エカベトNa顆粒66.7%「サワイ」のアセタゾラミドが混入していたために自主回収となりましたが、調剤薬局としては、その代わりの薬として
ガストローム顆粒(先発)
エカベトNa顆粒66.7%「YD」(後発)
などを用意しなければなりません。
2016年4月~2017年3月までの国内使用量を確認したとろ
ガストローム顆粒66.7%:5000万(g)
エカベトNa顆粒66.7%「サワイ」:1700万(g)
その他のGEメーカーは使用量が少ないためデータが開示されておりません。
最新のNBDデータが2年前のものしかないため、もしかするとエカベトNaの使用量はもっと多い可能性がありますが、上記のデータによると、少なく見積もって国内シェアの25%以上はエカベトNa顆粒66.7%「サワイ」であるのではないかと推測されます。
国内シェア25%を占める品目の販売が急にストップすると、その需要が他社メーカーへ移ります。今回の事例に関しての私の対応を記してみます。
2019年3月4日(月曜日):A店舗にてエカベトNa顆粒66.7「サワイ」の自主回収のニュースを知ったので、A店舗にてエカベトNa顆粒66.7%「YD」を医薬品卸に発注したところ購入できました。
2019年3月5日(火曜日):B店舗で勤務しました。朝一番でエカベトNa顆粒66.7%「YD」を医薬品卸に発注したところ「購入実績がないため販売できません」と言われて購入できませんでした。
A店舗では、エカベトNa顆粒66.7%「YD」を購入することはできましたが、その後継続的に安定供給されるかどうかは、今後の経過をみなければわかりません。
加えて、先発品のガストローム顆粒66.7%につても出荷調整という連絡を受けました。
今回のケースでも思うのですが、調剤薬局でジェネリック医薬品の選定する際に
「安定供給」
「多くの医療機関で使用されている」
「医薬品卸に在庫が豊富にある」
上記の要件を満たすジェネリック医薬品は非常に入手しやすく、場合によっては近隣の薬局から「小分け」で購入することもできるという利点があり、ジェネリック医薬品を選定する際のポイントの一つとなる要素かと思います。
しかし、その反面、それほどまでにシェアを獲得したジェネリック医薬品が「自主回収」となったとき、「他のGE製品が手に入らない感」は筆舌に尽くしがたいものがあります。
GEの国内シェアに関しては、なにが良いのかわかりませんが、今回のような1極集中タイプのGEを採用する場合は、“自主回収”という可能性と“その反動”も頭の片隅に置く感じで採用薬を検討したほうがいいのかなぁという感想を持ちました。