アレジオン点眼液0.05%の濃度2倍製剤アレジオンLX点眼液0.1%が2019年8月2日の厚生労働省薬食審議会医薬品第二部会で審議されることになりました。
既存のアレジオン点眼液0.05%は1日4回点眼する製剤として販売されていますが、新規製剤アレジオンLX点眼液0.1%は濃度を2倍にすることで点眼回数を1日2回に減らすことができる製剤となっています。
以下はアレジオンLX点眼液の開発経緯および、アレジオン点眼液各濃度における臨床成績を記しております。
アレジオン点眼液0.05%を製造販売している参天製薬は高用量のアレジオン点眼液製剤を承認申請したことを発表しました。有効成分の濃度については言及されておりません。
国内臨床試験の結果では、アレルギー性結膜炎による目のかゆみと結膜充血を抑制することが確認されております。重篤な副作用は認められておりません。
既存で使用されているアレジオン点眼液0.05%は2013年に発売されております。参天製薬の戦略としては、そのジェネリック医薬品が発売される前に、高用量商品を発売して抗アレルギー点眼液の地位を確保するという感じかもしれません。
今回承認申請が行われた高用量製剤の濃度は開示されておりませんが、既存で使用されているアレジオン点眼液0.05%が発売されるまでには、さまざまな濃度のエピナスチン(アレジオンの成分)点眼液が試験されています。以下にアレジオン点眼液0.05%のインタビューフォームに記されているデータを記します。
抗アレルギー点眼液“DE-114“第三相試験(医薬品情報データベースより)
第一相単会点眼試験:0.5%エピナスチン塩酸塩、0.3%エピナスチン塩酸塩、0.1%エピナスチン塩酸塩
(被験者:健康成人男性6例)
第一相反復点眼試験(7日間):0.3%エピナスチン塩酸塩
(被験者:健康成人男性6例)
健康成人男性(6例)の片眼に、0.3%エピナスチン塩酸塩点眼液を、他眼にプラセボ点眼液を1回2滴、1日4回、7日間反復点眼した結果、
「軽度の角膜びらん(因果関係多分なし)」が1例(両眼)
「軽度の頭痛(因果関係多分なし)」1例
「一時的な軽度のしみる・ひりひりする(因果関係あり)」4例
アレジオン点眼液点眼液インタビューフォーム第一相単会点眼試験参照
(0.3%エピナスチン塩酸塩点眼液4例、プラセボ点眼液1例)の自覚症状が認められた。また臨床検査、生理学的検査において薬剤に起因する異常変動は認められなかった。
以上の結果より、エピナスチン塩酸塩点眼液の安全性および忍容性は良好であると考えられた。
ドライアイ症状に対するジクアス・ヒアレイン・ムコスタ点眼の比較
7) DE-114点眼液臨床第Ⅰ相試験-単回投与試験-,社内資料
8) DE-114点眼液臨床第Ⅰ相試験-連続投与試験-,社内資料
アレジオン点眼液0.05%=DE-114
アレジオン点眼液〇%=DE-114A
と名付けているようです。
0.3%エピナスチン点眼液を使用すると“しみる・ひりひりする”といった症状が呈されており、因果関係ありと解釈されております。
追記
アレジオン点眼液0.05%の濃度2倍製剤アレジオンLX点眼液0.1%が2019年8月2日の厚生労働省薬食審議会医薬品第二部会で審議されることになりました。2019