脳外の門前にある調剤薬局で勤務していると「群発頭痛」という言葉を耳にすることがあります。群発頭痛とは、数週から数カ月の期間、群発的に出現する頭痛のことで、夜間・睡眠中に頭痛発作が起こりやすい特徴のある頭痛です。
先日お会いした群発頭痛の患者様は2年間ほとんど頭痛症状がなかったのにもかかわらず、直近の1カ月間に非常に強い頭痛がなんどもおきてつらかったといっていました。
(処方はスマトリプタン錠が15回分でていました)
反復性群発頭痛の原因として、帯状疱疹ウイルスの関与が示唆されているという報告があり、日本国内において、帯状疱疹ウイルスワクチンを群発頭痛の予防治療として用いる研究が行われています。
反復性群発頭痛患者94例を対象として、帯状疱疹ウイルスワクチンを投与し、投与前後における反復性群発頭痛の発現頻度を56か月間(4年半)追跡調査した結果が報告されました。評価は、半年または1年ごとに1年あたりの反復性群発頭痛の頻度を調査して行われました。
投与36か月後に行ったアンケートで71%が「改善した(発作が起きていない)」と回答しています。変化なしと回答した29%に対して、さらに追跡調査を行った結果、56か月後に63%が「改善した」、26%が「発作は起きたが短期間で改善」と回答しています。
結果として帯状疱疹ウイルスワクチンを投与した被験者の99%が54か月後までに反復性群発頭痛の発作が抑制されたという結果となりました。
第47回日本頭痛学会より