研究の目的:
研究の方法:
研究の結果:
研究の結論:
この研究のポイント:
名古屋大学の研究グループが脳の視床下部に放出されるセロトニンが性腺を刺激するホルモンの分泌を促進して、生殖機能の維持に関与している可能性についてのデータを公開しました。
この研究成果は、セロトニンが脳の生殖機能調節に重要な役割を果たしていることを示唆しており、畜産業や医学分野への応用が期待されます。今後は、ヒトにおける更なる研究や、家畜の繁殖効率向上のための具体的な方策の開発が期待されます。
この研究のポイントは、セロトニンが単に気分を良くする物質だけでなく、生殖機能の維持にも深く関わっているということです。
京都大学が調査した報告によると、第二世代の抗うつ薬を約8週間飲み続ける場合、どの程度の量がちょうどよいか(抗うつ効果がでていて、副作用が少なく飲み続けることができる量)について報告がありました。
セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)
・パキシル
・レクサプロ
・ジェイゾロフト
・シタロプラム(国内未発売)
・フルオキセチン(国内未発売)
セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)
・イフェクサー
ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動薬
・リフレックス
上記の薬剤について中央値8週間の治療後に有効性・忍容性、副作用による内服中止率が調査されています。
被験者:急性期の大うつ病患者(平均年齢:42.5歳、参加者19364人)
・パキシル:20~40mg
・レクサプロ:10~20mg
・ジェイゾロフト:50~100mg
(フルオキセチン等価換算量として算出しています)
フルオキセチンに対するSSRIの等価換算量(PDFファイル)
上記の用量を服用していた患者さんは何も飲まなかった時と比較して1.24~1.27倍の有効率(治癒率)が確認されており、何らかの理由による内服中止率(ドロップアウト)が低いという結果となりました(抗うつ効果がでているため内服中止率も低いという解釈です)。上記の用量を超えて服用した場合、有効性が横ばいから減少する傾向にあり、副作用発現率が上昇します。
・イフェクサー:75~150mg
イフェクサーを上記の量で服用した患者さんは何も飲まなかった時と比較して、1.5~1.75倍ほどの有効率(治癒率)が確認されており、さらに151mg~375mgまで増量することで緩やかな治癒率の増加をしめしました(何も飲まなかった時と比較して2倍ほどの治癒率を示した)。
何らかの理由による内服中止率(ドロップアウト)については75~150mgまでは内服中止率が低く、それ以上に増量された場合は内服中止率が高くなる結果となっています。
・リフレックス:~30mg
リフレックスを服用した患者さんは30mgまで増量した段階では、何も飲まなかった時と比較して1.3倍ほどの有効率(治癒率)が確認されております。それ以上増量すると治癒率の低下が報告されております。
何らかの理由による内服中止率(ドロップアウト)については30mgまでは内服中止率が低く、それ以上に増量された場合は内服中止率が高くなる結果となっています。
筆者らの検討によると、SSRIやイフェクサーを最小治療域で使用した場合のセロトニントランスポーターの占有率は約80%程度であり、服用量を増量してもセロトニントランスポーターの占有率がわずかに増量するだけであるため、増量しても効果はそれほど変わらないが、副作用が増えてしまうのではと示唆しています。
また、SSRIの副作用発現率に関してはパキシル50mg、ジェイゾロフト125mg、レクサプロ25mg以上で副作用発現率が20%→50%へ急激に増加することが見出されています。
さらに、今回の報告は平均年齢42.5歳でのデータであり、65歳以上の高齢者に使用する場合は最適用量がより低くなる可能性があります。
第二世代抗うつ薬(パキシル・レクサプロ・ジェイゾロフト・リフレックス・イフェクサー)のちょうどいい服用量とは?