おじさん薬剤師の日記

調剤薬局で勤務するおじさんです。お薬のはたらきを患者様へお伝えします

FDA承認 厚生労働省 妊婦

デパケンなど原則禁忌から禁忌へ移行する5項目について

投稿日:2019年3月12日 更新日:

デパケンなど原則禁忌から禁忌へ移行する5項目について

添付文書の記載要領改正によって「原則禁忌」という項目がなくなりますが、それに伴いこれまで「原則禁忌」としていた薬剤について、5項目については「禁忌」と設定することが厚生労働省の薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会によって検討がすすめられております

イソミタール原末・ラボナ錠50mg・アイオナールナトリウム

“禁忌”:急性間歇性ポルフィリン症の患者

 

禁忌理由

海外添付文書において禁忌・類薬添付文書において禁忌・ガイドラインにおいて禁忌

gensoku-kinki

gensoku-kinki

デパケン・デパケンR・セレニカR

“禁忌”:妊婦又は妊娠している可能性のある婦人で片頭痛発作の発症抑制に対して使用する場合は禁忌

(各種てんかんおよびてんかんに伴う性格行動障害の治療)「躁病及び躁うつ病の躁状態の治療」に対して使用する場合は禁忌としない)

 

禁忌理由

海外添付文書において禁忌

 

サリンヘス輸液6%・ヘスパンダー輸液

“禁忌”:発疹等過敏症の既往歴のある患者

 

禁忌理由

類薬添付文書において禁忌

 

メタルカプターゼカプセル

“禁忌”:関節リウマチで骨髄機能の低下している患者

 

禁忌理由

海外添付文書において禁忌・類薬添付文書において禁忌

セフェム系・ペニシリン系・グリコペプチド系・ペネム系・カルバペネム系

“禁忌”:「本剤の成分」に対し過敏症の既往歴のある患者については禁忌

 

禁忌理由

海外添付文書において禁忌・類薬添付文書において禁忌

デパケン・デパケンR・セレニカRは妊婦の片頭痛だけ禁忌となった背景

 

上記の禁忌リストを見て、デパケンを妊婦に使用する際は「てんかん」では使用できるのに対して、「片頭痛」では禁忌となった部分について、詳細を見てみました。

 

妊婦への投与に関する米国添付文書

複雑部分発作及び欠神発作の単剤又は併用療法:妊婦への投与は禁忌でない

双極性障害の躁病の治療:妊婦への投与は禁忌ではない

片頭痛の予防:妊婦への投与は禁忌

 

妊婦への投与に関する欧州添付文書

各種てんかん:代替療法がある場合は妊婦への投与は禁忌

リチウムが禁忌又は容認できない双極性障害の躁病の治療:妊婦への投与は禁忌

片頭痛の予防:妊婦絵への投与は禁忌

 

上記のように、妊婦に対するデパケンの使用方法については国や地域によって対応が異なることがわかります。この背景をもとに、公益社団法人日本精神神経学会は「妊婦における躁病および躁うつ病の躁状態」でデパケンを使用する際の見解として

諸外国において、一律に禁忌とんされているわけではない。てんかんも含めて双極性障害は若年で発症される方が非常に多く、必然的に発症後に妊娠や出産を迎えるケースが多々あり、そういった場合に、妊娠が判明したからといって急に薬剤を切り替えることが不可能な場合が多いこと

 

結論としては、海外添付文書(主にアメリカの添付文書)と同じ対応とすることが適切と判断した感じでしょうか。

添付文書改訂後に禁忌となることが検討されている品目

-FDA承認, 厚生労働省, 妊婦
-デパケン, 原則禁忌, 妊婦, 抗生剤, 禁忌

執筆者:ojiyaku


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

関連記事

koujyou

「薬剤師の養成及び資質向上等に関する検討会」を新設

「薬剤師の養成及び資質向上等に関する検討会」を新設   厚生労働省は2020年7月10日、「薬剤師の養成及び資質向上等に関する検討会」を新設しました。この検討会では、将来的な薬剤師の需要と供 …

lasmiditan

新規片頭痛治療薬レイボー(成分名:ラスミディタン)がFDAに承認

新規片頭痛治療薬レイボー(成分名:ラスミディタン)がFDAに承認   2019年10月11日、新規作用機序の片頭痛治療薬レイボー(成分名:ラスミディタン)がFDAに承認されました。 lasm …

zolgensma-1

ゾルゲンスマの動物実験データが操作されていた

ゾルゲンスマの動物実験データが操作されていた   米FDAに2019年5月24日に、2歳未満の小児における脊髄運動性筋萎縮症(SMA)に対する遺伝子治療薬ゾルゲンスマが2億3200万円という …

fenfluramine

トラベ症候群治療薬「fenfluramine」をFDAが承認

トラベ症候群治療薬「fenfluramine」をFDAが承認   FDAは2020年6月25日、2歳以上のトラベ症候群に伴う発作の治療薬として商品名Fintepla(fenfluramine …

koudo-yakugaku-kanri

保険薬局の高度薬学管理機能の報告と薬剤師の需要ついて

保険薬局の高度薬学管理機能の報告と薬剤師の需要ついて   厚生労働科学研究成果データベースに「かかりつけ薬剤師・薬局の多機関・多職種との連携に関する調査研究」と題して“高度薬学管理機能”に関 …