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2021年6月発売の後発医薬品が承認(エクセルダウンロードあり)
2021年2月15日、厚生労働省は6月に薬価収載となる後発医薬品を承認します。
今回、初めて後発医薬品が発売される成分は12成分です。以下に概要を記します。
2021年6月発売ジェネリック医薬品リスト
サインバルタカプセル
先発品のサインバルタには「うつ病・うつ状態」、「糖尿病性神経障害」、「線維筋痛症に伴う疼痛」、「慢性腰痛症に伴う疼痛」、「変形性関節症に伴う疼痛」という5つの適応症を有していますが、今回発売されるGEは「うつ病・うつ状態」、「糖尿病性神経障害」、「線維筋痛症に伴う疼痛」、「慢性腰痛症に伴う疼痛」という3つの適応症で承認されました。
(後者2つは再審査期間の関係で、GEに適応されませんでした)
サインバルタカプセルは年間の売り上げが620億円にものぼるヒット商品であり、17社のGEが承認されました。10社以上が承認されましたので薬価は先発×0.4以下となります。
(先発のサインバルタに新薬創出加算が加算されていた場合は0.4以下となります)
ザクラスLD/HD
降圧剤の配合錠であるザクラス錠のGEが発売となります。単剤のアジルバ錠に関しては、小児に対する適応症の再審査機関が2021年10月まで残っているため後発品は発売されておりませんので、単剤より先に配合錠のGEが発売される珍しいケースです。ザクラス配合錠のGEは8社が製造承認を取得しました。その中で「武田テバファーマ」がAG薬を発売します。配合錠の製品名は「ジルムロ」となりました。
沢井と東和薬品からはOD錠が発売されます。
ザクラスLD/HD錠の年間売り上げは240億円

2021-6-GE
ルネスタ錠
ルネスタのGE承認を取得したのは14社です。全社とも1mg、2mg、3mgの承認を取得しています。
ベシケア錠/OD錠
ベシケアのGE「ソリフェナシンコハク酸塩錠」には8社22品目が承認されました。ベシケア錠はアステラス製薬が販売している商品ですが、日医工はアステラスから特許権受諾したAG薬を発売することを公表しています。
その他
抗アレルギー点眼剤:アレジオン点眼液0.05%
緑内障・高眼圧症治療点眼剤:アイファガン点眼液0.1%
肺動脈性肺高血圧症治療薬:アドシルカ錠20mg
制吐剤:アロキシ静注0.75mg/アロキシ点滴静注バッグ0.75mg(岡山大鵬薬品の製品がAG薬)
抗がん剤:ハラヴェン静注1mg
肺動脈性肺高血圧症治療薬:レバチオ錠20mg/ODフィルム20mg/懸濁用ドライシロップ900mg
緑内障・高眼圧症治療点眼剤:アゾルガ配合懸濁性点眼液
外用局所麻酔剤:エムラパッチ
私の個人的な感想ですが、2020年7月に再審査機関が終了していた「イーケプラ」が今回のGE発売リストに入るかなあと予想していたのですが、イーケプラは入っておりませんでした。次の追補に持ち越しのよう、少し残念です。
あとは、塩酸リルマザホン混入問題で業務停止処分を受けている小林化工は、今回のGE承認リストに1剤も名前がありませんでした。
2021年6月発売ジェネリック医薬品リスト