おじさん薬剤師の日記

調剤薬局で勤務するおじさんです。お薬のはたらきを患者様へお伝えします

診療報酬改定

平均乖離率9%台へ(2017年9月取引分の薬価本調査)

投稿日:2017年12月6日 更新日:

平均乖離率9%台へ(2017年9月取引分の薬価本調査)

 

2017年9月取引分の薬価本調査の結果、速報値ではありますが、薬価と市場実勢価格との平均乖離率が約9.1%まで上昇しているということです。

これまでの薬価改定で置き換えて2018年度の薬価改定を推測しますと、薬剤流通の安定のための調整幅(2%)を差し引いても、薬価ベースで7%台のマイナスとなる見通しです。

 

過去の平均乖離率を確認してみると

2015年:8.8%

2013年:8.2%

2011年:8.4%

いずれも8%台で推移していたことがわかります。そのため今回の9%台前半という数値がいかに大きな数字であるかがわかります。

平均乖離率 : 約 9.1%(平成29年9月取引分)

平均乖離率が拡大した背景としては、値引き率が大きい後発医薬品市場の拡大に加えて、値引き率が小さい高額商品C型肝炎治療薬の市場規模の縮小が考えられます。

 

C型肝炎治療薬の市場が縮小したことで、金額ベースで考えた時に、値引き率が大きい後発医薬品市場の占める割合が拡大したため、乖離率も拡大したことが示唆されます。

 

また、2017年9月にオルメテックOD・クレストールのAG薬が同時発売されましたので、先発品に比べてAG薬の値引き率が拡大したことも背景としてあるのかもしれません。

 

新薬創出促進制度や長期収載品の減額に加えて、平均乖離率の上昇という事実は、製薬業界・医薬品卸・調剤薬局にとって、2018年度の非常に厳しい改定に拍車がかかったように感じられます。

医薬品価格調査(薬価本調査)による乖離率(速報値)の年次推移

 

-診療報酬改定
-2017年9月取引分の薬価本調査, 9.3%, 平均乖離率

執筆者:ojiyaku


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

関連記事

h30-sinryouhousyuu-kaitei

平成30年度(2018年度)診療報酬改定は薬価を大幅引き下げ(薬価改定原案)

平成30年度(2018年度)診療報酬改定は薬価を大幅引き下げ(薬価改定原案)   政府は平成30年度(2018年度)の診療報酬改定案で、医薬品などの価格である「薬価」を大幅に引き下げる方向で …

2020-shinryou-housyuu

2020年度診療報酬・医薬品等に係る改革について

2020年度診療報酬・医薬品等に係る改革について   2019年6月11日、政府は経済財政諮問会議にて「経済財政運営と改革の基本方針 2019(いわゆる骨太方針)」原案を開示しました。202 …

online-syohousen

処方箋の完全電子化の実現により「オンライン服薬指導」を可能に?

処方箋の完全電子化の実現により「オンライン服薬指導」を可能に?   2018年4月20日、政府の規制改革推進会議において「移動が困難な患者における在宅ニーズの拡大」についての話し合いが行われ …

2020-tanzaku

2020年度調剤報酬改定~地域支援体制加算は猶予期間あり2021年4月~

2020年度調剤報酬改定~地域支援体制加算は猶予期間あり2021年4月~ 地域支援体制加算 調剤基本料1を算定している薬局が算定している地域支援体制加算について算定要件が厳しくなりました。 ・在宅患者 …

tyouzai-kihonryou-tokurei-kakudai

調剤基本料の特例拡大、基準調剤加算廃止/平成30年度診療報酬改定

調剤基本料の特例拡大、基準調剤加算廃止/平成30年度診療報酬改定   厚生労働省の中央社会保険医療協議会 総会(第383回) 議事に平成30年度診療報酬改定に係るこれまでの議論整理(案)が公 …