活用してもらえませんか・・・健康サポート薬剤師を取得するためには30時間の研修が必要でして・・・、それをそのまま流用で切れば助かるのですが。。。
という感じの要望書かなぁと私は思います。日本保険薬局政治連盟としては新たな制度に対する薬局の負担軽減を考えて作成した要望書だったのでしょう。
私としては、地域療養支援薬局に関する内容も、さることながら、その次の「調剤助手制度」についての要望書が気になりましたので、その内容を記してみます
規制緩和、自治体ごとに異なる業務指導の改善について
薬剤師が行う「調剤」の範囲を明らかにし、薬局内(調剤室内)で事務職員等が薬剤師をサポートする体制を確立する必要がある。
要望提出の理由としては、今回の薬機法改正によって患者等に係る薬剤師の業務が増大することが想定されます。在宅などで調剤室を離れる薬剤師が増えるために、調剤業務をサポートできる専門職を検討してください。調剤という薬剤師の職務の範囲を明確にしてください。現状では自治体ごとに“調剤業務”の解釈が違うものですから・・
といった内容となっています。
上記は、あくまで要望書ですので、この件について回答が出るかどうかも定かではありませんが、“調剤をサポートできる専門職”というワードが初めて出てきましたので、それに対する厚生労働省の反応を待つ感じでしょうか。