おじさん薬剤師の日記

調剤薬局で勤務するおじさんです。お薬のはたらきを患者様へお伝えします

貼り薬

湿布薬処方70枚制限への対策

投稿日:2017年11月13日 更新日:

湿布薬処方70枚制限への対策

2016年4月以降、湿布薬の枚数が1処方箋につき70枚までという上限が課せられました。

「医師が医学上の必要性があると判断し、やむを得ず計 70 枚を超えて投薬する場合には、その理由を処方せん及び診療報酬明細書に記載することで算定可能とする。」

という例外ルールはあるものの、いまだ70枚以上を必要とする理由が記載された処方箋を手にしたことはありません。

→70枚以上を処方する際に処方箋備考欄に記載された例として

「自宅が遠距離にあり年齢・病状を勘案して通院が困難であるため140枚を処方する」

「症状が極めて悪化しており頻回に通院することが困難であるため140枚を処方する」

といった文言を確認しました。

湿布薬70枚制限ルールについて

今回は、湿布薬70枚ルール制限内で湿布薬を最大量(g単位)患者さんにお渡しする方法を記載します。

シップ(貼り薬)だけがDo処方で続く患者さんへの薬歴

大きい湿布をお渡しする

ジェネリックメーカーも含めて各社が販売している湿布薬の販売規格を確認し、一番大きいサイズの湿布をお渡しして、自宅でカットして使用してもらうという方法です。ロキソプロフェンパップ製剤やジクロフェナクパップ製剤では、先発品よりもジェネリック製剤でより大きな規格が販売されています。

~ロキソニン~
・ロキソプロフェンNaパップ200mg「三笠」(14cm×20cm)7枚入り
(先発品は100mgが最大です)
テープ剤の最大サイズは100mgですが、パップ剤では200mgというサイズが存在します。
ロキソニン系貼付剤はテープ剤もパップ剤も薬物動態は同じですので、特にテープ剤に強いこだわりがない場合は、ロキソプロフェンNaパップ200mg「三笠」が最大量となります。


~ボルタレン~
・ジクロフェナクNaパップ280mg「ラクール」(14cm×20cm) 7枚入り
(先発品は140mgが最大です)
テープ剤の最大サイズは30mgですが、パップ剤では280mgというサイズが存在します。

湿布薬70枚制限ルールについて

~MS温湿布、冷湿布~
・40g(14cm×20cm) 5枚入りが最大量となります。

~ヤクバン・アドフィード~
・アドフィードパップ80mg(ゼポラスパップ80mg)(14cm×20cm) 7枚入り
・ヤクバンテープ60mg (15cm×14cm) 7枚入り

~モーラス~
・モーラステープL40mg(ケトプロフェン40mg)(10cm×14cm) 7枚入り
・モーラスパップ60mg(ケトプロフェンパップ60mg)(14cm×20cm) 7枚入り

・モーラスパップXR240mg

~セルタッチ~
・セルタッチパップ140 (14cm×20cm)7枚入り
・セルタッチテープ70(フェルビナクテープ70mg)(10cm×14cm)7枚入り

~インドメタシン~
カトレップパップ70mg (10cm×14cm)7枚入り
カトレップテープ70mg (7cm×10cm)7枚入り

などが最大サイズの貼り薬となります。
パップ剤では(14cm×20cm)、テープ剤では(10cm×14cm)が最大となります。

 

1日1回タイプの貼り薬(ロキソニンやモーラス)と1日2回タイプの貼り薬(アドフィード、ヤクバン、MS湿布)などがあります。枚数制限がある以上1日1回タイプの貼り薬の方が枚数消費量が少ないため次回受診まで薬が長持ちするといえます。

また70枚制限ということから7の倍数または5の枚数の貼り薬が最大枚数を処方できます。そのため6枚製剤として併売されている
セルタッチパップ70mg 6枚入り
アドフィードパップ40mg 6枚入り
という製剤には分が悪いルール改正だったのかもしれません。

今後の疑義解釈やレセプト解釈により湿布薬処方に関するより詳細な情報が開示されることが予想されます。70枚を超えて湿布薬を処方をする場合の「理由」に関してもレセプト受理される内容は患者さんの状態によりさまざまかとは思いますが、具体例が公開されることに期待しています。

モーラステープをはがすタイミングについて

-貼り薬
-湿布薬処方70枚

執筆者:ojiyaku


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

関連記事

ECLAR-PLASTER

ステロイド含有貼り薬であるエクラープラスターの強さを調べる

ステロイド含有貼り薬であるエクラープラスターの強さを調べる ステロイド含有の貼り薬であり、以前から名前は聞いたことがあったのですが、これまで手に取る機会がなく調べることもありませんでした。数日前に、た …

patell-ketoprofen

ジェネリック医薬品の「屋号」に関するルールはない?ケトプロフェンテープ「パテル」について

ジェネリック医薬品の「屋号」に関するルールはない?ケトプロフェンテープ「パテル」について     モーラステープのジェネリック医薬品に「パテルテープ20mg/40mg」という商品が …

mohrua-pap-xr1

モーラスパップXR120mg/240mgの皮膚刺激低減製品を開発(久光)

モーラスパップXR120mg/240mgの皮膚刺激低減製品を開発(久光) 久光製薬は2020年7月18日、モーラスパップXR120mg/240mgにおける貼付部位の皮膚刺激に関する副作用報告を考慮し、 …

drenison-steroid1

外用ステロイド薬に貼り薬が少ないわけ(ステロイドテープ剤が少ないわけ)

外用ステロイド薬に貼り薬が少ないわけ(ステロイドテープ剤が少ないわけ) 外用薬のステロイド製剤の種類を確認してみると、軟膏やクリーム、ローションは多くの種類があるのに対して、貼り薬が2種類しかありませ …

fomentation-70

湿布薬70枚制限ルールについて

2016年4月から始まる湿布薬70枚制限ルールについて 2016年4月より医療費抑制の観点から湿布薬に枚数制限が設けられます。現状では1回に70枚以上の湿布薬が処方されている患者さんの人数は月に30万 …