おじさん薬剤師の日記

調剤薬局で勤務するおじさんです。お薬のはたらきを患者様へお伝えします

免疫抑制薬 抗ヒスタミン剤

季節性アレルギー性鼻炎で使用するゾレア

投稿日:

季節性アレルギー性鼻炎で使用するゾレア

Xolair

Xolair

2019年12月、ヒト化抗ヒトIgEモノクロナール抗体「ゾレア」に既存治療で効果不十分な重症または最重症の「季節性アレルギー性鼻炎」の適応が加わりました。

 

ゾレアを販売しているノバルティスはゾレアの年間最大投与患者数を1万人と予相しています。(ノバルティスの見たては、花粉症患者全体における重症花粉症患者の割合を49.6%と考えています)

 

2000人規模の花粉症患者実態調査(H28)によると、最重症患者:192人(9.1%)、重症:269人(12.8%)というデータが報告されておりますので、ゾレアの適応症を満たす花粉症患者の割合はおよそ20~30%程度なのかもしれません。

花粉症患者実態調査(平成28年度) 概要

経口免疫療法におけるアナフィラキシー症例報告

ゾレアの薬価(2019年12月現在)

皮下注用75mg:2万3556円

皮下注用150mg:4万6422円で

皮下注75mgシリンジ:2万3625円

皮下注150mgシリンジ:4万6490円

 

季節性アレルギー性鼻炎に対しては、ゾレアを1回75~600mgを2週または4週ごとに投与することとされています。

-免疫抑制薬, 抗ヒスタミン剤
-ゾレア, 花粉症, 費用

執筆者:ojiyaku


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

関連記事

antihistamine-fever

抗ヒスタミン剤が小児の“熱性けいれん”や“てんかん”を誘発する可能性について

抗ヒスタミン剤が小児の“熱性けいれん”や“てんかん”を誘発する可能性について   5歳未満の小児2~5%で発症することがある熱性けいれんですが、抗ヒスタミン剤を使用するとその発作時間や発熱か …

powder

PL配合顆粒のジェネリック医薬品の特徴まとめ

PL配合顆粒のジェネリック医薬品の特徴まとめ   PL配合顆粒は1gあたり6.4円の薬です。そのジェネリック医薬品は1gあたり6.2円の薬で現在は4剤が販売されています。(剤形は異なりますが …

tab6

メリスロン錠を飲むと忘れた記憶を思い出すことができる?

メリスロン錠を飲むと忘れた記憶を思い出すことができる?   日本国内の研究グループによる報告によると、脳内のヒスタミン神経を活性化することで、一度忘れた記憶を思い出す能力がUPし、忘れた記憶 …

patiromer

免疫抑制薬タクロリムス・シクロスポリン・アザチオプリンを妊婦にが服用してよい理由を調べる

免疫抑制薬タクロリムス・シクロスポリン・アザチオプリンを妊婦が服用していい理由を調べる   2018年6月26日、厚生労働省の薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会は免疫抑制 …

鼻水

粘性のつよい鼻水と、サラサラの鼻水の違い(自分まとめ)

粘性のつよい鼻水と、サラサラの鼻水の違い(自分まとめ) 鼻水(鼻汁)は、鼻の粘膜から分泌される液体で、加湿、保温、異物の捕捉・除去といった重要な役割を担っています。 その性状(粘り気や色など)は、原因 …