大原薬品が後発品の原薬製造元(製造国)一覧を公開しました
大原薬品は2017年12月14日、医療関係者向けに大原薬品が販売しているジェネリック医薬品の原薬製造元(製造国)一覧をホームページで公開しました。
製造国を見てみると、
・日本
- インド
- スペイン
- イスラエル
- 韓国
- 中国
- フランス
- クロアチア
- インドネシア
- ハンガリー
- スイス
- 台湾
などの国が確認できます。
原薬といえば2017年6月に山本化学工業によるアセトアミノフェン・ゾニサミドの中国産原薬カサ増し事件があり、その当時は患者様から
「ジェネリックの原薬の製造国ってわかるの?」
と何回か質問を受けた記憶があります。しかしこの話題が風化してからは患者様から「原薬」という言葉を聞くことはなくなりました。
患者様がジェネリック医薬品を希望するかどうか決める時も、薬局が採用するジェネリック医薬品を選定する時も、原薬の製造元を開示していることはプラスにもマイナスにもなります。(製造国に関する良し悪しはわかりません)
そのため多くのジェネリックメーカーは不利益になる可能性を考慮して原薬の製造元を開示していないわけですが、大原薬品の今回の開示に関して、私個人的には非常に意義のあることに感じました。
例えば、12月8日発売の
オルメサルタン錠「オーハラ」の製造国は“住友化学(株)(日本)”
となっています。
市場規模としてオルメサルタンの普通錠が動くかどうかはわかりませんが、ジェネリック医薬品の原薬製造元を“日本”とアピールできることは、私としては良い印象に感じられます。
ただ、ジェネリック医薬品の製造元が“日本”の時だけ積極的にアピールするわけにもいかないわけで・・・。
さらに「原薬が日本産なので品質は保証しますが値引きができません」と言われると辛いわけで・・・
この辺りが原薬の製造国を開示する難しさなのでしょう。
ジェネリック医薬品は年に2回薬価収載されるわけですが、先発品がヒット商品の場合は、10社以上のジェネリックメーカーが一斉に同一成分のGE を発売することがあります。その際に、自社製品をアピールするポイントとして、自信がある原薬の製造元を公開することは、採用薬となる可能性につながるのではないでしょうか。