出生時の体重・在胎週数と、出生後の1型糖尿病発症との関係についての報告
1998年空2012年に英国で生まれた383万4405人の小児のうち2969人が幼児期に1型糖尿病を発症しています。このデータベースをもとにして、出生時の体重や在胎週数と1型糖尿病発症との関係について後向コホート研究に関する報告が行われました。
調査方法
出生時の体重について
2500g未満(5.3%)
2500~2999g(16.8%)
3000~3499g(36.8%)
3500~3999g(29.7%)
4000g以上(11.4%)
という区分に分け、3000~3499gを基準としています。
出生時の在胎週数について
早産:37週未満(5.6%)
早期:37~38週6日目(19.3%)
満期:39~40週6日目(50.9%)
晩期:41~41週6日目(19.9%)
ポスト期:42週以降(4.4%)
結論
出生時の体重について
3000~3499gの体重を基準と考えた時に
3500~3999gおよび4000g以上で生まれた乳児が12歳までに1型糖尿病を発症する割合が1.11~1.12倍と有意差をもって高いデータとなっています。
出生時の体重が500g増えると1型糖尿病発症リスク(HR比)で8%のハザードリスク上昇というデータとなっています。
出生時の在胎週数について
早産(37週未満)と早期(37~38週6日目)での出生は満期(39~40週)の出生に比べて1型糖尿病を発症する割合が1.17~1.24倍と有意差をもって高いデータをなっています。
後期またはポスト期の出生に関しては1型糖尿病との間に有意差はみられませんでした。
尚、出生時の出生時体重と在胎週数との間に関連はありませんでした。