おじさん薬剤師の日記

調剤薬局で勤務するおじさんです。お薬のはたらきを患者様へお伝えします

調剤薬局 違反

ツルハドラッグが処方箋医薬品を患者へ販売していた事例

投稿日:

ツルハドラッグが処方箋医薬品を患者へ販売していた事例

 

ツルハドラドラッグ小樽店が、クリニックの休診日に処方箋医薬品を10年にわたって販売していたことが報道されました。(2004年9月~2014年5月)

 

同じビル内にあるクリニックが休診の際に、診察が受けられない患者対応として処方箋医薬品である脳梗塞予防薬や血糖降下剤を販売していたということです。

ツルハドラッグ・ウエルシア薬局が処方箋医薬品を患者へ販売していた

店舗ルール

「〇〇クリニック様先出ルール:前提として、先出しは診断なく薬をだしているわけなので、「やましいことをしている」という意識は必要だが、患者に「これはやましいことです」と伝えてはならない(そこを逆につっこまれると大変まずいことになるため)あくまでも堂々と、当たり前のことのように“フォーマル”に対応すること。

 

医薬品には医師の処方が必要な“処方箋医薬品”と、それ以外の“処方箋医薬品以外の医薬品”という2分類があります。今回報道されたツルハの件は前者の“処方箋医薬品”を患者さんへ販売していたという事例です。医薬品医療機器法という法律で禁止されていることを行ったことになります。

 

後者の“処方箋医薬品以外の医薬品”に関しても原則として医師の処方箋によって調剤される薬なのです。しかし、ドラッグストアで購入できる一般用医薬品の対応を考慮したにもかかわらず、やむを得ず販売を行わざるを得ない場合に限り、受診勧奨を行ったうえで、必要最小限の数量に限定して、処方箋医薬品以外の医薬品を販売できるルールがあります。

syohousen-iyakuhin-hanbai

syohousen-iyakuhin-hanbai

とはいえ、実際に処方箋医薬品以外の医薬品を大々的に販売している薬局は全国に数店舗ほどかと思われます。

-調剤薬局, 違反
-ツルハドラッグ小樽店, 処方箋医薬品, 販売

執筆者:ojiyaku


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

関連記事

online1

病院・薬局におけるオンライン資格確認導入とは

病院・薬局におけるオンライン資格確認導入とは 追記:2021/3/29 オンライン資格確認システムの導入は最長で10月まで延期 2021年3月下旬の導入を予定していた「オンライン資格確認システム」につ …

naikakufu

内閣府・経済財政諮問会議における調剤報酬引き下げ案(民間議員による改革案)

内閣府・経済財政諮問会議における調剤報酬引き下げ案(民間議員による改革案) 2019年10月28日に内閣府・経済財政諮問会議の中で、社会保障制度に関する改革案を民間議員が提出しました。その中に記された …

megusuri

目薬の単位がml?か瓶?かの大まかな解釈について(自分まとめ)

目薬の単位がml?か瓶?かの大まかな解釈について(自分まとめ) 目薬の処方箋を入力する際の単位についていの記事です。 ドライアイ治療薬のヒアルロン酸点眼液の入力単位は「瓶」であるのに対して、緑内障治療 …

zaimu-syo

「地域連携薬局」が2022年度の調剤報酬に加味されるかどうか

「地域連携薬局」が2022年度の調剤報酬に加味されるかどうか 2021年8月に施行された「地域連携薬局」という施設基準について、2021年時点では調剤報酬には影響しておらず、施設基準を満たしたからとい …

english

インタビューフォームの活用方法

インタビューフォームの活用法について   先日、調剤薬局でのおじさん薬剤師のはたき方~失敗談・学習方法・注意点など~という記事を投稿したのですが、その中に「医師・看護師は添付文書を見る、薬剤 …