追記:2021年12月9日
厚生労働省は2021年12月9日、官報にて後発医薬品薬価収載基準追補収載を告示しました。
イーケプラ錠のジェネリック医薬品の薬価は以下の通りです。
レベチラセタム錠250mg:41.3円(イーケプラ錠:124.3円)
レベチラセタム錠500mg:67.3円(イーケプラ錠500mg:202.8円)
レベチラセタムドライシロップ50%:97.3円(イーケプラドライシロップ50%:223.3円)
これまでイーケプラを飲んでい患者様へ後発医薬品を調剤すると、錠剤の場合は67%OFF、ドライシロップの場合で56%OFFの薬剤料となります。
発売日については、キョーリンリメディオ、高田製薬、東和薬品、日医工、日新製薬、MeijiSeikaファルマの6社が当日発売予定、フェルゼンファーマが12月15日発売予定、日本ジェネリックが12月16日発売予定、共和薬品、沢井製薬、ダイトは発売日未定としています。
沢井製薬はレベチラセタム錠およびドライシロップを2022年1月中旬、粒状錠を2月以降の予定としてます。
レベチラセタム以外の後発医薬品に関しては
オロパタジン点眼液0.1%:64円/ml(パタノール点眼液:166.2円/ml)
イグラチモド錠25mg:64円(ケアラム錠:157.7円)
アンブリセンタン錠2.5mg:2003.3円(ヴォリブリス錠:5143.8円)
などとなっています。詳しくは以下の官報をごらんください。
2021年12月9日官報告示
収載日は2021年12月10日(金曜日)となります。
注目されていたイーケプラ錠のジェネリック医薬品については、2021年8月時点では14社が承認を取得していたものの、実際に薬価収載をしたメーカーは12社(36品目)となり、2社減りました。
(辰巳化学とニプロが収載を見送ったためです)
また、発売日に関しては沢井製薬と共和薬品が安定供給体制を確保する目的でレベチラセタムの発売日を延期することを各ホームページに掲載しています。
一方で、日医工、MeijiSeikaファルマ、東和薬品、日新製薬、陽進堂は12月10日または近日中に発売を予定しています。フェルゼンファーマは12月15日の発売を予定しているということです。
日本ジェネリック、キョーリンリメディオ、ダイト、高田製薬は不明です。
追記:2021年11月19日
2021年11月19日現在、2021年12月中旬のジェネリック医薬品発売についてイーケプラ錠のジェネリック医薬品「レベチラセタム錠・ドライシロップ」の発売を見送るメーカーが3社が「サワイ」「ニプロ」「辰巳化学」が各ホームページに販売遅延および薬価収載見送りについて公開しています。
一方で、日医工・MeijiSeikaファルマは収集日の即日販売を予定していることを明らかにしています。
イーケプラ錠のジェネリック医薬品「レベチラセタム」に関しては14社が承認を得ているわけですが、そのうち3社が11月中旬現在で発売遅延または見送りを表明しています。発売後の市場の安定供給を考えますと、これ以上発売メーカーが減るような状況は避けていただきたいと個人的には考えています。
以下に発売遅延または見送りメーカーの詳細を記します。
辰巳化学は2021年11月17日、「イーケプラ錠」のジェネリック医薬品「レベチラセタムOD錠250mg「TCK」/OD錠500mg「TCK」について、安定供給に支障を来す可能性があるため薬価基準収載及び発売を見送ることを同ホームページに公開しました。
2021年12月薬価収載予定となっているイーケプラ錠のGEに関しては、普通錠を発売するメーカーやOD錠を発売するメーカーがラインナップされていますが、辰巳化学はOD錠のみを薬価収載する予定となっていました。
そのため2021年12月に辰巳化学からは「イーケプラ錠」のジェネリック医薬品は発売されないこととなります。
2021年11月15日、ニプロは株式会社は「レベチラセタム錠250mg/500mg「ニプロ」および「レベチラセタムドライシロップ50%「ニプロ」について2021年12月に予定していた薬価基準収載および発売を見送ることを公開しました。
追記:2021年11月5日
沢井製薬は2021年11月4日、2021年12月に薬価基準収載予定としていた以下の品目について安定供給体制確保のため発売時期を延期することを同ホームページに公開しました。
【発売時期を延期する製品】
・レベチラセタム錠 250mg「サワイ」(イーケプラのGE)
・レベチラセタム錠 500mg「サワイ」(イーケプラのGE)
・レベチラセタム DS50%「サワイ」(イーケプラのGE)
・レベチラセタム粒状錠 250mg「サワイ」(イーケプラのGE)
・レベチラセタム粒状錠 500mg「サワイ」(イーケプラのGE)
・イグラチモド錠 25mg「サワイ」(ケアラムのGE)
医薬品の薬価追補収載を後発メーカーが行った場合は、安定供給体制確保のため収載日から3カ月以内に発売すればOKというルールがありますので、沢井製薬に関しては上記の品目が2022年3月頃までには発売になると個人的に予想でします。
沢井製薬が2021年11月時点で上記の発売延期を明言したことで、「サワイ」製品の購入を検討していた病院や薬局が採用メーカーを他メーカーに変更するのか、沢井の発売を待つのか・・・
さらに、沢井製薬が販売延期をするのなら・・・他のGEメーカーも販売を延期にする可能性や販売直後に出荷調整となる可能性も示唆されます。(2021年6月:サインバルタのGEを発売した直後に出荷調整となった事例がありました)
引き続き2021年12月発売GEについては、発売までの各社の動向をフォローしていければと思います。
厚生労働省は2021年12月発売となる後発医薬品を承認しました。
新発売となる後発医薬品は8成分です。
・イーケプラ錠(レベチラセタム):14社が承認
・ヴォリブリス錠(アンブリセンタン):2社が承認
・ケアラム錠(イグラチモド):1社が承認
・プロイメンド点滴静注用(ホスアプレピタント):1社が承認
・ソタコール錠(ソタロール塩酸塩):1社が承認
・アラミスト点鼻液(フルチカゾンフランカルボン酸エステル):1社が承認
・パタノール点眼液(オロパタジン点眼液0.1%):11社が承認
・アレジオンLX点眼液0.1%(エピナスチン塩酸塩LX点眼液0.1%):1社が承認
2021年12月発売予定のジェネリック医薬品についてエクセルファイルを作成しました。以下からダウンロード可能です。
イーケプラ錠250mg/500mg/ドライシロップ50%/点滴静注500mgという4規格について、ジェネリック医薬品が承認されました。
先発のイーケプラ錠500mgは楕円形の大きな錠剤であり、患者様の中には「大きくて飲みにくい」と訴える方がおられます。
2021年12月に発売となるレベチラセタムにはOD錠や粒状錠を発売する会社が数社ありました。このあたりの剤形が患者様にどのように受け入れられるかがポイントとなるかもしれません。
レベチラセタム粒状錠250mg「サワイ」 | 沢井製薬株式会社 |
レベチラセタム粒状錠500mg「サワイ」 | 沢井製薬株式会社 |
レベチラセタムOD錠250mg「TCK」 | 辰巳化学株式会社 |
レベチラセタムOD錠500mg「TCK」 | 辰巳化学株式会社 |
レベチラセタムOD錠250mg「YD」 | 株式会社陽進堂 |
レベチラセタムOD錠500mg「YD」 | 株式会社陽進堂 |
イーケプラ錠のGEを発売するメーカーが10社を超える見通しですので、レベチラセタム錠の薬価は先発品の40%となる見通しです。
2021年時点におけるイーケプラの薬価は以下の通りです
イーケプラ錠(250):124.3円 → レベチラセタム錠250mg:49.7円程度(予想)
イーケプラ錠(500):202.8円 → レベチラセタム錠500mg:81.1円程度(予想)
パタノール点眼液のGE「オロパタジン」は内服薬で既にGEが発売されておりますが、点眼液としては初収載となります。
「オロパタジン点眼液」には11社が承認取得をしていました。
目薬の専門メーカーという印象がある「わかもと」「ニッテン」「センジュ」「ニットー」等のメーカーに加えて内服薬の印象がある「サワイ」「トーワ」「三和」「日新」「杏林」といったメーカーも承認を得ていると事が個人的に目新しく感じました。
先発品のアレジオンLX点眼液0.1%は製造販売元が参天製薬で提携を日本ベーリンガーインゲルハイムが行っています。
今回GEを承認取得したのはエピナスチン塩酸塩LX点眼液0.1%「SEC」(参天アイケア株式会社)ですので、子会社がGEを取得したようです。AGでしょうね。
競合他社はなく、1社だけの取得となりますので、2021年12月に販売するかどうかは・・・。という感じでしょうか。
フルチカゾンフランカルボン酸エステル点鼻液27.5μg「武田テバ」120噴霧用
フルチカゾンフランカルボン酸エステル点鼻液27.5μg「武田テバ」56噴霧用
を武田テバファーマが承認されました。
1社だけの取得ですね。先発品のアラミスト点鼻はグラクソスミスクラインの製品ですので、武田テバファーマの製品がAGなのかどうかは全くわかりません。
競合他社がなく1社だけの取得となりますので、2021年12月に発売するかどうかはわかりませんが、アラミスト点鼻の市場規模を「武田テバファーマ」が1社でジェネリックへの変更調剤を担うとなると相当数の出荷数が求められるような気がします。
ヴォリブリス錠2.5mg(肺動脈性肺高血圧症治療薬:グラクソスミスクライン)のGEを2社が承認取得しました。
アンブリセンタン錠2.5mg「KMP」 共創未来ファーマ株式会社
アンブリセンタン錠2.5mg「サワイ」 沢井製薬株式会社
ヴォリブリス錠2.5mgの1錠あたりの薬価は5143.8円(2021年現在)と高額ですので、GE発売は患者様にとって有益となります。
ケアラム錠25mgのGEを沢井製薬1社が承認取得しました。
イグラチモド錠25mg「サワイ」
ソタコール錠のGEをトーアエイヨー株式会社1社が承認取得しました。
ソタロール塩酸塩40mg「TE」
ソタロール塩酸塩80mg「TE」
日医工がイーケプラ錠、ザクラス配合錠のGEについて承認を取得しました。
2021年6月のGE新発売の際に、日医工は「既存の製品が欠品しているため新発売を辞退する」と自社の方針を公開しまいたが、2021年12月はどうでしょうか。発売するのでしょうか。
レベチラセタム錠250mg「日医工」
レベチラセタム錠500mg「日医工」
レベチラセタムドライシロップ50%「日医工」
レベチラセタム点滴静注500mg「日医工」
ジルムロ配合OD錠HD「日医工」
ジルムロ配合OD錠LD「日医工」
スクラルファート内用液10%「NIG」
武田テバファーマがブロプレス錠のGE(カンデサルタン錠「武田テバ」)のライセンスを取得しました。
ブロプレス錠(武田薬品)のジェネリックといえば武田薬品の子会社である「あすか製薬」がカンデサルタン錠「あすか」を販売しております。
カンデサルタン錠「あすか」は原薬、添加物および製造方法は先発医薬品と同等の製剤ではあるものの、”全く同じ薬”ではないため、先発医薬品とは薬物動態がごくわずかですが異なります。(製造工場・製造技術が異なります)
(カンデサルタン錠「あすか」はAG2薬であるためブロプレス錠とは製造工場が異なります。そのため生物学的同等性試験が必要であり、添付文書上は薬物データの項目に「標準製剤」との比較データを記載する義務があります。)
しかし、今回「武田テバファーマ」が承認された「カンデサルタン錠「武田テバ」」はAG1薬であるため、先発医薬品と全く同じ製剤という特徴があります。
そのあたりの利点を狙った戦略なのでしょうか。ちなみに武田テバファーマは既に「カンデサルタン錠「テバ」」という製品を製造販売していますので、この製品がどのような扱いとなるか不明です。
第一三共エスファが3成分のAG薬を承認
第一三共エスファが以下の3成分についてAG薬の製造販売承認を取得しました。
製品名 薬効分類 先発品名 先発品
製造販売会社
カルベジロール錠1.25mg/2.5mg/10mg/20mg「DSEP」 :アーチスト錠
ピルシカイニド塩酸塩カプセル25mg/50mg「DSEP」 :サンリズムカプセル
アゾセミド錠30㎎/60㎎「DSEP」 :ダイアート錠