おじさん薬剤師の日記

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クリスマスイブの22時に心臓発作リスクが2倍近くまで上昇

投稿日:2018年12月23日 更新日:

クリスマスイブの22時に心臓発作リスクが2倍近くまで上昇

 

クリスマスや年末年始、夏休みといった長期休暇中の感情の高まり・食生活が心臓発作リスクと、どのような関係にあるかについて、スウェーデンの研究チームがデータを公開しました。

 

スウェーデンにおいて1998~2003年に報告された心臓発作患者28万3014例を対象として

 

・クリスマス

・年末年始

・イースター(キリストの復活祭として春に行われます)

・夏休み

・FIFAワールドカップ

・UEFAヨーロッパチャンピョンシップ

・夏季オリンピック

・冬季オリンピック

 

といった長期休暇やスポーツイベントが心臓発作リスクと相関するかどうかについて調査が行われました。比較対象となる期間は、長期休暇の前後2週間、スポーツイベントでは1年前・1年後の2週間とされました。

クリスマス・年末年始期間中の心臓発作発症リスクについて(スウェーデン:2018年12月12日)

長期休暇と心筋梗塞発症リスク

・クリスマス/新年:15%上昇

・クリスマスイブ:37%上昇

・クリスマス:29%上昇

・元旦:20%上昇

・イースター(キリストの復活祭として春に行われます):4%上昇

・夏休み:12%上昇

12月末に退院した患者さんは再入院・死亡リスクが高い(カナダ:2018年12月10日)

・FIFAワールドカップ:有意差なし

・UEFAヨーロッパチャンピョンシップ:有意差なし

・夏季オリンピック:有意差なし

・冬季オリンピック:4%上昇

 

特に、クリスマスイブで37%上昇と発症リスクが高くなっており、中でもクリスマスイブの20時~23時にかけて心臓発作の発症リスクが50%~90%と高くなるデータが開示されています。

 

 

クリスマスイブ20時以降に心筋梗塞リスクが上昇する背景としては、“感情の変動”がその要因ではないかと筆者らは記しています。特に75歳以上の方や、糖尿病患者さん、冠状動脈疾患の病歴がある方において、心臓病発症リスクが顕著になることが追記されています。

 

元旦では心筋梗塞リスクが20%上昇することが観察されました。この要因としてはアルコールや食べ物の過剰摂取・夜間の体の冷え、大晦日の睡眠不足などがその要因と考えられています。女性よりも男性において、このリスクが高い傾向にありました。(喫煙やアルコール・過剰摂取が要因)

抗不整脈薬の違いを患者様へわかりやすくお伝えする

スポーツイベントに関しては、心筋梗塞のリスクとは関連していませんでした。(今回は、スウェーデンにおける報告に言及して“スポーツイベントと心筋梗塞は関連なし”という結論となっています。)

注意:ドイツにおいては、FIFAワールドカップ期間中、心筋梗塞の発生リスクが増加したというデータもありますので、このあたりは国民性もあるかと思います。

 

欧米諸国では、心筋梗塞による心臓病の死亡率および入院リスクがクリスマス・年末年始期間中にピークに達することが以前から報告されていました。

 

日本国内でも言えることかと思うのですが、いつもは病院に入院しているけれども、症状が落ち着いているために、クリスマスや年末年始期間中だけ一時的に退院するという方がおります。年末年始に退院した患者さんと、11月または1月に退院した患者さんにおいて、その後の病状の悪化を追跡した報告がありましたので記します。

 

年末に退院した後の病状について

カナダのオンタリオ州にある病院で2002年4月~2016年1月末までの間に急性期病院から退院した患者さんを対象として

 

・12月末に退院した患者さん群:217305人

・11月末または1月末に退院した患者さん群:453641人

 

上記2つの群を対象として、その後の死亡リスク・再入院リスクが評価されました。

 

結果

12月末に退院した患者さんにおけるリスク

7日以内に再入院または死亡するリスク:16%上昇

14日以内に再入院または死亡するリスク:14%上昇

30日以内に再入院または死亡するリスク:9%上昇

12月末に退院した患者さんは再入院・死亡リスクが高い(カナダ:2018年12月10日)

12月末に退院した患者さんの様態が悪化する要因

 

・医師や医療スタッフも長期休暇に入るため、外来診療を受けることができない

・かかりつけ医へ連絡できない・連絡できたとしても営業時間外のため処置までに遅延が生じる

・年末年始の暴飲暴食(アルコール・塩分・糖分の過剰摂取)

・対人関係ストレス

・睡眠不足

まとめ

・クリスマスイブは心臓発作リスクが37%上昇する

 

・クリスマスイブの22時頃、心臓発作リスクが2倍近くまで上昇する

 

・クリスマス・年末年始の感情変動・暴飲暴食が心臓発作のリスク因子となる

 

・12月末に退院した患者さんは再入院・死亡リスクが高い

 

・12月末に退院予定の患者さんは、様態が変化したときにいつでも連絡できる病院を控えておく必要がある

 

・12月末に退院した患者さんは自宅での暴飲暴食・睡眠不足に要注意

SGLT2阻害薬での心血管リスク低下について40万人規模でのデータ報告(CVD-REAL2試験)

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執筆者:ojiyaku


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