神経内科におけるリボトリールの効果について

神経内科におけるリボトリールの効果について

2019年7月から脳神経外科・神経内科関連の門前薬局で勤務を開始しました。これまで脳神経外科・神経内科関連の薬を手にする機会が非常に少なかったため、取り立てて学習することがなかったことあり、ゼロからのスタートという気持ちで業務に取り組んでおります。

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処方元の病院には脳神経外科・脳神経内科の医師が合わせて10名ほど外来診察を行っており、薬の使い方や考え方は先生ごとに異なりますので、調剤薬局勤務の私としては四苦八苦の連続です。その中でも、神経痛、てんかん、筋肉のこわばり、震え、足のムズムズ、悪夢など、様々な用途で「リボトリール」が処方されており、非常に使い勝手がよい薬である印象を受けました。添付文書上は「抗てんかん薬」としか記されていないリボトリールについて、神経内科分野における臨床報告について調べてみました。

リボトリール錠の特徴

服用から2時間後に血中濃度が最大となり、半減期27時間

服用後4日までに尿中に40~60%、糞便中に10~30%程度が排泄される。

 

痙攣治療

 

顔面痙攣や手足の震えに対して、リボトリールが処方されることがあります。リボトリール服用による筋肉の弛緩作用に加え、筋肉痛改善効果・ストレス軽減効果などを含め、トータル的な痙攣症状緩和作用が期待されます。

 

ジストニア(筋収縮による運動障害)

眼瞼痙攣・斜頸・発声障害・不随意運動など

リボトリールの服用により、有効(4%)、やや有効(21%)が報告されております。

筋肉の緊張・硬直を弛緩する働きが期待されます。

 

ムズムズ感の治療

 

レストレスレッグス症候群患者のうち3%で上肢や顔にも同様の症状が現れることが報告されております。リボトリールやビシフロール、レグナイトなどの薬剤を使用することで症状の軽減が期待されます。リボトリールは軽症から中等症で処方されます。(重症では効果がないとの報告あり)

 

レム睡眠行動異常症

悪夢を誘因とした異常行動が特徴。パーキンソン病や認知機能障害などでレム睡眠行動異常が生じるケースがある。リボトリール0.5~2mgを就寝前に服用すると約9割の方に有効というデータがあります。(睡眠時無呼吸症候群が併存する場合には症状の悪化に注意する必要がある)

ojiyaku

2002年:富山医科薬科大学薬学部卒業