風邪のひきはじめで喉が痛い場合の市販薬

風邪のひきはじめで喉が痛い場合の市販薬

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風邪のひき始めの時、朝起きると非常に強い喉の痛みを感じることがあります。私の場合、のどの痛みの度合いは“起床時”が一番つらく、その後は朝~昼にかけて痛みが少し緩和した感じ推移していきます。風邪のひき始めの場合、このような喉の痛みが2~3日続いて、その後、鼻水症状、咳症状へと移行することが多い印象です。今回は、風邪のひき始めで喉が痛い場合の私なりの対処方法を記します。

アズレンスルホン酸ナトリウム(青い液)

 

私の場合は、アズレンうがい液(アズノールうがい液)の一択です。

 

喉が痛い場合に使用する薬の選択肢としては“飲み薬”か“うがい薬”があるかと思うのですが、市販薬で手に入る薬をそれぞれの効き目を考えますと

 

・炎症止めのうがい薬(アズレンうがい液)

・抗菌剤のうがい薬(イソジン)

・炎症止めの飲み薬(トラネキサム酸・ぺラックT)

・痛み止めの飲み薬(イブ、ロキソニン)

 

といった感じに区分できます。それぞれの薬にメリットがあり、病院へ行けば痛み止め・炎症止めを組み合わせてお医者さんが処方してくれます。しかし、今回のテーマは“朝起きてのどが痛い”場合の対処法ですので、一般的な“市販薬”を自宅に置き薬としてストックしていることを想定して話をすすめます。

アズレンうがい液

アズレンうがい液は100ml入りで1000~1500円ほどで販売されております。使用するときは薄めて使います。1回購入すると長く使用できるので私は自宅に常備しております。アズレンうがい液は、喉の痛い部分にあたると効果を発揮する炎症止めです。そのため、うがいをするときは喉うがい(ガラガラうがい)でもいいですし、喉の奥の方にアズレンうがい液をためて(胃カメラをするときの麻酔を喉にためるイメージです)吐き出すという方法でも効果があります。

 

のどの痛みの原因は、“喉にウイルスや細菌がいる!“と体が認識して喉に白血球を送り込んで戦っている(炎症をおこしている)ことが原因です。ですから白血球の大暴れを抑えてあげると痛みが和らぎます。

アズレン液が触れた喉の痛いところの細胞で何が起きているかというと、白血球による炎症反応が抑えられて、さらに炎症の火種(ひだね)となる原因物質が細胞外へ漏れ出すのを抑える作業が行われております。この作用により、アズレンうがい液が触れた喉の痛い部分は炎症が一時的に抑えられるため痛みが緩和します。

イソジンうがい液

イソジンうがい液の場合は消毒・殺菌作用です。イソジンでうがいをして30秒ほど患部にイソジンが触れるとウイルスは不活性化します。ウイルスが不活性化すると、それに付随して白血球の活動量も低下してき、患部の炎症が徐々に軽減するというイメージです。つまり、イソジンうがい液は患部の白血球数を直接減らすのではなく、殺菌・除菌によって二次的に白血球数を減らして炎症をしずめる(痛みを減らす)という効果であることがわかります。(イソジンを使用するのであれば、しっかり除菌・殺菌を行わなければなりません)

 

イソジンうがい液の正しい使用方法

・イソジンうがい液を15~30倍の濃度で薄めます

・ひとくちめ:くちゅくちゅうがいをして吐き出します

・ふたくちめ:上を向いて15秒間ガラガラうがいをして吐き出します

・さんくちめ:もういちど上を向いて15秒間ガラガラうがいをして吐き出します

 

この方法でトータル30秒間、のどの痛い部分(菌がいる部分)にイソジンが触れるため殺菌効果を発揮します。

 

炎症止めの飲み薬・痛み止めの飲み薬も、喉の炎症・痛みを鎮める効果があります。その効果は薬を飲んだあと、消化管から体の中に取り込まれて、血液中を薬が流れて患部に到達してから“炎症止め・痛み止め”の効果を発揮します。そのため、起床時すぐに薬を飲んだとしても、効果が表れるまでにある程度の時間を要します。(十分な効果が期待できますが、効果発現まで時間を要するというニュアンスです)

 

以上のことから、私としては“起床時にのどが痛い”と感じた場合、数分以内に“この痛みを抑えたい”と思ったときはアズレンうがい液を濃い目にコップに作って喉の痛い部分にあたるようにうがいをします。吐き出すこともあれば飲み込んでしまうこともあります。

 

尚、ウイルス感染による風邪のひき始めで喉が痛い場合はアズレンうがい液を使用すると喉の痛みは緩和することが多い印象です。しかし溶連菌という細菌感染による強い喉の痛みの場合はアズレンうがい液を使用しても喉の痛みは思うように緩和しません。強い喉の痛みが続き、溶連菌の感染が疑われる場合は早めの受診が必要と私は思います。

ojiyaku

2002年:富山医科薬科大学薬学部卒業