2019年6月6日、東和薬品はジェネリック医薬品779製品について、原薬製造国を開示しました。原薬生産国は、最終精製工程を実施した製造所のある国を示しており、複数国ある場合は、すべて表示されております。また、最終精製工程が日本である場合は、最終精製工程の前工程を行った国を併記しています。
私の中での東和薬品のイメージとしては、比較的国産の原薬を使用していることが多い印象でした。今回、原薬製造国が開示されましたので、全品目の原薬製造国を調査してみることにしました。
1医薬品について、複数の原薬生産国が記載されていることが多くみられました。これは原薬の安定供給を目的として行われているものと思われます。
実際に製品と原薬生産国をエクセルファイルにリストアップし、記載している国名をカウントしたところ原薬製造国比率は以下のようなグラフとなりました。
1位:日本:43%
2位:インド:12%
3位:韓国:12%
4位:中国:10%
5位:イタリア:7%
6位:台湾:2%
8位:イスラエル:2%
9位:スぺイン:2%
10位:ドイツ:2%
その他
(記載されている国名数を数えて、全体に占めるカウント数を%で表示しています)
原薬製造国は上記のような割合となっており、国産の比率が高いというデータとなりました。
原薬製造国は東和薬品の医療関係者向けサイトに製品ごとに記載されているのですが、一覧で確認できるページがありませんでしたので、エクセルファイルに作成しました。
東和薬品ジェネリック医薬品原薬製造国エクセルファイル:「TOWA-GE-Ingredients」
2019年6月14日発売予定となっているロナセン錠のジェネリック医薬品ブロナンセリン錠の原薬製造国も開示されており、“日本”と記されておりました。また、同じく2019年6月発売予定のカペシタビン300mg(ゼローダのGE)については“中国”と記載されております。
ジェネリック医薬品の原薬開示に関しては武田テバが2019年3月に開示を行っており、日本ジェネリック製薬協会が2019年6月5日付で原薬製造国の開示に関する指針を通達しておりますので、今後は他社も原薬を開示していくながれとなるかもしれません。