気管支喘息治療薬ファランセ皮下注、再発卵巣がん治療薬リムパーザ等が審議予定
厚生労働省の薬事・食品衛生審議会 医薬品第二部会において2017年11月24日に5製品を新薬として承認するかどうかの検討会が行われることがわかりました。
(ファセンラ)
審議される成分リスト
1:タシグナカプセル50mg/150mg/200mg
適応症:慢性骨髄性白血病の小児用量を追加
2:ベスポンサ点滴静注用1mg
適応症:急性リンパ性白血病
薬理作用:B細胞性悪性腫瘍のおよそ90%に発現する細胞表面抗原であるCD22を標的とするモノクロナール抗体および細胞障害化合物で構成されています。ベスポンサが細胞中に取り込まれ、細胞障害性を有するカリケアマイシンが放出されて腫瘍細胞を破壊します。
3:リムパーザ錠100mg/150mg
適応症:再発卵巣がん
薬理作用:革新的なファースト・イン・クラスのポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害剤であり、DNA損傷応答(DDR)経路に異常をきたしたがん細胞に特異的に作用し、細胞死を誘導します。本剤はBRCA遺伝子変異陽性卵巣がん患者さんの治療薬としてEUおよび米国の規制当局により承認されています。
4:ファランセ皮下注30mgシリンジ
適応症:気管支喘息
薬理作用:ファランセ皮下注は、好酸球の表面に発現するインターロイキン-5(IL-5)受容体に対し直接的に作用するヒト化抗IL-5受容体αモノクローナル抗体製剤です。ファランセ皮下注は抗体依存性細胞傷害活性(ADCC活性)を高め、IL-5受容体を発現している好酸球を速やか且つほぼ完全に除去する特徴を持っています。
5:サチュロ錠100mg
適応症:多剤耐性肺結核
薬理作用:ジアリルキノリン系の新規抗結核薬です。既存の抗結核薬とは異なる作用機序を有し、結核菌のエネルギー生成に必須であるアデノシン5′-三リン酸(ATP)合成酵素を特異的に阻害し、増殖期及び休眠期の結核菌のいずれに対しても強い殺菌活性を示します。