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2025年11月頃から、医薬品の一部が「薬価基準」から削除される予定です。今回は、厚生労働省が発表した506品目の薬価削除について、エクセルファイルを作成しましたのでご利用の方は以下よりdownloadしてください
医薬品の「薬価基準」とは、保険診療で使われる薬の価格が定められたリストのこと。製造販売業者が「医療上の需要がなくなった」「供給を続けるのが難しい」と判断した場合、厚生労働省に対して薬価削除の申請(薬価削除願)を提出できます。
この申請をもとに、厚労省は関係する医療学会の意見を聞きながら、削除の可否を判断します。
2024年度(令和6年度)からは、後発医薬品(ジェネリック)の生産体制を見直すため、薬価削除の手続きがより明確になりました。
特に、削除予定の品目については、薬価削除の約1か月前に中央社会保険医療協議会(中医協)に報告されることになっています。これにより、医療現場や患者への影響を事前に把握しやすくなります。
今回報告された506品目は、2024年12月1日~2025年9月12日の間に薬価削除願が提出されたものです。以下のように分類されています:
| 分類 | 件数 | 内容 |
|---|---|---|
| 同一成分の代替薬あり | 468品目 | 削除後も同じ成分の薬が他にあるため、治療に支障なし |
| 成分単位で削除 | 38品目 | 同じ成分の薬がなくなるが、他の成分で代替可能と判断 |
削除対象の506品目は、2025年11月頃から「経過措置」に入る予定です。これは、医療現場がスムーズに代替薬へ移行できるようにするための猶予期間です。
経過措置の終了は、2026年3月末(令和8年3月末)を予定しています。
医療関係者や患者さんにとっては、薬の変更や代替の確認が必要になる場合もあります。今後の動向に注目しておきましょう。