おじさん薬剤師の日記

調剤薬局で勤務するおじさんです。お薬のはたらきを患者様へお伝えします

ジェネリック医薬品(後発医薬品) 痛み止め

「ロキソニンのジェネリック医薬品は効きません」という患者様への対応

更新日:

Pocket
このエントリーを Google ブックマーク に追加

「ロキソニンのジェネリック医薬品は効きません」という患者様への対応

 

「ロキソニンのジェネリック医薬品は効きません」とおっしゃる患者様がおります。薬の効き目は100人飲んだ場合60~70人くらいの方に効果が出るように調整されておりますので、効果を感じない方がいるのは確かです。ロキソニンのジェネリックに関しては特に「効かない」と感じる方が多いように思いますが、そのような方に対しては先発品のロキソニンをお渡しする事が答えのように感じます。

(痛み止めの薬を使用する目的は改善を感じることだからです)

ロキソニン錠(ロキソプロフェン)の授乳中への移行性について

カロナール500mg(アセトアミノフェン)の鎮痛作用について他剤との比較データ

 

とはいえ、ジェネリック医薬品の使用率を80%近くまで上昇させるという厚生労働省の指針がありますので、「ジェネリックは不安だから・・・」という方に対しては「効くかどうかわからない」という不安を払しょくして頂く必要があります。

 

半信半疑ながらロキソニンのジェネリック医薬品を飲む方に対して「○○という理由でこのメーカーのジェネリック医薬品はロキソニンと比べてあらゆるデータで劣っていることはありません」とおすすめできるジェネリック医薬品があるかどうか調べてみました。

 

ジェネリック医薬品について

 

ジェネリック医薬品は先発品の薬物動態(AUC、Cmax)と比較して80~125%の効果があれば製造許可が得られます。私としては可能なかぎり先発の薬物動態に近いジェネリック医薬品が理想だなぁと感じます。ロキソプロフェン錠を片頭痛治療薬として使用する場合、効き目の早さ(Tmaxが小さいこと)が効果を実感するための一つに指標になるかなぁと感じます。

 

ロキソニン錠とロキソプロフェン錠と比較データ

 

以下にロキソニン錠とロキソプロフェン錠に関する薬物動態の比較表(エクセル)を添付いたします。

ロキソプロフェン(ロキソニンのジェネリック)の比較データ (81 ダウンロード)

データの見方

 

先発品の薬物動態(AUC、Cmax、Tmax、T1/2)に対する後発品の薬物動態をパーセンテージで表示しています。

 

AUC比:ロキソニンと比較してジェネリック医薬品がどの程度体に取り込まれるか

 

Cmax比:効き目のピーク時の高さ

 

Tmax:薬の効き目の早さ(値が小さいほど効き目が早い)

 

T1/2:薬が消失されるまでの早さ(値が小さいほど早く消失する)

 

各メーカーから販売されているロキソプロフェン錠の中でロキソニン錠と比較した時に特徴がある製品について見てみます。

 

・効き目が早いタイプ

 

ロキソニンと比較してTmaxが10%以上低い=早く効く

 

と解釈した場合、以下の品目は効き目が早くなる可能性が示唆されます。私は手にしたことがないのですが、ロキソプロフェンナトリウム内服液60mg「日医工」という液剤の製品は服用してから20分ほどで痛み止めの効き目がピークを迎えるほど効果発現が早い製品のようです。

(注意:ロキソニン錠からロキソプロフェンナトリウム内用液(液剤)への変更調剤はできません)

ロキソプロフェン(ロキソニンのジェネリック)の比較データ (81 ダウンロード)

(先発品よりもTmaxが短いため効き目のピークが早く来るためです)

ロキソプロフェンナトリウム内服液60mg「日医工」

ロキソプロフェンNa錠60mg「NPI」

ロキソプロフェンNa錠60mg「三和」

ロキソプロフェンナトリウム錠60mg「クニヒロ」

ロキソプロフェンNa錠60mg「OHA」

 

注:データはすべて添付文書に記されている薬物動態をもとに作成しておりますので、効果に関しては個人差があることをご了承ください。

ロキソニン錠(ロキソプロフェン)の授乳中への移行性について

カロナール500mg(アセトアミノフェン)の鎮痛作用について他剤との比較データ

 

・効く製品

 

AUCが高く、Cmaxも高い製品=効く製品

 

と解釈すると以下の製品が該当します。いわゆる「ロキソニンのジェネリックは効かないってホント?」とおっしゃる患者様に対して、以下の製品は体に取り込まれる薬の量および効き目がピークを迎えるときの量がロキソニンと同等以上ですのでデータ上は“効く薬“とご説明できるかと思われます。

ロキソプロフェンNa錠60mg「KN」

ロキソプロフェンNa錠60mg「アメル」

ロキソプロフェンNa錠60mg「ツルハラ」

ロキソプロフェンナトリウム錠60mg「CH」

ロキソプロフェンナトリウム錠60mg「クニヒロ」

ロキソプロフェンナトリウム錠60mg「ファイザー」

ロキソプロフェン錠60mg「EMEC」

ロキフェン錠60mg

ロキソプロフェンナトリウム細粒10%「日医工」

 

・個人的にいいなぁと思う製品

 

頭痛時・疼痛時に頓服として効き目が早く感じられる製剤

 

ロキソプロフェンナトリウム内服液60mg「日医工」

ロキプロナール錠60mg

ロキソプロフェンNa錠60mg「三和」

 

「ロキソニンのジェネリックって効きますか?」という方に対して有効性をお伝えしやすい製品

ロキソプロフェンナトリウム錠60mg「CH」

:ロキソニンよりも半減期が長い。それ以外の項目はロキソニン錠とデータが同じ)

 

ロキソプロフェンナトリウム錠60mg「クニヒロ」

:ロキソニン錠よりも効果発現が早く、AUC、Cmax、T1/2はロキソニンよりも値が大きい

 

ロキソプロフェンナトリウム錠60mg「ファイザー」

:すべて比較データでロキソニンよりも上回っている

 

どのジェネリック医薬品も先発との比較データでは±10%前後の範囲に収まっていることが多いため効き目に大きな差はないのですが、ジェネリック医薬品の使用に不安がある方に対して効き目をご理解いただくための一つの方法として薬物動態を比較するとう方法が功を奏することもあるかもしれません。

片頭痛に対するカロナール(アセトアミノフェン)の効果・量について

神経からくる痛み止め「リリカ」の不安障害に対する効果について

 

まとめ

 

ロキソニンからジェネリック医薬品への変更やジェネリックからジェネリックへの変更を行う場合、「効かないのではないか?」という不安を払しょくすることが求められることがあります。この場合は比較データをもとにして先発比がどの程度であるかを具体的に示すこと患者様のご期待に添える可能性があるのかもしれません。

ロキソプロフェン(ロキソニンのジェネリック)の比較データ (81 ダウンロード)




-ジェネリック医薬品(後発医薬品), 痛み止め
-, , , , , ,

Copyright© おじさん薬剤師の日記 , 2018 All Rights Reserved Powered by STINGER.