ジェネリック医薬品の推奨メーカーを選定(山形県酒田市の地域医療連携推進法人)

ジェネリック医薬品の推奨メーカーを選定(山形県酒田市の地域医療連携推進法人)

 

山形県酒田市(北庄内地域)の地域医療連携推進法人「日本海ヘルスケアネット」は地域におけるジェネリック医薬品の推奨メーカーを公開しました。

 

推進法人には酒田市病院機構・医療法人健友会、医療法人宏友会、社会福祉法人光風会、医療法人山容会、社会福祉法人かたばみ会、坂田地区の医師会、薬剤師会、歯科医師会が加入しています。

ジェネリック医薬品の医薬品の推奨メーカーについては、患者さんの希望や医療機関の事情もあることから、処方や調剤を義務づけるものではないとしています。

 

ジェネリック医薬品の推奨に関しては、有効性・安全性・経済性・地域の使用実績・シェア・安定供給・生物学的同等性・原薬の産地・1包化の安定性と利便性・薬価・錠剤の印字などを選定ポイントとしています。1成分につき2~3メーカーを選定しています。

 

第一弾の選定品目はPPIとαGIについて推奨メーカーが公開されました。

地域医療連携推進法人「日本海ヘルスケアネット」

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PPI

タケプロンのGE

・ランソプラゾールOD「武田テバ」15mg/30mg(AG薬)

・ランソプラゾールOD「トーワ」15mg/30mg

・ランソプラゾールOD「サワイ」15mg/30mg

頓服で使用したPPI(オメプラゾン、タケプロン、パリエット、ネキシウム)の効果について

パリエットのGE

・ラベプラゾールナトリウム錠「サンド」10mg/20mg

・ラベプラゾールナトリウム錠「日医工」10mg/20mg

・ラベプラゾールナトリウム錠「杏林」10mg/20mg

2018年8月15日承認、12月発売予定の後発医薬品リスト(2018年8月15日承認)

オメプラール/オメプラゾンのGE

・オメプラゾール錠「トーワ」10mg/20mg

・オメプラゾール錠「アメル」10mg/20mg

・オメプラゾール錠「日医工」10mg/20mg

α-GIのGE

ベイスンのGE

・ボグリボースOD「サワイ」0.2mg/0.3mg

・ボグリボースOD「トーワ」0.2mg/0.3mg

・ボグリボースOD「タカタ」0.2mg/0.3mg

 

セイブルのGE

・ミグリトールOD「サワイ」25mg/50mg/75mg

・ミグリトールOD「トーワ」25mg/50mg/75mg

トラムセット配合錠のジェネリック“トアラセット配合錠”のメーカー比較

上記の推奨メーカーをざっくり見る限りですですが、トーワ・サワイが多い印象をうけます。このあたりは市場の使用量やジェネリック医薬品を取り扱う会社の規模にも比例する形かと思います。

 

地域単位でジェネリック医薬品の推奨メーカーを選定することは、近隣に住む患者様に対して「どこの医療機関でも同じメーカーの薬が処方される」という安心感につながります。

 

さらに、複数の医療機関が同じメーカーの薬を採用することで、該当するメーカーの薬の使用量がグッと増えます。医薬品の使用量が増えると、値引率もUPする可能性がありますので、単品単価で納入価格を指定する今の時代に合致した戦略とも考えられます。

 

今後、地域や複数の会社単位で「ジェネリック医薬品の推奨メーカーを揃える」という戦略が進むのかもしれません。

リフレックス/レメロン錠のジェネリック医薬品ミルタザピン錠の製剤比較

 

ojiyaku

2002年:富山医科薬科大学薬学部卒業