おじさん薬剤師の日記

調剤薬局で勤務するおじさんです。お薬のはたらきを患者様へお伝えします

薬価改定 診療報酬改定

2022年度調剤報酬改定の論点について(2022/1/16)

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2022年度調剤報酬改定の論点について(2022/1/16)

2022年1月12日(水曜日)に厚生労働省で開催された中央社会保険医療協議会総会において2022年度の調剤報酬改定に関する評価指針・改善案が公開されました。

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見直しが検討されている内容としては

・地域支援体制加算の算定要件の見直し

・調剤料(薬剤調製・取り揃え・監査業務)の評価を新設

・薬剤服用歴管理指導料業務の評価を新設

・服薬困難患者へ医師の了承を得たうえで一包化を推進したことに対する評価

・後発医薬品調剤体制加算の評価見直し

・湿布薬処方に関して、理由を記載することなく処方できる枚数上限の見直し

・一定期間内に処方箋を反復利用できるリフィル処方箋の仕組みを設ける

・同一グループ全体の処方箋受付回数が多い薬局及び同一グループの店舗数が多い薬局に係る評価を見直す

・特別調剤基本料(敷地内薬局の基本料)

2022年1月12日(水曜日)会議資料全体(第509回総会資料)

以下にその概要を記します。

薬局の地域におけるかかりつけ機能に応じた適切な評価、薬局・薬剤師業務の対物中心から対人中心への転換の推進、病棟薬剤師業務の評価

(1) 地域におけるかかりつけ機能に応じて薬局を適切に評価する観点から、地域支援体制加算について要件及び評価を見直す。

(2) 対物業務及び対人業務を適切に評価する観点から、薬局・薬剤師業務の評価体系について、以下の見直しを行う。

① これまで調剤料として評価されていた薬剤調製や取り揃え監査業務の評価を新設する。

② これまで調剤料として評価されていた処方内容の薬学的分析、調剤設計等と、これまで薬剤服用歴管理指導料として評価されていた薬歴の管理等に係る業務の評価を新設する。

③ 薬剤服用歴管理指導料として評価されていた服薬指導等に係る業務の評価を新設する。

④ 薬剤服用歴管理指導料に係る加算について、評価の在り方を見直す。

⑤ 複数の医療機関から6種類以上の内服薬が処方された患者が、薬局を初めて利用する場合又は2回目以降の利用であって処方内容が変更された場合における当該患者に対する薬学的管理について、新たな評価を行う。

(3) 薬局・薬剤師業務の対物中心から対人中心への転換を推進する観点から、対人業務に係る薬学管理料の評価について、以下の見直しを行う。

① かかりつけ薬剤師指導料等を算定する患者に対して、かかりつけ薬剤師以外がやむを得ず対応する場合に、あらかじめ患者が選定した薬剤師がかかりつけ薬剤師と連携して実施する服薬指導等について新たな評価を行う。

② 地域において医療機関と薬局が連携してインスリン等の糖尿病治療薬の適正使用を推進する観点から、調剤後薬剤管理指導加算について、評価を見直す。

③ 入院予定の患者に対して、医療機関からの求めに応じて、薬局において持参薬の整理を行うとともに、当該患者の服用薬等に関する情報を一元的に把握し、その結果を医療機関に文書により提供した場合について、新たな評価を行う。

④ 多種類の薬剤が投与されている患者又は直接被包から取り出して服用することが困難な患者に対して、治療上の必要性が認められる場合に、医師の了解を得た上で、内服薬の一包化を行い、必要な服薬指導を行った場合について、新たな評価を行う。

⑤ 服用薬剤調整支援料2について、減薬等の提案により、処方された内服薬が2種類以上減少した実績を踏まえて、評価を見直す。

(4) 小児入院医療管理において、病棟薬剤師による介入が医療の質の向上につながっている実態を踏まえ、小児入院医療管理料を算定する病棟における病棟薬剤業務実施加算の評価の在り方を見直す。

効率化・適正化を通じた制度の安定性・持続可能性の向上

 後発医薬品やバイオ後続品の使用促進

(1) 後発医薬品の更なる使用促進を図る観点から、以下の見直しを行う。

① 後発医薬品の調剤割合が高い薬局に重点を置いた評価とするため、後発医薬品調剤体制加算について要件及び評価を見直すとともに、後発医薬品の調剤割合が低い薬局に対する減算について要件及び評価を見直す。

② 後発医薬品の使用割合が高い医療機関に重点を置いた評価とするため、後発医薬品使用体制加算等について要件を見直す。

(2) バイオ後続品に係る患者への適切な情報提供を推進する観点から、外来化学療法を実施している患者に対して、バイオ後続品を導入する場合について新たな評価を行う。

 医師・病棟薬剤師と薬局薬剤師の協働の取組による医薬品の適正使用等の推進

(1) 薬剤給付の適正化の観点から、湿布薬を処方する場合に、処方箋等に理由を記載することなく処方ができる枚数の上限を見直す。

(2) 症状が安定している患者について、医師の処方により、医師及び薬剤師の適切な連携の下、一定期間内に処方箋を反復利用できるリフィル処方箋の仕組みを設ける。

(3) 患者の状態に応じた適切な処方を評価する観点から、リフィル処方箋により処方を行った場合について、処方箋料の要件を見直す。

効率性等に応じた薬局の評価の推進
(1) 調剤基本料について、損益率の状況等を踏まえ、同一グループ全体の処方箋受付回数が多い薬局及び同一グループの店舗数が多い薬局に係る評価を見直す。

(2) 特別調剤基本料について、医薬品の備蓄の効率性等を考慮し、評価を見直す

2022年度診療報酬改定の外枠が決まる

2022年度診療報酬改定の「改定率」がプラス0.43%とする方向で政府は調整にはりいました。

2022-sinryou

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具体的な改定率としては

「医科・歯科・調剤」への実質的な診療報酬本体:プラス0.23%(1:1.1:0.3も堅持)

看護職員の処遇改善:プラス0.2%

不妊治療の保険適用:プラス0.2%

一方、リフィル処方の導入やコロナ特定の小児科医療の見直して0.1%程度を抑制して最終的には診療報酬本体として0.43%のプラス改訂する見込みです。

 

2022年度(令和4年度)診療報酬改定の基本方針

 

薬価に関しては、平均乖離率がおよそ7.6%であることから、1.3%程度薬価を引き下げる方針です。

薬価を含めた診療法主全体ではマイナス改定となる見通しです。

 

リフィル処方に関しては、これまで日本医師会が一貫して「導入に反対」の姿勢を示しております。過去の診療報酬改定でもたびたび「リフィル処方」の話題はでてきていましたが、何度も「時期尚早」と棄却されてきた経緯がありました。

医師会が反対する理由としては「長期処方は残薬リスクや多剤投薬に気づきにくくなる。病状の変化を見逃す」ことを挙げており、結果として患者の治療および保険財政への弊害につながると主張しています。

令和2年度(2020年度)診療報酬改定のQ&A調剤

2021年現在では「リフィル処方」ではなく「分割調剤」がルールとして導入されているものの、分割調剤を希望される患者様はほとんど目にしたことがありません。(「ジェネリック医薬品をお試しで使用したい」などの場合に分割調剤を行ったことがあります)

-薬価改定, 診療報酬改定
-2022年度, 令和4年度, 薬価改定, 診療報酬改定, 調剤報酬改定

執筆者:ojiyaku


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