おじさん薬剤師の日記

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新薬承認 高尿酸血症治療薬(痛風治療薬)

尿酸再吸収阻害薬「ユリス錠」について

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尿酸再吸収阻害薬「ユリス錠」について

 

2020年1月23日、尿酸再吸収阻害薬「ユリス錠」が新医薬品として承認されました。そこで今回は現在販売されている高尿酸血症治療薬と「ユリス錠」との違いについてまとめてみました。

ユリス錠とは

腎臓において尿酸を再吸収するトランスポーター(URAT1)を選択的に阻害することで、尿酸の再吸収を抑制し、尿酸排泄を促すことで血液中の尿酸値を低下させる作用があります。

注意)重度の腎障害患者さん(特に乏尿・無尿の方)に関しては、有効性が期待できません。

 

同様の薬理作用の薬に「ユリノーム錠(ベンズブロマロン錠)」があるのですが、ユリノーム錠は「劇症肝炎等の重篤な肝障害による死亡例が報告されていることから、投与開始後少なくとも6か月間ははならず、定期的に肝機能検査をすること」が使用上の警告として記されています。

 

一方、2020年時点における「ユリス錠」の添付文書には肝障害に関する警告はありません。私の印象ですが、ユリノーム錠と比較した場合のユリス錠の一番のポイントは「肝機能関連の副作用が少ない事」のように感じます。

 

「肝機能障害患者に対しては、慎重な経過観察を行うこと。他の尿酸排泄促進薬では重篤な肝障害が認められている。」と記す程度にとどまっています。

ただし、ユリス錠の臨床試験段階において、重篤な肝疾患を有する患者および肝機能が100U/Lを超える患者は除外されているため、現状では何ともいいがたいかもしれません。

 

ユリス錠の効果

1日1回0.5mgから服用を開始して、2週間以降に1日1回1mgへ増量し、投与開始から6週間以降に1日1回2mgへ増量する(維持量は通常2mg(適宜増減))。

 

ユリス錠2mgとユリノーム錠50mgを服用した比較データ

被験者

ユリス錠服用群102人(服用前血清尿酸値8.9mg/dl)

ユリノーム服用群98人(服用前血清尿酸値8.92mg/dl)

14週間上記薬剤を服用した後の血清尿酸値6.0mg/dl達成率は

ユリス錠2mg服用群:86.27%

ユリノーム錠50mg服用群:83.67%

フェブリク錠とトピロリック錠(ウリアデック錠)の違いについて/尿酸値と認知症に関する仮説

ユリス錠2mgとフェブリク錠40mgを服用した比較データ

被験者

ユリス錠服用群99人(服用前血清尿酸値8.61mg/dl)

フェブリク錠服用群100人(服用前血清尿酸値8.67mg/dl)

14週間上記薬剤を服用した後の血清尿酸値6.0mg/dl達成率は

ユリス錠2mg服用群:84.8%

ユリノーム錠50mg服用群:88.0%

 

国内におけるフェブリク錠の使用量に関しては、フェブリク10mg、20mgの使用量が圧倒的に多く、40mgを使用している患者さんは10mg・20mgの使用人数と比較すると1/10程度です(厚生労働省のNDBオープンデータより)。ユリス錠2mgがフェブリク錠40mgに対して非劣勢が示されたことは、ユリス錠が高尿酸血症治療薬として非常に有益な薬であるなぁと個人的には感じます。

ユリス錠を使用する際の注意点

尿酸を尿として排泄させる薬剤ですので、尿中の尿酸濃度が増加します。そのため尿が酸性に偏っている方の場合、尿路結石・血尿などの症状を引き起こす可能性があります。そのため、防止策として水分を十分に摂取して尿量を増加させること、尿をアルカリ性に保つこと(野菜や海藻類を食べる)などが対策例としてあげられます。

(尿をアルカリ性に保つ薬剤にはウラリット配合錠などがあります)

URECE

URECE

ユリス錠の剤形特性/薬物動態

・ユリス錠1mg、2mgには割線が入っています。(0.5mgには割線はありません)

 

・0.5mg、1mg、2mgすべての規格がPTP100錠包装のみの販売となります(2020年発売時点)

 

・ユリス錠の半減期が9.5時間ですので定常状態(薬安定して効き始める)に達するまでに2日程度かかります

 

・承認された最大投与量は1日1回4mgまで

-新薬承認, 高尿酸血症治療薬(痛風治療薬)
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執筆者:ojiyaku


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