妊娠中にデパケン(バルプロ酸)を服用すると、出生時の神経発達障害リスクが上昇
フランスで172万人規模の出生時を対象とした報告によると、母親が抗てんかん薬のデパケン(バルプロ酸)を服用した場合、暴露した胎児の神経発達障害に影響を与えることが報告されました。
2011年1月~2014年12月までの間にフランス国内で生まれた児童172万1990人を対象として2016年12月まで追跡調査を行い、母親が抗てんかん薬を使用した場合に出生時への影響が調査されました。
妊娠中にデパケン(バルプロ酸)を服用した場合の、児の神経障害リスクについて
結果
母親がデパケン(バルプロ酸)を服用した場合、非使用群と比較すると、出生時の神経発達障害リスクは3.7倍
母親がデパケン(バルプロ酸)を服用した場合、精神疾患がない母親と比較すると、出生時の神経発達障害リスクは5.1倍
(知的障害リスク:5.1倍、心理的発達障害リスク:4.7倍、広汎性障害リスク:4.6倍)
妊娠初期にバルプロ酸を使用してもリスク関連はなく、妊娠13週目以降でバルプロ酸を使用することでリスク上昇が確認されています。
(リスクは用量依存)

ninpu
バルプロ酸以外の抗てんかん薬による神経発達障害リスク
ラミクタール(ラモトリギン):1.6倍
テグレトール(カルバマゼピン):1.9倍
リリカ(プレガバリン):1.5倍
リボトリール(クロナゼパム):上昇なし
ガバペン(ガバペチン):上昇なし
イーケプラ(レベチラセタム):上昇なし
オクノベル(オクスカルバゼピン):上昇なし