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処方箋をもたない客に医薬品を不正販売した薬剤師(懲役1年6ヵ月)の販売手口

ojiyaku 0
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処方箋をもたない客に医薬品を不正販売した薬剤師(懲役1年6ヵ月)の販売手口

 

処方箋を持たない方に対して医薬品を不正販売したウエルシア薬局ユーカリが丘店(千葉県佐倉市上座)の元管理薬剤師、木川智勝被告に対して地方裁判所は医薬品医療機器法と麻薬及び向精神薬取締法違反の罪として、懲役1年6ヵ月、執行猶予3年の有罪判決を言い渡しました。

ウエルシア薬局ユーカリが丘店は処方箋医薬品を、処方箋をもたない方に対して不正販売したとして2018年2月に19日間の業務停止処分を受けていました。

 

大手調剤薬局チェーンでは、医療用医薬品の納品及び払い出しデータをパソコンで在庫管理しており、誤って患者様に間違った数量をお渡ししてしまったときに気が付くことができるように管理しています。そのため、医薬品を不正販売しただけでは在庫管理数量に誤差が生じるため定期的に行っている棚卸作業により発覚するはずです。ウエルシア薬局は株式会社ですので四半期ごとに財務諸表を公開しなければならないため、3か月に1度は在庫数量を把握するために棚卸をしなければなりません。

 

しかし木川智勝被告は不正販売した医薬品のデータに誤差が生じないように、架空の医療機関名をレセプトに入力し、さらに保険番号を入力せずに「自費診療」として医薬品を不正販売していました。この手順で作業すると在庫管理上は「架空病院から処方された薬を保険証をもたない患者様へ10割負担で払い出した」とパソコンは認識します。10割負担ですので支払基金や国保連合会へレセプト請求することもありませんので、外部に情報が漏れることもありません。(同僚からは不正を指摘されているが、木川被告は「何かあったら責任を取る」と述べています)

 

木川智勝被告が個人経営の薬局で同様の不正販売を行うのであれば、お客さんへ請求する金額(自費薬扱い)を通常価格よりも高額で請求することも可能です(自費薬は言い値で販売することができるため)。しかし木川被告は会社員であるため、上記の手法を用い「薬価」または「会社が設定する参考価格」で医薬品を販売していることが想定されます。起訴状では「処方箋がない客8人に計20回にわたり、医薬品や性的不能治療薬、向精神薬計約1200錠を約5万円で不正に販売した」と記されています。1錠あたり40円前後で販売しているわけですが、この価格を聞いたときに私は「思ったほど高額ではないなぁ」と感じました。

 

私は個人的にですが、「薬の不正販売」=「不当な高額請求で利益を上げる」と思い込んでいました。しかし、木川被告は「本人にとって金銭的メリットがないにも関わらず、独善的で悪質な不法行為を行った薬剤師」となって刑が下されました。木川被告をフォローする気はありませんが、ひとつだけ救いがあるとすると詐欺罪が求刑されなかったことでしょうか。

 

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