おじさん薬剤師の日記

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FDA承認 ジェネリック医薬品発売開始 痛み止め 痺れ・冷え・末梢神経障害

米国でリリカのジェネリック医薬品が承認される/日本国内でのリリカのジェネリック医薬品発売時期は?

投稿日:2019年7月24日 更新日:

米国でリリカのジェネリック医薬品が承認される/日本国内でのリリカのジェネリック医薬品発売時期は?

 

2019年7月22日、米国のFDAアメリカ食品医薬品局は、糖尿病性末しょう神経障害に伴う神経因性疼痛や線維筋痛症の管理・脊髄損傷に伴う神経因性疼痛で使用されるリリカ(プレガバリン)のジェネリック医薬品の申請を承認しました。

FDAがリリカのジェネリック医薬品申請を承認

以下のメーカーがリリカのジェネリック医薬品について承認されました。

 

Alembic Pharmaceuticals

Alkem Laboratories

Amneal Pharmaceuticals

Dr. Reddy’s Laboratories

InvaGen Pharmaceuticals

MSN Laboratories Ltd

Rising Pharmaceuticals

Sciegen Pharmaceuticals Inc

Teva Pharmaceuticals

 

FDAのホームページには先発品のリリカにおける一般的な副作用として「めまい・傾眠・口喝・腫脹(炎症による腫れ)・かすみ・体重増加・注意力/集中力低下」があげられています。

 

米国で、リリカは2004年から医療用として承認された経緯がありましたので、ジェネリック医薬品が承認されるまでに15年間が経過したことになります。日本国内では2010年にリリカカプセルが「帯状疱疹後神経痛」の適応症で承認された経緯があります。国内におけるリリカの特許に関しては、医薬品の成分としての物質特許に加えて用途特許という2つの特許が存在するとリリカを製造販売しているファイザーが主張しています。

(リリカの再審査期間に関しては2018年4月に終了しています)

タリージェ錠とリリカカプセルとの比較データ(対象:糖尿病性末梢神経障害性疼痛)

医薬品の成分としての物質特許に関しては、すでに特許期間を切れているため米国でのジェネリック医薬品が販売開始となりました。一方で用途特許に関しては2022年まで残っている状況です。

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沢井製薬や大原薬品・ダイトなどの後発メーカーは用途特許に関するライセンスが無効ではないかということで、2019年に特許無効審査を請求しており、仮にですが用途特許が無効という判決がでるのであれば、2019年12月にもリリカのジェネリック医薬品が国内でも発売となる可能性はあるのかもしれせんが、現時点では国内におけるリリカのGE発売は2022年以降という認識かと思われます。

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執筆者:ojiyaku


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