おじさん薬剤師の日記

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インフルエンザワクチンの流通状況(2021~2022年シーズン)

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インフルエンザワクチンの流通状況(2021~2022年シーズン)

「今年はインフルエンザワクチンがなかなか手に入らない」という声は毎年のように耳にするので、「どうせいつも通り、なんだかんだで打ちたい人は打てるのでしょ?」と感じていたのですが、10月末時点においては、そうではない感じなのでインフルエンザワクチンの流通状況について調べてみました。

今年度(2021~2022シーズン)のインフルエンザワクチンの流通状況状況

昨年(2020~2021シーズン)と今年(2021~2022)の供給状況を比較しながらデータを見てみます。

influenza-2021

influenza-2021

昨年(2020~2021シーズン)は3342万本(1本で大人2人分)のインフルエンザワクチンが供給され、3274万本が使用されました。

一方で、今年(2021~2022シーズン)では2021年10月22日時点で2818 万 本が供給見込みとされています。

(見込みであり、10月末時点における医療現場への供給量は全量の65%(1800万本)程度にとどまっています)

インフルエンザワクチンの2021-2022シーズン供給量について

昨年(2020~2021シーズン)はコロナウイルスとインフルエンザウイルスの両方が流行る可能性も示唆されており、インフルエンザワクチンの供給量及び使用量がいずれも過去最高の量となっていましたが、結果的には2020~2021シーズンのインフルエンザ感染者数は過去平均と比較して1/1000未満と記録的な低さとなりました。

2020~2021シーズンにおける1医療機関当たりのインフルエンザ感染者数は最も多い時でも0.02人となっておりました。

(注)インフルエンザ流行の目安は1医療機関あたり1人以上)

コロナウイルスもインフルエンザウイルスも鼻や喉から感染するタイプのウイルスですので、ウイルス同士が競合した結果「コロナウイルス」に軍配があがった年だったのかもしれません。

 

さて、2021~2022年のインフルエンザワクチンの供給状況を確認してみると、2818万本となっており、前年度にインフルエンザワクチンを使用した3274万本と比較して14%低下しています。それに加えて、去年(2020~2021シーズン)は10月下旬の段階で90%が出荷されていたのに対して、今年(2021~2022シーズン)は10月下旬の段階で65%しか出荷されておりません。

このことから「10月下旬になってもインフルエンザワクチンの予約ができない!」

という状況となっているようです。

 

去年(2020~2021シーズン)ワクチン接種した人達が「コロナもインフルエンザも怖いので、去年もインフルエンザワクチンを接種したから、今年も接種しよう」と全員が感じた場合、足りなくなりますね。一方で去年(2020~2021シーズン)を”異例の年”と考えて除外すると、それ以前のインフルエンザワクチン使用量の最大は2825万本となっており、今年度(2021~2022シーズン)の供給量でおおむねまかなえる本数となっています。

インフルエンザと下痢について

厚生労働省の見解としては

・供給ペースは遅れているものの、2021年11月~12月中旬ころまで継続体にワクチンが供給される見込み

・医薬品卸が医療機関へワクチンを納入する場合は昨年度の納入実績および返品実績を確認し、ワクチンの偏在が起こらないよう必要量を供給すること

 

とされていいます。

 

ここまで、2021~2022シーズンにおけるインフルエンザワクチンの供給状況を確認しました。

インフルエンザワクチンを打ちたいけど予約すらできない人は

「根気強く医療機関に電話をしてワクチンの入荷状況を確認すること」です。

供給が遅れているだけで、結果的には1医療機関あたりトータルでは従来通りの本数が入荷されることが想定されますので11月~12月中旬までは「時間をみつけて医療機関のホームページを確認・医療機関へ確認」が求められるかと思います。

 

 

 

 

 

 

 

-ワクチン, 抗インフルエザ治療薬
-2021年, インフルエンザワクチン, 足りない

執筆者:ojiyaku


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