貼り薬を患者さまへお渡しした後、お電話でご質問をいただくことがしばしばあるのですが、その内容は
・剥がれたら貼りなおす?貼り替える?
・貼ったまま入浴できる?
・切って使っていい?
・貼り忘れ、剥がし忘れたら?
という4種類が多いように思います。そこで今回は各種貼り薬について上記4種類に対する回答をエクセルファイルにまとめてみました。
アレサガテープ
イクセロンパッチ
エストラーナテープ
デュロテップパッチ
ニコチネルTTS
ニトロダームTTS
ニュープロパッチ
ネオキシテープ
ノルスパンテープ
バソレーターテープ
ハルロピテープ
ビソノテープ
フェントステープ
フランドルテープ
ホクナリンテープ
ミリステープ
メノエイドコンビパッチ
リバスタッチパッチ
ロナセンテープ
剥がれたら貼りなおすか貼り替えるかについての回答は貼付薬ごとに異なります。
貼り換える場合は、新しい製剤を貼付し、翌日はいつも貼り替えていた時間に新しい製剤を貼付するケースが多いように思います。
貼りなおす場合は、サージカルテープなどの皮膚用テープ剤で補強・固定して貼りなおす指示を記載しているものもあります。
そんな中、特徴的な記載をしている製品がいくつかありました。
フランドルテープ:テープのしわを伸ばして、貼付部位を変えて貼り付ける(粘着剤表面の粘着力が保たれているため貼りなおすことが可能)
ホクナリンテープ:12時間以上経過している場合は24時間貼付した場合の80%以上が吸収されているため、次の貼付時間まで待っても発作は抑えられると思われる
といった表記をしている薬剤もありました。
アレサガテープ、ロナセンテープに関しては、入浴後に貼りかえることを想定した製品であるため入浴してよいかどうかの指示は記載されていないように思います。
それ以外の製品に関しては入浴はOKです。
ただし、汗をかくほどの熱いお風呂や、サウナは避けることとしている製品が散見されました。
特にデュロテップパッチ、フェントステープなどの麻薬系製剤は貼付部位の温度が上昇すると吸収量が増加し、過量投与により死に至るおそれがあるため、熱々のお風呂・サウナはNGと記されていますので注意が必要です。
薬の成分がながれでるためNG、薬の吸収速度に影響がでるためNGといった製品が散見されました。
ホクナリンテープや狭心症の貼り薬では切って使用してもよいと記されていますが、きって使用するとはがれやすくなるため切断面を絆創膏か何かで覆うよう推奨しています。
全ての貼付薬でおおよそ同じルールが記されています。
・2回分を一度に貼らないこと
・古いテープをはがしてから、新しいテープを貼ること
・気がついたときにできるだけ早く貼ること
上記3ルールについてはどの貼付薬も共通しています。
その後の貼る時間に関しては
「次回からは通常通りの時間に貼ってください」と記載されている製品が多いように思いますが、「医師に指示された時間にはること」「いつもの貼りかえを目安に24時間以内にはりかえてください」といった内容を記している製品もありました。