おじさん薬剤師の日記

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タリージェ錠とリリカカプセルとの比較データ(対象:糖尿病性末梢神経障害性疼痛)

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タリージェ錠とリリカカプセルとの比較データ(対象:糖尿病性末梢神経障害性疼痛)

 

タリージェ錠が2018年12月3日の薬食審・医薬品第一部会にて承認可否が審議されることとなりました。タリージェ錠とはリリカカプセルのような「末梢性神経障害性疼痛」に対する効き目が期待される製品です。今回は、タリージェ錠とリリカカプセルとの違いについて調べてみました。

2018年12月3日、タリージェ錠の承認可否が審議される

神経からくる痛み止め「リリカ」の不安障害に対する効果について

結論

・タリージェ錠はリリカに比べて効き目が長い

・タリージェ錠の効き目は5週間飲み続けても持続する

・副作用発現率はリリカよりも幾分低い

糖尿病性末梢神経障害性疼痛におけるタリージェ錠とリリカカプセルの比較データ

上記はタリージェ錠に関する第Ⅱ相試験(米国フェーズⅡ)に関する内容です。読み手によって捉え方は様々かとは思うのですが、私としては、「リリカの効果を遠回しに悪く表現して、タリージェ錠の有効性を示す内容」に感じました。公開されている文章をどこまで鵜呑みにするかは、それぞれですが以下に内容をまとめます。

 

タリージェ錠の効果について

タリージェ錠は痛みの伝達に関与するα2δ-1サブユニットに結合することにより、シナプスにおける神経伝達物質の放出を制御して、鎮痛効果を発揮すると考えられています(リリカカプセルと同じ作用です。)リリカカプセルを服用した場合の鎮痛効果は50%程度であり、その有効性は徐々に低下するため、鎮痛効果を維持するためにはリリカの服用量を増やしていかなければなりません。タリージェ錠は5週間の連続服用した場合、増量しなくても効き目が維持されました。

 

タリージェ錠は高い選択的をもってα2δ-1サブユニットに結合します。さらに一度結合すると、離れるまでに時間がかかる(効き目が長い)という特徴があります。(リリカと比較して解離速度が遅いと記されています。さらにリリカについて“非選択性α2δ-1サブユニット”と記しています)

 

上記を理由に「タリージェ錠は選択的にα2δ-1サブユニットへ作用するために、少量の服用で効果が発現し、α2δ-1サブユニットにくっつくと離れにくい性質があるため、効き目が長い薬です」と紹介されています。

 

このあたりの表現は“手前味噌“にも読み取れるため、なんとも言えない気もします。

 

糖尿病性末梢神経障害性疼痛に対するタリージェ錠・リリカカプセルの効果について

 

タリージェ錠:1日1回5mg寝る前

タリージェ錠:1日1回10mg寝る前

タリージェ錠:1日1回15mg寝る前

タリージェ錠:1日2回、1回10mg(朝と寝る前)

タリージェ錠:1日2回、1回15mg(朝と寝る前)

リリカカプセル:1日2回、1回150mg(朝と寝る前)

プラセボ(偽薬)

 

糖尿病性末梢神経障害性疼痛患者(452人)を上記の7群に分けて、5週間服用した段階での痛みの程度について平均疼痛スコア(ADPS:痛みを0~10で評価)を用いて評価しています。ADPSが減少すると痛みが改善したと評価します

トラムセット配合錠のジェネリック“トアラセット配合錠”のメーカー比較

慢性腰痛に対するミオナール錠とテルネリン錠の効果および副作用の比較

 

結果(ADPSスコアがどれだけ減ったかについて)

タリージェ錠:1日1回5mg寝る前群:-2.0

タリージェ錠:1日1回10mg寝る前群:-2.3

タリージェ錠:1日1回15mg寝る前群:-2.7

タリージェ錠:1日2回、1回10mg(朝と寝る前)群:-2.6

タリージェ錠:1日2回、1回15mg(朝と寝る前)群:-2.8

リリカカプセル:1日2回、1回150mg(朝と寝る前)群:-1.8

プラセボ(偽薬)群:-1.9

 

プラセボ(偽薬)群で、-1.9ポイントが減少しているわけですが、タリージェ錠を服用することで-2以上の減少が確認できます。統計的にはタリージェ錠15mg群、1日2回、1回10mg群、1日2回、1回15mg群において、プラセボ群に比べて鎮痛作用の有効性が示されています。また、痛み止めが効き始めるまでの日数(ADPSが30%以上減少するまでに達する時間)についてもプラセボ群に比して有意性が示されています。

 

また、リリカカプセルについては、服用開始から1周目および2週目では鎮痛作用が出ているものの、3、4、5週目に関しては・・・プラセボ群と比較して有効性が示されていないと記されています。(リリカを服用する場合は、増量しないと効き目が減弱することを案に提示しています)

 

有害事象について

タリージェ錠服用群での有害事象は軽度から中程度のめまい(9.4%)、傾眠(6.1%)、頭痛(6.1%)でした。めまいと眠気に関してはタリージェ錠の服用量が増えるにつれて増加しています。

 

筆者らはまとめの中で、1日1回ねる前にタリージェ錠を服用することでも疼痛緩和作用が得られた点について「夜間にタリージェ錠を服用することで、日中のめまい・傾眠の頻度を軽減できる」と記しています。

モーラステープをはがすタイミングについて

神経からくる痛み止め「リリカ」の不安障害に対する効果について

まとめ

タリージェ錠は1日1回または2回の服用で、鎮痛効果を示す

タリージェ錠はリリカカプセルと比較して、効き目が長い

タリージェ錠を連続服用した場合、5週間後においても鎮痛効果が維持された(増量しなくてよい)

副作用発現率はリリカよりも幾分低いものの、めまい・傾眠といった副作用は用量依存的に起こりうる

糖尿病性末梢神経障害性疼痛におけるタリージェ錠とリリカカプセルの比較データ

 




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