2022年度診療報酬改定議論スタート、調剤料のありかたは?
2021年11月26日に中央社会保険医療協議会が開催され、厚生労働省保険局医療課は調剤料と加算量の評価について、論点にあげました。
現行の調剤業務
①患者情報等の分析・評価
②処方内容の薬学的分析
③調剤設計
④薬剤の調整・取り揃え
⑤最終監査
⑥患者への服薬指導・薬剤の交付
⑦調剤録・薬歴の作成
と業務区分を示したうえで、技術料に占める調剤料の割合が50%を超えている一方で、対人業務を評価する薬学管理料の割合が20%程度となっていることを指摘し、日数が増えるごとに増加する調剤料の在り方につてい見直しの余地があると見解を述べました。
また2020年度の調剤薬局損益差額率について、薬局全体では補助金を含めて前年度比6.7%の+となっていることや、敷地内薬局では+13.2%となっている現状を踏まえ、チェーン薬局における調剤基本料の見直し、敷地内薬局における厳しい意見が述べられました。
以下に、中央社会保険医療協議会で述べられた調剤報酬における「論点」を示します。
・ 対物中心の業務から対人中心の業務への構造的な転換を進める中で、対人業務をより適切に評価していく観点から、調剤料及びその加算料の評価の在り方についてどう考えるか。
・薬局の同一グループの店舗数や立地別の収益状況を踏まえ、調剤基本料についてどのように考えるか。
・保険医療機関の敷地内にあり、不動産の賃貸借等の関係にある薬局等の評価をどのように考えるか。
・令和3年8月より地域連携薬局等の認定薬局制度が施行されたことも踏まえ、地域支援体制加算の在り方についてどう考えるか。
・調剤基本料1を算定する薬局、調剤基本料1以外を算定する薬局それぞれについて、地域への貢献をより推進する観点から、どのように考えるか。
・ 同一の薬局の利用による薬剤の一元的な把握等を推進するための方策について、どのように考えるか。
・医療用麻薬持続注射療法、在宅中心静脈栄養法を実施している患者への薬学的管理を含めた在宅患者訪問薬剤管理指導の評価について、どのように考えるか。