おじさん薬剤師の日記

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慢性腰痛に対するミオナール錠とテルネリン錠の効果および副作用の比較

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慢性腰痛に対するミオナール錠とテルネリン錠の効果および副作用の比較

 

慢性的な腰の痛みに対して、中枢性筋弛緩薬(自分の意思で動かすことができる筋肉をリラックスさせる薬)が処方されることがあります。今回はミオナール錠とテルネリン錠の効き目についての臨床報告および作用の違いについてまとめました。

慢性腰痛に対するミオナール錠とテルネリン錠の効き目・有害事象について

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慢性腰痛に対するミオナール・テルネリンの効き目について

筋肉のこわばりを伴う腰痛治療

ミオナール錠50mgを1日3回飲んだ場合と、テルネリン錠2mを1日3回飲んだ場合の効き目と有効性を比較したデータを確認してみました。50人の患者さんを対象として14日間にわたって痛み具合を調査しています。痛みの尺度を数値化して、数字が大きいほど痛みが大きいという指標で評価が行われております。

 

ミオナール錠服用群の腰痛に対する痛み評価

初日:16.48±1.15

7日後:7.92±1.15

14日後:2.56±1.53

 

テルネリン錠服用群の腰痛に対する痛み評価

初日:15.96±1.62

7日後:6.76±1.66

14日後:2.88±1.92

慢性腰痛に対するミオナール錠とテルネリン錠の効き目・有害事象について

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結果としては両群ともに同程度に腰痛症状が緩和していることがわかります。(服用日数の増加に伴い、痛み数値が減っているためです)。より詳細なデータとしては安静時の痛み、夜間の痛み、可動域の制限、硬直、しびれ、柔軟性についてはミオナール・テルネリンともに同程度の効果が示されています。

 

なお、動かしたときの痛み、運動痛については統計的な有意差は示されてはおりませんが、ミオナールの方が若干ながら治療成績が良いというデータとなっています。服用による有害事象の頻度はミオナール錠(16.6%)に対してテルネリン錠(30%)という値となっています。

 

上記とよく似た報告は2012年にもなされており、慢性疼痛に患者さんに対してトラマールとミオナールまたはトラマールとテルネリンを服用したときの痛みお具合を調査した結果、安静時および労作時において痛いが有意に減少し、両群間で差がないという報告となっています。有害事象に関しては傾眠の副作用がミオナール群で16.6%、テルネリン群で43.3%と報告されています。

 

結果としてはどちらの薬も同じ程度に慢性腰痛に効果があり、副作用の観点からはテルネリンが眠くなるケースが多いかなぁという感じになっています。

 

ミオナール錠もテルネリン錠も中枢性の筋弛緩薬という分類ですので、どちらの自分の意思で動かすことができる筋肉をリラックスさせる効果があるのですが、その作用するポイントは若干異なります。

慢性腰痛に対するミオナール錠とテルネリン錠の効き目・有害事象について

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ミオナールのはたらき

脳はα運動神経というメイン経路を通して筋肉に「収縮」という命令を出します。運動神経にはもう一本“γ運動神経”というものあって、γ運動神経は電気シグナルを筋肉に伝える働きがあるため、実質的にα運動神経を内側から支えるような神経と言えます。ミオナールはγ運動神経を遮断することで、脳から筋肉へのシグナルを抑える効果があります。

 

テルネリンのはたらき

一方で、テルネリンは中枢性α2アドレナリン受容体作動薬という分類です。α2アドレナリン受容体作用薬は、中枢におけるノルアドレナリンの遊離を抑制します。すると脳から脊髄にかけて「筋肉を収縮する」という伝達が弱まるため、筋肉がリラックスします。つまりテルネリンの効果は、ミオナールの作用部位よりもさらに上流である脳において「筋肉の収縮」にかかわるホルモンを減少させるという働きです。脳内のアドレナリンやノルアドレナリン量が低下するため眠気という有害事象の発せ率が高くなります。

 

また、テルネリンには併用禁忌(一緒に飲んではいけない薬)があるため、調剤薬局としてはミオナール錠の方が取扱しやすい印象を受けます(ミオナール錠には副作用が少なく、併用禁忌がないため)。緊張性頭痛の治療に関してはテルネリンがグレードB、ミオナールがグレードCとなっているためテルネリンに分があるのですが、慢性腰痛症に関しては総合的に考えるとミオナール錠の方がいいのかなぁと感じたりします。

慢性腰痛に対するミオナール錠とテルネリン錠の効き目・有害事象について

 

 




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