おじさん薬剤師の日記

調剤薬局で勤務するおじさんです。お薬のはたらきを患者様へお伝えします

コロナウイルス ワクチン

調剤薬局で非処方箋医薬品カロナール錠を患者さんへ販売(零売)してもOK(日本薬剤師会より)2021/6/25

投稿日:2021年6月25日 更新日:

調剤薬局で非処方箋医薬品カロナール錠を患者さんへ販売(零売)してもOK(日本薬剤師会より)2021/6/25

新型コロナウイルスワクチンの接種後の発熱・疼痛への対応して、アセトアミノフェンを使用するケースが多いわけですが、ドラッグストアではアセトアミノフェン製剤の品切れが続いている状態をうけて、厚生労働省はワクチン接種後の痛み・発熱に対してアセトアミノフェンだけでなく、ロキソニンやイブプロフェンを飲んでもいいですよという情報開示を行いました。

日本薬剤師会は2021年6月25日、更に一歩踏み込んだ対応策として、”ドラッグストアのアセトアミノフェン製剤が欠品しているので、「調剤薬局に在庫しているカロナール錠(アセトアミノフェン錠)」を患者様に販売(零売)することは「選択肢の一つ」です。販売価格については、医薬品の用量等を考慮しながら薬局において個別に判断してください”という通知を各都道府県に行いました。

アセトアミノフェン製剤は非処方箋薬に該当する医薬品で、処方箋が無くても患者様へ「販売」することができる医薬品ではあるものの、販売するにあたっては”正当な理由”が必要となります。

今回の場合は、ドラッグストアにアセトアミノフェン製剤が売り切れていますあので、以下の理由が該当します。

「一般用医薬品の販売による対応を考慮したにもかかわらず、やむを得ず販売を行わざるを得ない場合」

販売を行わざるを得ない場合は「必要最小限の数量に限って販売しなければならない」

販売記録として「品名・数量・販売の日時」等を記載し2年間保存が義務付けれられています。また販売した方の連絡先を書面に記載し、保存する努力義務も加味されています。

いずれにしても、日本薬剤師会が「調剤薬局でカロナール錠を患者様へ販売する選択肢がある」と都道府県に通知したことは、解熱鎮痛剤を必要としている方にとって有益な対応と感じます

日本薬剤師会「調剤薬局でカロナール錠を販売(零売)してもOK」

ワクチン接種後の発熱・痛みにロキソニン・イブプロフェンを飲んでOK(厚生労働省)2021/6/24

厚生労働省は新型コロナワクチンQ&Aの中で、「ワクチン接種後の発熱・痛みに対して市販薬を飲んでも良いか?」という項目を新たに追加し、「アセトアミノフェン」に加えて「ロキソニン」「イブプロフェン」もOKであることを開示しました。

市販されている解熱鎮痛剤の種類にはアセトアミノフェンや非ステロイド性抗炎症薬(イブプロフェンやロキソプロフェン)などがあり、ワクチン接種後の発熱や痛みなどにご使用いただけます。

(アセトアミノフェンは低年齢の方や妊娠中・授乳中の方でもご使用いただけますが、製品ごとに対象年齢が異なりますので、対象をご確認のうえ、ご使用ください)

と記されています。

ドラッグストアでは「アセトアミノフェン製剤」が品切れとなっており、それ以外の解熱鎮痛剤(イブ・ロキソニンSなど)を飲んでよいかどうかは自己判断とされていましが、厚生労働省のQ&Aにイブプロフェン・ロキソプロフェンをご使用いただけますと情報開示されたことで、ワクチン接種後に使用できる解熱鎮痛剤の選択肢が、ぐっと広がりました。

新型コロナワクチンQ&A ワクチン接種後の発熱疼痛にロキソニン・イブプロフェンを飲んでOK(厚生労働省)

小児(12~15歳)のワクチン接種に関する小児科学会の考え方(2021/6/21)

日本小児科学会は新型コロナワクチンの小児(12~15歳)への接種についての見解をしめしました。

小児(12~15歳)へのワクチン接種について(小児科学会)

 

小児科学会の示した見解では大前提として、子供に接する成人への接種を優先すべきとしています。とくに医療的ケア児や重篤な基礎疾患のある小児に関わる業務従事者が優先して接種し、健康な子供に関わる従事者も職種や勤務形態を問わずにワクチンを接種することが重要としています。

上記を前提としたうえで、子供自身への接種に関しては

・12歳以上のワクチン接種には意義がある

・本人と養育者への十分な説明が必要となり、できれば個別接種が望ましい

・ワクチン接種を希望しない子供と養育者への特別扱いされない配慮が必要

・高齢者と比較して思春期の子供たち、若年成人では接種部位の疼痛出現頻度は約90%と高い

・2回目接種後の発熱・全身倦怠感・頭痛等の副作用発現頻度も高い(例:37.5度以上の発熱頻度は20代で50%、50代で30%、70代で10%)

・小児における新形コロナウイルスの感染は、その多くが軽症ですが、まれに重症化することがある。ワクチン接種のメリット・デメリットを十分に理解すること

・イスラエルや米国では若年男性(30代)でワクチン接種後の心筋炎が報告されている(ワクチンとの因果関係は調査注)

コロナワクチン2回接種後の心筋炎についての報告例(2021/6/19)

ファイザー社およびモデルナ社の新型コロナワクチンを接種した方について、ごく少数ではありますが「心筋炎」を発症した方がおりましたので、その発症経過と予後についての報告を確認してみました。

被験者:30代男性

1回目のコロナワクチン(ファイザー社)接種から21日後に2回目のコロナワクチン(ファイザー社)を接種し、呼吸困難、胸の痛み、吐き気、大量の発汗の訴を訴え入院しています。

注意点として、この被験者は2回目のワクチン接種を行う72時間前の時点で「発熱(38.8度)」「関節痛」を発症しています。

入院前の新型コロナウイルス検査は陰性でした。

採血結果、心筋トロポニンIという検査値が高値を示しました。

心筋トロポニンIとは心臓を構成している心筋(心臓の筋肉)の1つです。通常、血液中にはごく微量しか検出されないのですが、心筋細胞がダメージを受ける(心筋壊死・心筋炎)と高い値を示します。

通常、日本国内の指標を確認してみると0.04ng/ml程度が正常域とされていますが、今回の心筋症を発症した被験者では12.5ng/mlと非常に高い値が検出されています。

加えて、クレアチニンキナーゼMBと呼ばれる心筋に含まれる酵素量も通常の10倍と高い値が検出されています。クレアチニンキナーゼMBも心筋細胞がダメージを受けて、細胞内容物が血中に流れ出てしまうことで高い値が示す指標の1つであることから、骨格筋・心筋が壊れたことを示す値の一つと認識されています。

入院後、被験者にはビソプロロール(選択的β1遮断薬)、アセチルサリチル酸(抗炎症剤)およびプレドニゾロン(ステロイド)が投与され、症状は徐々に快方に向かいました。

入院から7日後、心筋トロポニンIとクレアチンキナーゼ-MBの値が徐々に減少していき、激しい身体活動を避けるように指導されて退院したという経緯です。

入院期間中、新型コロナウイルス検査は繰り返し行われており、結果は常に陰性だったと記されています。

新型コロナワクチン接種後の心筋炎についての経過報告

 

コロナワクチン2回接種後の抗体量は、コロナ感染者の60倍の抗体量(2021/6/7)

「コロナに感染して回復した人の体内にはコロナに対する抗体ができているから、コロナワクチンは打たなくてよいのか?」

その答えは「NO、打った方がよい」という趣旨の報告です。

新型コロナウイルスに感染した人と、ファイザー社のワクチンを2回接種した人とで、体内の血液中を流れる抗体の量を比較した報告によると、ワクチンを2回接種した人の抗体量が60倍高かったということが報告されました。

ワクチンを2回接種した場合の抗体量は、コロナウイルス感染者の抗体量の60倍

新型コロナウイルス感染後、回復期患者における抗体量の中央値:35U/ml(7.63~137U/ml)

ファイザー社のワクチンを2回接種した人の抗体量の中央値:2112U/ml(1275~3390U/ml):60.3倍

 

変異株に対する抗体の中和する能力は、従来のコロナウイルスに対する能力よりも低かったものの、ワクチンを2回接種した被験者では「獲得する抗体量が多いため、中和能力が保管されているため変異株に対する高い中和能力を持っている」という見解を筆者らは示しています。

一度獲得したワクチンが長期的にどの程度持続するかについては、以前として議論されているところです、当初の報告では、中和抗体は発症後半年(6か月)以上経過すると消失していく可能性がある(再感染リスクが上がる)と考えらていましたが、今回の報告ではコロナウイルス感染後回復期患者の血清において、そのほとんどで抗体が確認されています。

ただし、無症候性の新型コロナ感染者においては、抗体量が相対的に低い可能性が示唆されております。筆者らは、継続的な免疫を獲得するためには、かんせんかんり・予防やワクチン接種などの継続的な予防措置が必要と記しています。

 

ボスミン注1mgが出荷調整。コロナワクチンの大規模接種開始が影響?(2021/5/19)

新型コロナワクチンの大規模会場での接種予約が5月17日から始まりました。東京や大阪では5月24日より65歳以上の高齢者を対象として接種が開始される見通しです。それ以外にも30の自治体から大規模接種の要望がある状態です。政府の意向としては6月上旬までに、すべての高齢者に1回接種できる分のワクチンを配送する見通しを示しています。

「国内でも予防接種がはじまります!」というアナウンスは良いのですが、ワクチンを接種するとなると、どうしてもアナフィラキシー(一過性の血圧低下など)が生じるリスクがついてきますので、その対策として

「アナフィラキシーショックの救急治療の第一選択薬剤」”ボスミン注1mg”を各会場に十分量を確保する必要があります。

ボスミン注1mgを販売している第一三共のホームページを確認したところ、5月18日付けで

「日本薬局方アドレナリン注射液「ボスミン注 1mg」につき、需要の急激な増加により、安定供給に支障をきたす可能性が生じております。
これまでと同程度の供給量は十分に確保しておりますが、既納入先への安定供給を優先するため、お取引卸様への出荷調整を行わせていただくことといたしました。 」

と出荷調整がアナウンスされていました。

ボスミン注1mgが出荷調整、コロナ大規模接種開始が影響か?

 

コロナワクチン会場に優先してボスミン注が販売されるため、各医療機関への販売については、その都度、調整が必要という解釈でしょうか。

類似製品を確認したところ、アンプル製剤ではありませんが「アドレナリン注0.1%シリンジ「テルモ」(1mL)」というシリンジ製品がテルモ株史会社から販売されているようです。

 

変異ウイルスに対するファイザーワクチンの効果(日本人ワクチン接種者対象)

横浜市立大学の研究チームは、日本人のワクチン接種者111名(既感染6名、未感染105名)を対象として、変異ウイルスに対する抗体の保有率について調査を行ったデータを公開しました。

ファイザー社のワクチン接種者から採血を行い、その血清中に各種変異ウイルスに対する抗体を保有しているかどうかを調査しており、その方法として、血清中のコロナ中和抗体を3時間以内に検出する「hiVNTシステム」という方法を使用しています。

結果

従来のコロナワクチンに対して、ワクチン接種を2回行った未感染者は99%が抗体を保有していた

N501Y変異を有する3つのウイルス(英国由来、南アフリカ由来、ブラジル由来)に対して90~94%の方が抗体を保有していた

8種類の変異ウイルスすべてに抗体を有していた割合は89%でした(93人/105人)

過去に感染したことがある人では、1回のワクチン接種で抗体産生を十分に行うことができることが確認された。

非感染者では、1回接種のみでは、変異株に対して抗体が産生されない人が一定数存在した。

変異ウイルスに対するファイザーワクチンの効果(日本人を対象)

有酸素運動を含むリハビリでコロナ後遺症が改善(2021/5/18)

新型コロナウイルス感染症後の後遺症である倦怠感、息切れ、呼吸器症状など症状が、有機酸素運動を含むリハビリテーションプログラムを実施することで改善された報告がありましたので下記します。

被験者:新型コロナウイルス感染症の治療を終えた30例(男性52%、平均年齢58±16歳)

リハビリ内容:週2回、6週間の有酸素運動を含むリハビリテーションプログラム(ウォーキング、下肢・上肢の筋力トレーニング)および症状・日常生活に関する教育を行っています。

6週間のリハビリ後の結果

歩行距離:112±105m延長

運動持続時間:544±377秒間延長

疲労評価スコア(FACIT):5±7ポイント上昇

健康関連QOL評価:8±19ポイント上昇

モントリオール認知機能評価:2±2ポイント上昇

COPDアセスメントテスト:3+6ポイント低下

上記のように、リハビリプログラムを行うことで、症状の改善が確認されました。

筆者らは、包括的なリハビリプログラムを行うことで、新型コロナ感染症後の後遺症(倦怠感・息切れ・呼吸器症状)の改善が期待できるとしています。

運動によりコロナ後遺症が改善

ファイザーワクチンの対象年齢を12歳以上へ引き上げへ(米国)

2021年5月3日、米国ニューヨークタイムズ紙は、ファイザー社の新型コロナワクチン対象年齢についてこれまでの「16歳以上」から「12歳以上」へ引き上げることを報じました。

米食品医薬品局(FDA)が緊急使用許可の対象年齢を、5月10日ころを目途に12歳以上へ引き下げる決定をする見通しということです。

 

ファイザー社は3月に、12~15歳の2260人を対象とした臨床試験を行っており、ワクチン接種によりコロナ発症予防効果が100%であったことを公表しています。また副作用については、16~25歳の被験者に発症した割合と同程度であったということです。

また、米国にて18歳以上の緊急使用許可が認められているモデルナ社のコロナワクチンについても、近く12~17歳を対象とする治験結果が明らかとなる見通しです。

 

日本国内におけるデルナ社のワクチン状況については、2021年4月末に第一便が国内に到着しております。政府の予定としては2021年5月21日にも承認する方向で調整に入っているということです。モデルナ社のワクチンが承認されれば、ファイザー社のワクチンに続き国内2例目となります。

 

アストラゼネカ社の新型コロナワクチンによる血栓症に関する報告(2021/4/8)

欧州医薬庁はアストラゼネカ社が開発した新型コロナウイルスワクチンを接種した方で血小板減少を伴う血栓症が生じている事例について「非常に稀な副作用」としてリストすることを結論付け、アストラゼネカ社の新型コロナワクチン接種による血栓症との関連について言及しました。

これまでの報告ではアストラゼネカ社の新型コロナワクチンを接種した60歳未満の女性において、ヨーロッパ連合の薬物安全性データベースに報告された事例としては約2500万人がワクチン接種を行った時点で以下の血栓症の事例が報告されたとしています。

脳静脈洞血栓症:62例

内臓静脈血栓症:24例

(2021年3月22日時点)

脳静脈洞血栓症、内臓静脈血栓症については、血小板減少を伴い、出血しているケースも見られたことが報告されております。ワクチン接種から2週間以内に生じるケースが多いとされています。自覚症状としては「呼吸困難・胸痛・下肢のむくみ・腹痛・頭痛やかすみ目・注射部位を超えた血斑」などの症状がある場合は直ちに医師の診察を受ける必要があるとしています。

日本国内では、アストラゼネカ社の新型コロナワクチンは流通しておりません。2021年2月5日に、アストラゼネカ社が厚生労働省に対して承認を求める申請を行っておりますが、2021年4月8日時点において厚生労働省が認可していません。とはいえアストラゼネカ社と日本政府は「有効性・安全性が確認された時点」で6000万人ぶんのワクチンを供給する契約を結んでおりますので、日本政府が「アストラゼネカ社の新型コロナワクチン接種による血栓症」をどのように解釈し、承認申請をどのように対応するか未定です。

アストラゼネカ社の新型コロナワクチン接種による血栓症の可能性について

 

新型コロナワクチン接種後のアナフィラキシーは42例/57万接種時点(2021/4/4)

厚生労働省は3月26日の専門部会にて、新型コロナウイルスワクチン(コミナティ)接種後のアナフィラキシーの発症頻度について、57万8835例が接種を受けた時点で47例がアナフィラキシーに該当したと発表しました。

47例の発症者のうち、約半数に食品・医薬品のアレルギー既往歴があり、約2割に喘息があったことが判明しました。

アナフィラキシー発症者の大半が軽快しています。(47例中44例が女性です)

日本国内でのアナフィラキシー発症率は100万回接種あたり81件であり、英国は19.4件、米国は4.7件である報告されています。

アナフィラキシーを発症した47例の方のアレルギー既往としては

医薬品(造影剤など)、食べ物、動物などのアレルギー歴:23例

食べ物、動物、殺虫剤のアナフィラキシーのアレルギー歴:1例

殺虫剤のアレルギー歴:1例

基礎疾患

気管支喘息:9例

花粉症:5例

慢性蕁麻疹:1例

アトピー性皮膚炎:2例

喘息既往歴:3例

新型コロナウイルス(コミナティ筋注)によるアナフィラキシーの原因としては、ポリエチレングリコール(PEG)が原因と考えられています。

既存の医薬品の中で、PEGに似た構造をもつポリソルベーとを含むワクチンとしては

プレベナー13

インフルエンザHAワクチン「第一三共」

ガーダシル

エンセバック

ロタテック

イモバックスポリオ

などがあります。

新型コロナワクチン接種後順位について(2021/3/18)

厚生労働省は2021年3月18日、新型コロナワクチン予防接種基本方針部会において、予防接種の実施状況に関する資料を公開しました。

接種順位の上位位置付けについては

医療従事者等:470万人

高齢者:3600万人

基礎疾患を有する患者:1030万人

高齢者施設等の従事者:200万人

60~64歳の方:750万人

合計6050万人

2021年3月18日時点において、接種順位、対象者の範囲・規模については上記の順とされており、60~64歳の方の接種を終えた後、「上記の以外の者に対しワクチンの供給量等を踏まえ順じ接種」することとされています。

基礎疾患を有する方の区分としていは、以下の条件が公開されました

 以下の病気や状態の方で、通院/入院している方
1. 慢性の呼吸器の病気
2. 慢性の心臓病(高血圧を含む。)
3. 慢性の腎臓病
4. 慢性の肝臓病(肝硬変等)
5. インスリンや飲み薬で治療中の糖尿病又は他の病気を併発している糖尿病
6. 血液の病気(ただし、鉄欠乏性貧血を除く。)
7. 免疫の機能が低下する病気(治療中の悪性腫瘍を含む。)
8. ステロイドなど、免疫の機能を低下させる治療を受けている
9. 免疫の異常に伴う神経疾患や神経筋疾患
10. 神経疾患や神経筋疾患が原因で身体の機能が衰えた状態(呼吸障害等)
11. 染色体異常
12. 重症心身障害(重度の肢体不自由と重度の知的障害とが重複した状態)
13. 睡眠時無呼吸症候群
14. 重い精神疾患(精神疾患の治療のため入院している、精神障害者保健福祉手帳を所持している、又は自立支
援医療(精神通院医療)で「重度かつ継続」に該当する場合)や知的障害(療育手帳を所持している場合)

2. 基準(BMI 30以上)を満たす肥満の方

また、高齢者等が入所・居住する社会福祉施設等(介護保険施設・居住系介護サービス、高齢者が入所・居住する障碍者施設・救護施設等)において、利用者がに直接接する職員としては、市町村の判断により、一定の居住サービス事業所等および、訪問系サービス事業所等の従事者も含まれる(一定数)という注意書きが添えられております。

新型コロナウイルスワクチンの接種順位糖について

新型コロナワクチン接種後は咳・喉の違和感に注意

3月8日までの報告分として新型コロナワクチン接種後、8名の方でアナフィラキシーが報告されました。

被験者8名はいずれも女性であり、アナフィラキシー症状としては

1例名:接種後5分以内に咳がみられ、その後呼吸が早い・まぶたのはれ・全身のかゆみ症状

2例名:接種後15分の観察後、25分の時点で蕁麻疹が発生、その後、咳・発熱・血圧低下・息苦しさあり

3例名:接種後約5分の時点で咳・息苦しさ・喉の違和感あり

4例名:接種後30分以内に、蕁麻疹が発生、その後、頭痛・咳症状あり

5例名:接種後5分の時点で、喉の違和感、咳・両手のしびれ・頻脈症状あり

6例名:接種後30分以内に、熱感、冷や汗、気分不良

7例名:接種後10分以内に喉の違和感、咳が発生し、その後、息苦しさ、末梢の冷感症状あり

8例名:接種後30分以内に咳、喉の痛み症状あり。

 

発症者はいずれも女性と報告されていますが、医療従事者が先行接種している実情で、医療従事者(特に看護師)は女性が多い職種柄であることと、先行接種者に関する性別ごとの接種人数が報告されていないため、性差によるアナフィラキシー発症リスクについては不明です。

いずれにしても、新型コロナワクチン接種後は5~30分以内に、咳・喉の違和感・蕁麻疹症状が発症するリスクを想定して接種する必要があるようです。

2021年3月12日、日本アレルギー学会は、新型コロナワクチン接種に伴う副反応のうち、特に重度の過敏反応(アナフィラキシー等)の管理・診断・治療に関する指針を同ホームページに公開しました。

ワクチン接種後、アレルギー反応/アナフィラキシー診断と対応という項目の中で、ワクチン接種後の観察時間について「通常は15分でよいが、過去にワクチンあるいは他の医薬品による即時型アレルギー反応/アナフィラキシー歴がある場合や、コントロール不良と思われる気管支喘息患者は少なくとも30分程度の観察が望ましい。」と記されています。

また、アナフィラキシー類似症状についても公開されており、ワクチン接種に伴う精神的ストレスが契機となって、血管迷走神経反射が生じて低血圧を介した湿疹が引きおこる可能性や、予防接種に恐怖感を抱いている方が強い不快感・不安感を引き金としてパニック発作を引き起こす可能性、過換気症候群を起こす可能性についても記載されています。

新型コロナワクチン接種に関する過度な副反応報道が、上記の症状を誘発しかねませんので、ワクチン接種を行うことの有益性と副反応リスクの頻度を十分に加味したうえで報道してほしいと感じました。

新型コロナウイルスワクチン接種にともなう 重度の過敏症(アナフィラキシー等)の管理・診断・治療

 

新型コロナワクチン接種から3日後にくも膜下出血で1人死亡

因果関係は「評価不能」ですが、2月26日に、ファイザー社の新型コロナワクチン「コミナティ筋注」を接種した60代女性が、3月1日に「くも膜下出血」が原因で亡くなりました。

女性に基礎疾患やアレルギーはなかったとしています。

海外での治験データや接種後の臨床データ報告では、新型コロナワクチン接種後にくも膜下出血が増加するとの知見は報告されおりません。

厚生労働省の見解としては「くも膜下出血が40~60歳代で比較的起こりやすい疾患であり、海外の接種事例では新型コロナワクチン接種とくも膜下出血に関する関連は報告されていないため、偶発的な事例かもしれない。今後の審議会で評価していく必要がある」としています。

 

新型コロナワクチンを保管する冷蔵庫(ディープフリーザー)が停止して172バイアルが使用不可となった問題がありましたが、厚生労働省は、その要因が同一電源コンセントに複数の機器を接続していたために、電力不足に陥ったことが原因であると開示し、再発防止にむけて注意喚起を行いました。

新型コロナワクチン保管用冷蔵庫ディープフリーザーの稼働が停止した要因

 

日本感染症学会が「新型コロナワクチン」に関する提言を公開

2021年2月26日、日本感染症学会は新型コロナワクチンに関して「COVID-19ワクチンに関する提言(第2版)を公開しました。

以下に概要をしるします。

COVID-19ワクチンに関する提言の中には、「現在の開発状況」としてファイザー社、モデルナ社、アストラゼネカ社、ジョンソエンドジョンソンなどの米国で承認許可を受けたワクチンだけでなくサノフィ社、ノババックス社、塩野義、などの企業に関しても、現在の進行状況、臨床試験段階が記されております。

また、ワクチンの作用機序として、mRNAワクチンの作用機序(ファイザー社、モデルナ社)やウイルスベクターワクチンの作用機序(アストラゼネカ社、ジョンソンエンドジョンソン)の違いも記されています。

さらに、各ワクチンの有効性、変異株に対する知見、ワクチンの安全性・有害事象・アナフィラキシー頻度についてもまとめられており、非常に有益なデータが記されております。

国内での接種の方向性としては、優先接種対象者として

医療従事者

① 病院、診療所において、COVID-19 患者*に頻繁に接する機会のある医師その他の職員
② 薬局において COVID-19 患者に頻繁に接する機会のある薬剤師その他の職員
③ COVID-19 患者を搬送する救急隊員等、海上保安庁職員、自衛隊職員
④ 自治体等の COVID-19 対策業務において COVID-19 患者に頻繁に接する業務を行う者

 

65歳以上の高齢者

高齢者以外で基礎疾患を有するもの、および高齢者施設(障害者施設等を含む)の従事者

という順番で接種を進める予定としています。

(妊婦に関しては、妊婦及び胎児・出生時への安全性」が確認されていないため、現時点では優先接種対象者に含まれておりません。)

(小児領域の慢性疾患は、16歳未満を対象としたCOVID-19ワクチンの臨床試験が実施されておらず、安全性が確認されていないため、今回は対象に含められていません)

COVI-19ワクチンに関する提言(第2版)

 

ファイザー社のワクチンは1回接種でも90%有効

日本国内でファイザー社のワクチン接種が開始されました。政府の方針としてファイザー社が提示している使用方法に従い、1回目を接種した方を対象ににして3週間後に2回目のワクチンをしっかり確保する方針を示しています。

 

一方、ワクチン接種が進んでいるイスラエルでは、ファイザー社のワクチンを1回接種すると21日後時点で90%の有効性が得られるというデータが開示されました。この結果を踏まえ、

”英国では2回目のワクチン接種時期を3週間後から12週後まで延長する措置が決定されました。”

英国政府の英断の背景には、より多くの方が免疫を獲得できること、重症者・死亡リスクの低減につながることを挙げています。一方で1回接種では十分な免疫が得られないことから不満の声もあがっているということです。

 

ファイザー社のワクチン接種が進んでいるイスラエルのデータでは、1回目のワクチン接種を行った被験者50万人いじょうの報告をもとにして、ワクチン接種翌日から24日目までの感染症の実態を後ろ向きコホート研究により開示しています。

その結果、ワクチン接種翌日から14日後までは新型コロナ感染率は低下しません。むしろ上昇しています。(上昇理由として、ワクチンを接種したことで感染予防に対する危機意識が低下したためではないかと示唆しています)

一方、ワクチン接種15日後から21日目にかけて感染率が大幅に減少し、接種21日時点での感染リスクは90%以上低減しています。つまりファイザー社のワクチン接種を1回接種したあと、14日間は感染リスクは接種前と変わらないが、15日以降は徐々に体内で抗体が産生されるため免疫が獲得され、感染リスクが低減することが示されました。

筆者らの見解では、2回目の予防接種をしなかった場合、21日を超えてどの程度免疫力が持続するかはわからないとしながらも、初回接種から12週回以内に、感染リスクは上昇しないだろうと示唆しています。その理由として、これまで新型コロナに感染した被験者の自然免疫を検討したデータによると、抗体を獲得した被験者のIgGレベルは6か月間は比較的安定していることを背景としています(T細胞免疫の半減期が3~5カ月間であるため)

上記のイスラエルデータを背景として、ファイザー社のワクチン接種に関して、英国では1回目接種後、2回目の接種期間を3週間から12週間に延長することが集団免疫獲得に向けて有益であろうと判断したことが示唆されます。

ファイザー社のワクチンを単回投与した際の免疫獲得期間(イスラエルデータ)

 

厚生労働省ホームページにファイザーワクチン承認における議事録公開

厚生労働省のホームページにファイザー社のコロナワクチン「コミナティ筋注」を承認した際の議事録が公開されました。

議事録の中には「変異株」に対する有効性に関して説明が記されていました。以下に概要をしるします。

変異株に対する非臨床の検討結果について、最も高頻度で確認されているD614G変異株に対して、コミナティ筋注の中和作用が確認されました。

イギリスや南アフリカで報告されている変異株(N501Y、K417N、E484K)についても同様の方法(非臨床試験)での中和作用が確認されました。

2021年1月27日時点の情報において、流行している種々の変異株に対してコミナティ筋注の一定の有効性が期待できると判断しました。

ただし、今後新たな変異株が出現することも想定されるため、新たな知見が得られた場合には適切な情報提供が必要と考えます。

アナフィラキシーに関しては、米国において190万例の接種に対して21例のアナフィラキシーが報告されています。

ファイザー社の新型コロナワクチン「コミナティ筋注」に関する承認時議事録公開

2021年3月中のワクチン供給状況について

新型コロナワクチンの国内供給状況に関する報告について、河野太郎ワクチン担当大臣が記者会見を行いました。既存の供給状況も含めて以下の表となります

 バイアル数6回採取の場合の、2回接種人数
2021年2月12日(第一便)6万4350本19万3050人
2021年2月21日(第二便)7万5465本22万6395人
2021年3月1日(第三便)8万7750本26万3250人
2021年3月8日の週(第四便)16万5750本49万7250人
2021年3月15日の週(第五便)7万200本21万600人
2021年3月22日の週(第六便)5万1480本15万4440人
2021年3月29日の週(七便)6万8445本20万5335人
トータル44万3625本133万875人

 

上記表を確認すると、3月末までに133万人の医療従事者が2回接種を完了できることがわかります。

ファイザー製の新型コロナワクチン「コミナティ筋注」は1回接種後、3週間後に2回目の接種をうけることでワクチン接種が完了します。そのため政府は1回目接種として、自治体Aに1000箱を供給した場合、その3週間後に1000箱+αを出荷する準備を検討しており、+α分が翌3週間後の最低出荷本数となるようです。

最優先接種者とされている医療従事者への供給状況としては、4月中に当初想定していた370万人が1かいめの接種を終えられる量」を配布する考えを示しております。

一般接種に関しては、65歳以上の高齢者に必要な分を6月末までに配布できるようファイザー社と大枠で合意したことを発表しています。

高齢者の全数は3600万人とされており、6月末までの調達状況については引き続き報告を待ちたいと思います。

 

新型コロナワクチンの医療従事者選考接種開始、実施医療機関100施設開示(エクセルダウンロードあり)

追記:2021年2月21日

副反応について

首相官邸ツイッターによると、富山労災病院(富山県魚津市)で2月19日に新型コロナワクチン接種を受けた方が、接種後にじんましんが生じ、すぐに消えた(職業や年齢・性別は非公開)

その他に、接種を受けた1人に悪寒や震えの症状が出た(接種場所は非公開)。急性のアレルギー症状である「アナフィラキシー」ではないとしています。

 

2021年2月17日、新型コロナウイルス感染症のワクチンの医療従事者の先行接種が始まりました。ファイザー社の「コミナティ筋注」を全国100の医療機関で約4万人の医療従事者を対象として行われます。(1~2万人に対しては接種後の28日間の健康状況調査が行われます)

2021年2月17日17時時点で125回の接種が行われましたが、接種直後の死亡やアナフィラキシーは報告されておりません。

いかに医療従事者先行接種を行っている医療機関を記載したエクセルファイルを貼り付けます

国内に到着した新型コロナワクチンのバイアル数は2月12日に第一便として6万4350バイアル(38万6100回接種分)が到着しており、第二便として2月21日に7万5465バイアル(45万2790回接種分)が到着することとなっています。第三便以降についてもEUが出荷を管理しており、順次到着する予定とされています。

優先接種対象となっている医療従事者の人数は470万人と想定されております。内閣府の今後の見通しとしては、3月1週目に19万5000バイアル(117万回接種分)、3月第2週にも19万5000バイアル(117万回接種分)の出荷を想定しており、3月中旬ころまでに医療従事者300万人分が1回目の接種を行えるようなワクチンの手配を想定しています。

こうなってくると、医療従事者で2月17日に1回目のワクチン接種をおこなった方は3週間後(3月10日)に2回目のワクチン接種を行うスケジュールとされていますので、1回目の接種と2回目の接種ではどちらが優先されるか、といった課題も話し合われるかと思います。

 

ファイザー社は11歳以下の小児を対象とした新型コロナウイルスワクチンの臨床試験を「まもなく実施する」との見解を2021年2月23日明らかとしました。ファイザー製ワクチンは日米ともに16歳以上が接種対象となっており、12歳以上の臨床試験は実施中とされていました。

 

米国にて、2020年12月14日~1月13日までの1カ月間に新型コロナワクチンを接種した被験者における副作用レポートが報告されました。(2021/2/19)

米国疾病予防管理センター(CDC)の報告によると2020年12月14日~2021年1月13日までの間に1379万4904本のワクチンが摂取されました。

(有志参加システム報告ではワクチン比率:ファイザー社50.8%、モデルナ社49.2%)

上記の1カ月間に報告された副作用レポートは6994件であり、そのうち63554件(90.8%)は軽度な副作用でした。

軽度な副作用報告:頭痛(22.4%)、倦怠感(16.4%)、めまい(16.5%)など

ファイザー社のワクチン接種は、すでに2回目の接種も行われおりますが、1回目に比べて2回目接種後の発熱や悪寒が発生する割合は4倍高いことが報告されています。

 

深刻な副作用報告は640件(9.2%)上がっており、TVで報道された重度な副作用(アナフィラキシー)に関しては、100万接種あたり4.5件の割合で発生していました。

ワクチン接種後に亡くなった方は113件報告されており、そのうち78件は長期療養施設入居者であり、ワクチン接種が死因ではなく別の疾患が要因と報告されています。

新型コロナワクチン接種1カ月間の副作用報告

新型コロナウイルス予防接種の接種券に関する配布情報公開

厚生労働省は新型コロナワクチンの予防接種の接種券に関する詳細を公開しました。

予防接種は接種券が必要であり、接種券は年齢により発送時期が異なります。令和3年1月1日を年齢の基準日として

75歳以上の方を最優先とし、65歳~75歳未満の方へ印刷機関を3月19日をめどとして早期に印刷を開始するとしています。

それ以外の方は、60~64歳、50~59歳、40~49歳、30~39歳、20~29歳という区分を設け、4月23日までを接種券印刷の目処としています。

予防接種は2回行う必要があるため接種券は2枚配布されます。(接種券は台紙から剥がしやすいようミシン目をいれるなどの加工をすること)

接種番号(10桁)、接種者氏名、住所、生年月日、市町村長名が記載されています。

最優先とされる75歳以上、65~75歳未満の方に対しては3月下旬を発送期間の予定とされています。

1) 以下の①~④が一体となった送付用紙1枚

① 宛名送付状
② 予防接種券2回分
③ 予診のみ券2回分
④ 予防接種済証

2) 事業案内 1 枚 ※厚生労働省 統一様式(A4 版)

上記の用紙が同封され、配送されることとなります。

 

ファイザー社の新型コロナワクチン「コミナティ筋注」が2021年2月12日に特例承認することが了承されました。順調にいけば2月17日ごろから医療従事者を対象とした先行接種がスタートする見込みです。コミナティ筋注の用量・用法は「筋肉内注射、2回接種(3週間間隔をあける)、対象年齢は16歳以上」となっています。妊婦や脆弱な高齢者に関しては医師がリスク・ベネフィットを判断して、非接触者の同意を得られた場合に接種できるとしています。

 

コミナティ筋注の有効性については臨床段階の有効率が95%と報告されております。有効率95%というのは、コミナティ筋注を接種した群は、接種していない群と比較して、発症率が95%少ないという意味であり、発症リスクが20分の1になるという意味です。

注意「接種した人のうち95%は罹らないが5%の人は罹る」という意味ではないことをご留意ください。

 

コミナティ筋注の国内流通状況について2021年2月12日(金曜日)午前10時20分時点での情報としては、ベルギーのブリュッセルから成田空港に40万回分が到着しました。零下75度前後ので接種の拠点となる施設へ送り届けられ、超低温冷蔵庫で保管管理されます。尚、第二便以降の到着見通しは立っておらず、欧州連合(EU)がワクチンの輸出管理を強化しているため、接種スケジュールに影響する可能性があります。

 

16歳未満の予防接種に関しては、厚生労働省のホームページにある「新型コロナウイルス感染症に係る予防接種の実施に関する手引きにて、以下のように記されています。

16 歳未満の予防接種等
新型コロナワクチンの接種対象となる年齢については、各製剤の承認内容等により異なる可能性があることから、最新の情報に留意するとともに、接種にあたっては、被接種者が対象年齢に含まれるかどうかについて十分に確認すること。接種対象となった 16 歳未満への予防接種を実施する場合、医療機関における新型コロナワクチンの接種については、原則、保護者の同伴が必要であること。ただし、あらかじめ、接種することについて、保護者の同意を予診票上の保護者自署欄にて確認できた者については、保護者の同伴を要しないものとする。また、接種の実施に当たっては、被接種者本人が予防接種不適当者又は予防接種要注意者か否かを確認するために、予診票に記載されている質問事項に対する回答内容に関する本人への問診を通じ、診察等を実施した上で、必要に応じて保護者に連絡するなどして接
種への不適当要件の事実関係等を確認するための予診に努めること。なお、被接種者が既婚者である場合は、この限りではない。医療機関以外における接種についても、医療機関における場合と同様であること。意思確認が困難な場合であっても、家族や、介護保険施設等に入所している場合は嘱託医等の協力を得ながら本人の意思確認をし、接種についての同意を確認できた場合に接種を行うこと。 

新型コロナワクチンの予防接種券発送方法

ファイザー社の新型コロナワクチン「コミナティ筋注」2月12日に承認

2月中旬から接種を行う予定と報道されているファイザー社・ビオンテック社が製造開発した新型コロナウイルス用ワクチン「コミナティ筋注」(BNT162b2)を医薬品として承認するため、薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会の臨時部会を12日に開催すると発表しました。

ファイザー社の新型コロナワクチン「コミナティ筋注」が2021年2月12日に審議

 

未承認薬を医薬品として承認するためには、必ずこの薬事・食品衛生審議会医薬品第〇部会にて審議が行われ、承認を受ける必要があります。

コミナティ筋注に関しては、首相が2月中旬から接種開始する方針を示していましたので、承認されることは確定していますが、通常の例にならって形式上の審議を行うこととなります。

 

厚生労働省のホームページには、コミナティ筋注が医薬品として承認されて以降の手順として

安全で有効なワクチンが承認され、供給できるようになった時には、医療従事者等への最初の接種が2月中旬から始められるよう準備を進めています。
最初に接種が始まるのは、医療従事者向け先行接種と併せて接種後の健康状況調査を行う対象となっている、国立病院機構・地域医療機能推進機構(JCHO)・労働者健康安全機構(労災病院)の病院です

 その後、該当となる全ての医療従事者等の方々への接種について、ワクチンが供給できれば3月に始められるよう、勤務先や接種を行う医療機関での準備を進めていただいています。

対象となる医療従事者等

以下の方々が、早期に接種する医療従事者等に該当します。ご自身が該当するかどうかご不明な場合は、お勤め先にご確認ください。
・病院・診療所・薬局・訪問看護ステーションに従事し、新型コロナウイルス感染症患者・疑い患者に頻繁に接する業務を行う職員
・自治体等の新型コロナウイルス感染症対策業務で、新型コロナウイルス感染症患者・疑い患者に頻繁に接する業務を行う職員
・新型コロナウイルス感染症患者・疑い患者を搬送する救急隊員等・海上保安庁職員・自衛隊職員
 

 医療従事者等の方は、個人のリスク軽減に加え、医療提供体制の確保の観点から接種が望まれますが、最終的には接種は個人の判断です。
 接種を行うことは、強制ではなく、業務に従事する条件にもなりません。

 

1回接種の新型コロナワクチン(ジョンソン・エンド・ジョンソン)有効率は66%

2021年1月29日、1回接種タイプの新型コロナワクチンを開発しているジョンソン・エンド・ジョンソンが第三相試験の結果を公表しました。

被験者:18歳以上の成人43783例(女性:45%、男性55%)(重症患者の割合/肥満:28.5%、2型糖尿病:7.3%、高血圧:10.3%、HIV:2.8%)

ワクチン1回接種後、14日以降と28日以降の時点で評価を行っています。

 

結果

接種後28日以降に、新型コロナ感染中等症または重症を予防する効果は66%でした。また予防効果については、接種から14日以降で確認されました。

(重症患者への予防効果は85%であり、接種から49日以降はワクチン接種者の中に重症例は報告されませんでした)

 

ジョンソン・エンド・ジョンソンの開発したワクチンは2~8℃で3カ月間安定保存が可能であり、マイナス20度で2年間の安定保存が可能と想定さえております。

モデルナ社のmRNAワクチンの94.1%有効性臨床データ公開

3万例超を対象としたモデルナ社の新型コロナワクチン(mRNA-1273)の第三相試験の有効性に関する情報が公開されました。

18歳以上を対象としてモデルナ社のmRNAワクチン(100μg)を28日間隔で2回筋肉注射した群(1万5210例)とプラセボ筋肉注射を28日間隔で2回行った群を比較しております。

(被験者の96%超が2回接種を完了しています)

 

結果は、2回目接種を終えて14日以降に新型コロナウイルスに感染した比率を確認してみると、プラセボ群が185例であったのに対して、ワクチン接種群では11例と非常に感染者数が低いことが報告されました。

新型コロナウイルスに感染した196例(185例+11例)のうち、プラセボ群が94.4%、ワクチン接種群が5.6%と区分できます。この結果をうけてモデルナ社は94%の有効率があると報告しています。

ここで非常に興味深いデータとして、新型コロナ感染者196例中、重症例が30例報告されているのですが(そのうち1名死亡)、30例すべてプラセボ群を接種した群からの感染者であったということです。モデルナ社のワクチンを接種すれば新型コロナに感染するリスクが低減するだけでなく、重症化するリスクも減らすことができるというのは非所に有益な点であると感じます。

(新型コロナ感染の定義としては38度以上の発熱、悪寒、筋肉痛、頭痛、喉の痛み、嗅覚障害、味覚障害のうち少なくとも2つの症状あり、PCR検査で陽性だったものと定義しています)

有害事象(副作用)に関しては、プラセボ群で4.5%、モデルナ社ワクチン接種群で8.2%が報告されました。

一般的な有害事象に関しては倦怠感(1.2%と1..5%)、頭痛(0.9%と1.4%)と2群間で同等でした。接種による副作用は一過性であり参加者のほとんどの方で接種から2日以内に改善が確認されました。

治療に関する重篤な有害事象の発生率はプラセボ群で0.2%で会ったのに対して、ワクチン接種群で0.5%と高めの値となっていました。

モデルナ社開発の新型コロナワクチンの有効性に関する報告

 

EUがアストラゼネカワクチンを1月29日にも承認勧告

EU(ヨーロッパ連合)の欧州医薬品庁(EMA)はアストラゼネカ社とオックスフォード大学が共同開発した新型コロナウイルスワクチンの承認申請を受けたことを公開しました。

予定では1月29日にも承認勧告を出す見通しです。これによりEUではコロナワクチンとしては3例目となり、ワクチン接種の拡大が期待されます。

アストラゼネカ社のワクチンに関しては英国で2020年12月末に使用が開始されております。

英医薬品・医療製品規制庁はアストラゼネカ社のワクチンについて「安全性・有効性の厳格な基準を見たしている」と結論付けています。

アストラゼネカ社のワクチンの有益な点は「冷蔵庫保管ができること(冷凍庫でなくてよい)」と「1回分の価格が230円程度」である点です。

ファイザー社の新型コロナワクチン接種後のアナフィラキシーを含む副作用発現率公開(2021/1/11)

米国でファイザー社の1回目の新型コロナワクチンを接種した189万3360人に関する副作用報告が公開されました。

189万3360例のうち21例でアナフィラキシーが発現されました(100万人中11.1例)。アナフィラキシーを発症した21人のうち15例は接種から15分以内に発症したことを報告しています。また、21例のうち17例はアレルギーまたはアレルギー反応の既往があり、7例に関してはアナフィラキシーの既往があったことも報告されています。アナフィラキシーを発症した方のうち経過が確認された20人に関しては、回復・退院しております。(アナフィラキシーによる死亡例は報告されておりません)

 

有害事象全体の報告としては、189万3360例のうち4393例(0.2%)でした。

また、ファイザー社の新型コロナワクチンを接種後、1日以内に非アナフィラキシー反応を発症した83例についての調査によると、72例は非重篤と分類され掻痒・発疹・喉のかゆみ・軽度の呼吸器症状などが報告されています。ワクチン接種から症状発現までの中央値は12分と報告されました。

 

従来のワクチン接種同様に新型コロナワクチンを接種後30分程度は副反応の可能性を考慮して行動したほうがよいことが示唆されました。

 

ファイザー社の新型コロナワクチン接種後のアナフィラキシー発症率は

 

日本国内でファイザー社のワクチンを2月下旬までに接種開始か(2021/1/5)

菅首相は日本国内における新型コロナウイルスワクチンの接種時期に関して

「当初2月中に製薬企業の治験データがまとまるということだったが、日本政府から米国本社に対し、強く要請し、今月中にまとまる予定だ。そのうえで安全性、有効性の審査を進め、承認されたワクチンをできる限り2月下旬に接種を開始できるよう、政府一丸となって準備を進めている」

と述べました。

ワクチンが承認されれば、医療従事者や高齢者、高齢者施設の従業員から接種を開始すると説明してます。

 

日本国内におけるファイザー社の新型コロナワクチンの臨床試験状況に関しては、20~85歳の健常人160人を対象とした試験が実施されており、2回目の接種をすべての被験者に打ち終えています。現在は主要データをまとめている状況ということです。

 

米国や日本、ヨーロッパ諸国の先進国に関しては、新型コロナワクチンの研究段階から購入契約を結んでいるため、ワクチンの承認と同時に国内における流通が開始となるわけですが、その他の国や地域ではWHOが主導するCOVAXファシリティを開始て、グローバルアクセルを調整する取り組みとなっています。そのため2021年末までに低中所得国が調達できるワクチンは、メーカー生産量の40%程度であり、仮に高所得国が購入予定量を増やした場合は、低所得国に調達される割合がさらに少なくなることも懸念されています。

世界人口に対する高所得国の人口比率は14%、低中所得国の人口比率が86%である一方で、2020年11月15日時点におけるワクチン製造メーカーが生産する予定の総量74.8億回分のうち51%が高所得国へ送達されることとなっています。

 

研究グループは、「政府およびメーカーは、購入契約に関する透明性と説明責任を高めることで、COVID-19ワクチンの公平な配分への確約も果たすことができるだろう」と主張してます。日本国内のみならず世界希望での集団免疫を獲得するには長期的な展望が必要かもしれません。

2021年中に世界全体に新型コロナワクチンが流通するかどうか

 

英国でアストラゼネカ社のコロナワクチンが承認される(2020/12/30)

英国はアストラゼネカ社とオックスフォード大学が共同開発した新型コロナウイルスワクチンを承認したことを発表しました。

先進国ではファイザー社・モデルナ社についで3番目の承認となります。

英医薬品・医療製品規制庁はアストラゼネカ社のワクチンについて「安全性・有効性の厳格な基準を見たしている」と結論付けています。

アストラゼネカ製ワクチンの特徴は「アデノウイルスを無毒化して作成したワクチン」です。有効性は治験段階のデータで70%程度と考えられています。モデルナ社やファイザー社のワクチンが冷凍庫保存しなければならないのに対して、アストラゼネカ社のワクチンは既存の技術(ウイルスベクター)で作成されたワクチンであるため冷蔵庫保管が可能です。さらに1回分の価格も日本円で230円程度と安価です。

 

輸送・保管・コストという観点で考えると、アストラゼネカ社のワクチンは他社とくらべて非常に優れています。(有効性に関しては劣りいます)。

アストラゼネカ社のCEOは「利益なしの原価で供給する」と発表していますので、世界的で拡大している新形コロナウイルスの感染拡大を防止効果が期待されます。

ただ、アデノウイルス由来の製剤ですので、臨床段階でも報告されていた免疫性の疼痛症状のリスク(脊髄炎様症状)については、引き続きフォローしていく必要があるように私は思います。

 

米国でモデルナ社の新型コロナウイルスワクチンが緊急使用許可

米国FDAはファイザー社のワクチンにつづいて、モデルナ社が開発した新型コロナウイルスワクチンについて緊急使用許可を出したことを発表しました(2020/12/18)

これにより、ワクチン出荷がはじまり21日(月曜日)からモデルナ社が開発したワクチンの接種が開始となる見通しです。

FDAの外部専門家委員による投票の結果「化学的な根拠に基づき、18歳以上の人にこのワクチンを接種することで得られる利益はリスクを上回る」との結論が賛成多数となりました。

アメリカ政府は今月中に2000万回分を供給する見通しをあきらかにしています。

 

ファイザー社のワクチンもモデルナ社のワクチンも2回接種する必要があります。

 

ファイザー社:1回目の接種から21日間隔をあけて2回目を接種する

モデルナ社:1回目の接種から28日間隔をあけて2回目を接種する。

 

(私の大学生時代の記憶によると、ワクチン接種をしたマウスの体内に抗体ができるまでに3週間を要した記憶があるので、この21~28日というのは体内で抗体をつくるまでに必要な時間と考えます。2回目の接種をする目的は、抗体ができる確率をUPさせるためです)

 

ファイザー社・モデルナ社のワクチンはいずれも「mRNA」ワクチンと呼ばれる新しいタイプのワクチンです。

安全性については

ファイザー社:倦怠感(60%)、頭痛(55%)、筋肉痛(38%)、寒気(32%)などが報告されています。

モデルナ社:倦怠感(68%)、頭痛(63%)、筋肉痛(60%)、寒気(45%)などが報告されています。

また、ファイザー社のワクチンについては、イギリスで2人、アメリカで1人「アナフィラキシー」関連のアレルギーが報告されていますが、アナフィラキシーに関してはワクチンに限らず一定の割合で生じるアレルギー症状ですので、致し方ないと私は考えます。

 

FDAの見解によると、多くの国民がワクチン接種を行い「抗体」を獲得することで、国民としての「集団免疫」を獲得することができればコロナワクチンを収束できるとの考えを示しており、集団免疫には国民の6~7割が「抗体」を獲得する必要があるとしています。

日本国内のコロナウイルスワクチン新着状況

ファイザーが開発している新型コロナワクチンについて、2020年12月18日、ワクチンの承認を厚生労働省に申請したことをうけて、政府は2021年2月までに承認することを念頭に審査を急ぐ方針であることを開示してます。

今回の承認申請に関しては海外で実施した最終段階の治験データが提出されています。海外製のワクチンでも人種が異なる日本人への安全性・有効性を確認するため、国内での治験データの取りまとめに時間がかかることを考慮して、厚生労働省は海外データを取り急ぎ提出するよう求めています。海外データの審査を先行して行い、国内で行われている治験データを後で審査するという異例の対応をとる方針ということです。

 

英国で12月8日からファイザー社の新型コロナワクチン接種開始

ロンドン時事の発表では、英国で2020年12月8日から新型コロナウイルスワクチンの接種が始まったことが報道されました。

英国保健相のハンコック氏は、この日をワクチンVaccineの頭文字から「Vデー」と呼び、戦勝記念日になぞらえました。

米国ファイザー社の新型コロナウイルスワクチンは英国内の50か所の病院にて接種が開始され、感染した際のリスクが高いとされる80代以上の高齢者、高齢者介護施設の入居者や職員が対象とされました。その後、対象者については徐々に年齢が引き下げていく予定、医療従事者への接種を予定しているということです。

 

ファイザー社の新型コロナワクチンの12月中供給量半減

米国ウォールストリートジャーナルによると、ファイザー社が製造開発を行っている新型コロナウイルスワクチンの2020年12月供給量について、当初計画としていた最大1億回分から5000万回へ半減させたと報じました。要因としては有効性を確認するための臨床試験に時間がかかったことや、原材料の調達に課題があるためとしています。

2021年以降については、計画通り13億回分の供給は予定通り生産できるとしており、日本政府関係者は「日本への供給は問題ないと考えられる」としています。

 

モデルナ社が開発している新型コロナワクチンの供給については、2021年以降の予定量として、1~3月までに1~1億2500万回分、2021年中の予定量トータルとして5~10億回分との見通しを発表しています。

 

モデルナ社が新型コロナワクチンが2020年11月30日にFDAへ申請(2020/12/01)

米国モデルナ社は開発中の新型コロナウイルスワクチン「mRNA-1273」について2020年11月30日に米国FDA、欧州EMAに申請することを発表しました。

米国では緊急使用許可を申請する計画であり、12月17日にも審議される見通しです。欧州では条件付き承認での申請をするということです。

モデルナ社の新型コロナウイルスワクチンは2回のワクチン接種を行う製剤であり、2回目投与から2週間後の予防効果を94.1%と公開しています。

臨床第三相試験における重症例は発症しておらず、有害事象としては注射部位の痛み・紅斑、倦怠感、関節痛、頭痛などが報告されています。

 

厚生労働省はモデルナ社・武田薬品との3社契約を結んでおり、開発成功した場合は2021年前半から5000万回分(2500万人分)が供給される予定としています。

 

アストラゼネカ社の新型コロナワクチンが疑問視され追加調査へ

アストラゼネカ社とオックスフォード大学が共同研究開発している新型コロナワクチンについて疑問の声が上がっています。

これまでに以下の2つの臨床結果が公開されておりました。

①最初に半量接種、1カ月後に全量摂取した場合の予防効果90%(被験者2741例)

②1カ月以上の間隔をあけて全量ワクチンを2回接種した場合の予防効果62%(被験者8895例)

上記2つの臨床試験の平均値として有効性が70%と公開しているわけですが、米英の専門家らの調査により、①の治験参加者の年齢が重症リスクの低い55歳以下だったこと明らかとなりました。

また、2つの異なる治験結果の平均値として70%(加重平均で考えると有効性は68.6%です)とうたっていますが、異なる治験結果を混ぜて公開することにも疑問の声が上がっています。

これらを受けて、アストラゼネカ社のCEOパスカル・ソリオ最高経営責任者が追加調査を行う考えを示しました。

 

アストラゼネカ社の新型コロナワクチンは、保管温度が容易であることと、日本政府との間で1億2000万回分(6000万人ぶん)の供給を受けることが約束されている製品であるため、予防効果があるのであれば、流通面において有益な薬剤であることに変わりはありません。

 

一般的なインフルエンザ予防接種による有効性は70%(接種しなかった者と比較して摂取した者の発病率(リスク)が相対的に70%減少した)という解釈ですので、アストラゼネカ社の新型コロナワクチンの有効性とだいたい同じです。そのため、有効性70%が低いということはないと私は感じております。

(ファイザー社・モデルナ社が開発しているワクチンの有効性95%が驚異的です)

 

アストラゼネカ社の新型コロナワクチンの作用機序(ウイルスベクターワクチン)とファイザー社・モデルナ社の新型コロナワクチン(mRNAワクチン)の違いについて私の認識を記します。

 

アストラゼネカ社の新型コロナワクチン:ウイルスベクターワクチン

アデノウイルスという風邪症状を呈するウイルスがいます。このウイルスの一部に「新型コロナウイルスのスパイクタンパク質を作り出すDNA」を組み込みます。このように製造したアデノウイルスを注射すると、アデノウイルスが体内の細胞に入り込み(感染するといいます)、新型コロナウイルスのスパイクタンパク質部分の複製を開始します。これにより体内で作られた「スパイクタンパク質」がヒトの抗体に”異物(抗原)”として認識され、新型コロナウイルスに対する免疫を獲得することができます。一方で、同時にアデノウイルスにも感染しますので発熱・風邪の症状を呈することがあります。

 

ファイザー社・モデルナ社の新型コロナワクチン:mRNAワクチン

アストラゼネカ社の新型コロナワクチンは実際の新型コロナウイルスのDNAを使用しているのに対して、ファイザー社・モデルナ社のmRNAワクチンは「mRNA」部分を人工合成して作られた製剤です。インターネット技術の進化により、ウイルスの遺伝子情報は容易に入手することが可能であり(新型コロナウイルスはRNAウイルスです)、入手したデータから短期間のうちにワクチン製造開発が可能となる利点があります。

人工的に作られたmRNAを脂質ナノ粒子などで覆うことで血漿中で分解されることを予防し、生体内で”異物”と認識されないようにmRNAを修飾して、ヒトの細胞内へ送り込むようなイメージです。アデノウイルスのようにDNA断片を注入する方法は、ヒトのDNAに間違って組み込まれた場合に重大な副作用を引き起こす可能性がゼロではないという心配がありいますが、mRNAワクチンはヒトのDNAに組み込まれることはないため、遺伝子組み換えに伴う重症化が起こりえません。

一方で、mRNAワクチンという言葉ができて日が浅く、実際に医薬品として使用された実績はありません。また上記のような構造をしている薬であるため、保管にはマイナス70度(モデルナ社はマイナス20度)という条件が必要となるため、世界的に普及させるためには流通面が一つの課題となりそうです。

厚生労働省はファイザー社の新型コロナワクチン保管用の冷凍庫を3000台確保

2020年11月25日までの新型コロナワクチン関連の有効性および保管温度についてまとめます。

ファイザー社:有効性95.3%、保管温度マイナス70度以下

モデルナ社:有効性94.5%、保管温度マイナス20度以下

アストラゼネカ社:有効性70%、保管温度は通常の冷蔵条件でなくても問題なし

 

FDAに承認申請をした順番的にファイザー社の新型コロナワクチンがまず初めに使用されていくことになると思いますが、その際に問題となる「マイナス70度以下での保管」について厚生労働省の正林督章健康局長は医療機関で適切に保管管理できるよう冷凍庫の確保について以下のように言及しました。

・マイナス70度程度で保管できる冷凍庫3000台を確保する(ファイザー社の新型コロナワクチン保管用)

・冷凍庫7500台も確保する(モデルナ社の新型コロナワクチン保管用?)

・保冷ボックスおよびドライアイスを確保する

 

参院厚生労働委員会にて上記の回答をしていますので、実際にファイザー社の新型コロナワクチンが市場に流通した後も、全国の医療機関にて保管・投与が可能となる見通しです。

 

英国アストラゼネカ社の新型コロナワクチンは70%程度の有効性

2020年11月23日、英国アストラゼネカ社は新型コロナウイルスワクチン候補「AZD1222」についての中間解析結果を公開しました。英国アストラゼネカ社は2つの異なる接種計画で治験を実施しており、その平均予防効果は70%と報告しています。

①最初に半量接種、1カ月後に全量摂取した群

被験者2741例を対象として、最初にAZD1222の半量を接種し、1カ月後に全量を接種した群における予防効果は90%でした。

②全量ワクチン2回接種群

被験者8895例を対象しとして、1カ月以上の期間をあけて、全量ワクチンを2回接種した群における予防効果は62%でした。

上記2つの治験はいずれ後継学的に有意差があります。

2つの投与計画を平均した場合、英国アストラゼネカ社が開発しているAZD1222による予防効果は70%程度です。

このワクチンの優れている点は「通常の冷蔵条件でなくても6か月間保管、輸送、取り扱いが可能である」点です。

ファイザー社が開発しているワクチンはマイナス70度以下で最大半年間保管が可能、2~8℃では5日間保管が可能

モデルナ社が開発しているワクチンはマイナス20度以下で最大半年間保管が可能、2~8℃で30日間保管が可能

アストラゼネカ社が開発しているワクチンは、ファイザー社、モデルナ社が開発しているワクチンと比較して、有効性は劣るものの保管・管理が容易であるという利点があるようです。

 

米国ファイザー社開発の新型コロナワクチンが有効性95%で緊急使用許可申請へ

米国ファイザー社が開発している新型コロナウイルスワクチンについて、FDA(米国食品医薬品局)へ数日以内に緊急使用許可を申請する計画であることを発表しました。最終段階の臨床試験で95%の感染予防の効果があったことを確認したとしています。

4万4000人が参加した治験によると、170例が新型コロナに感染し、そのうち162例が偽薬を投与した参加者であったとしています。(ワクチン投与者は8例のみ)。そのうち重症化例は10例です(ワクチン投与者のうち重症化例は1例)

ワクチン使用と非使用者の割合を計算すると

162÷170×100=95.3%

ファイザー社の新形コロナウイルスワクチンを接種することで95.3%の割合で有効であることをを示しています。

有害事象

倦怠感:3.8%

頭痛:2%

ファイザー社新形コロナウイルス95%有効

米国モデルナ社開発の新型コロナワクチンの有効性94.5%

米国バイオ医薬品のモデルナ社は2020年11月16日、開発中の新型コロナウイルスワクチンの臨床第3相試験の中間解析結果を公開し、有効性は94.5%であることを開示しました。

モデルナ社開発の新型コロナウイルスワクチンは2回のワクチン接種を行う製剤です。新型コロナワクチンまたはプラセボを2回投与し、2回目の投与から2週間後に新型コロナウイルス感染症と確定診断をうけた95例を対象とした中間報告を解析した結果、コロナに感染していたのはプラセボ群で90例であったのに対し、モデルナ社のワクチンを接種した群では5例にとどまっていたという結果です。有効性は94.5%で統計学的に有意差あり。

 

有害事象(副作用)

注射部位反応:2.7%

倦怠感:9.7%

筋肉痛:8.9%

関節痛:5.2%

頭痛:4.5%

痛み:4.1%

注射部位の紅斑:2.0%

重篤な安全性に関する懸念は認められていません。

モデルナ社はこの結果を受けて、数週間以内に米FDAに緊急使用許可を申請することを目指しています。

この臨床試験には米国で3万人をこえる方が参加しています。

モデルナ社が開発している新型コロナワクチンの日本国内の流通予定については、厚生労働省が、2020年10月29日、武田薬品・モデルナ社と3社契約を結んでおり、開発に成功した場合は2021年前半から2500万人分が共有される予定としてます。

 

ファイザーの新型コロナウイルスワクチンで9割越えの予防効果

ファイザーは2020年11月9日、新型コロナウイルスワクチンの第三相試験の中間解析結果を開示し、90%を超える予防効果があることを発表しました。

ファイザーが開発を進めているmRNAワクチン「BNT162b2」はmRNA構造と標的となる抗原のユニークな組み合わせを有しいてるワクチンです。

新型コロナ感染予防のために2回接種するタイプのワクチンで、現在までに全世界で3万8955人が2回目の接種を受けています(2020年11月8日時点)

ワクチンを接種した群とプラセボ群(接種していない群)に振り分けて、安全性、免疫応答、有効性について検証を進めた中間解析結果では、ワクチン接種群で90%超えの予防効果を示したことを開示し、これまでに重篤な安全性の懸念は報告されていません。ワクチン接種開始から28日後まで予防効果が維持されることを開示しています。

ファイザー社は、11月第3週以降には安全性データがそろうことうけて、米国FDAに緊急使用許可を申請する方針としています。

(日本国内では現在、第1/2相試験を行っています)

 

ファイザーが新型コロナウイルスmRNAワクチンの日本国内臨床試験開始

追記:2020年10月21日

ファイザーは新型コロナウイルス感染症に対するmRNAワクチン開発に関して、日本国内での第1/2相試験を開始したことを発表しました。

試験は20~85歳の健常人(日本人)160人を対象としており、75%:25%の比率でワクチン接種群:プラセボ群に分けてワクチンの安全性・忍容性・免疫原性を評価するとしています。

ファイザーが開発しているワクチンは2回接種を行うタイプです。(21日間隔で2回接種)

国際共同第2/3相試験は、ドイツ・米国・ブラジル・アルゼンチンなど最大120の治験実施施設で4万4000人を対象に実施されています。

 

追記:2020年9月6日

ファイザーはツイッター上で、新型コロナウイルスワクチン候補の第Ⅱ相/第Ⅲ相臨床試験にて6000人が2回目の接種を受けたことを公開しました。

さらに開発中のワクチンについて、現在行われている臨床試験の効果があると判断されれば、10月中にもFDAに対して使用許可や承認を申請する方針を明らかにしました。

 

アストラゼネカと同様にファイザーも新型コロナウイルスワクチンを開発しており、国は2021年6月までに1億2000万回ぶん(6000万人ぶん)のワクチンを供給する予定としています。ファイザーが開発しているワクチンは現在、第3相試験に入っており2020年10月の承認を目指すとしています。臨床試験の報告によると、18~55歳までの被験者45人を対象に行われたデータですが、ワクチン接種から21日後に、すべての被験者で新型コロナウイルスに対する抗体が検出されたことに加えて、ウイルスのはたらきを弱める中和抗体の量が上昇することも確認されています。検出された中和抗体の量は、新型コロナウイルスに感染して回復した人の血液から検出された量の1.9~4.6倍と報告しています。

 

副作用:接種した人の半分以上で頭痛などの体調変化あり。(深刻な副作用はなし)

ジョンソンエンドジョンソン製の新型コロナウイルスワクチンで原因不明の症状発症(2020/10/13)

2020年10月13日、新型コロナウイルスワクチンの開発を行っている製薬会社ジョンソンエンドジョンソンは、臨床試験の参加者に原因不明の症状がでたため臨床試験を一時中断したことを明らかにしました。

ジョンソンエンドジョンソン製の新型コロナウイルスワクチンは現在、世界各国で6万人を対象として、第三相試験を行っており、日本国内でも20歳~55歳までと、65歳以上の高齢者を合わせて250人を対象とした臨床試験が行われておりましたが、10月13日から一時中断となっています。(日本国内ではヤンセンファーマが対応しています)

 

ジョンソンエンドジョンソン製の新型コロナウイルスワクチンは1回の接種で効果があることが期待されているワクチンです。

 

他社の動向としては、アストラゼネカが開発を行っている新型コロナウイルスワクチンは、日本国内においては臨床試験が再開されましたが、米国では依然として臨床試験は停止されたままです。

また、イーライリリーは2020年10月7日に米国食品医薬品局(FDA)に新型コロナ患者へ投与するためのモノクロナール抗体薬「LY-CoV555」について、潜在的な安全上の懸念が生じたとして臨床試験を一時中断していることを発表しました。

アストラゼネカ製新型コロナウイルスワクチン「AZD1222」の国内臨床試験再開(10/2)

英国で深刻な有害事象(横断性脊髄炎?)が生じたために治験が中断となっていたアストラゼネカ製の新型コロナウイルス第1/2相試験が10月2日に再開されたことが発表されました。日本ではすでに99人にワクチンが接種されているが、重大な副作用報告はありません。日本国内の治験については、2020年8月下旬から第1/2相試験が開始されており、同じ被験者が2回接種し、250例を対象としていました。しかし、英国での有害事象が発生したために治験がいったん中断されていました。

他の諸外国については、英国に加えて、ブラジル、南アフリカ、インドでも試験再開が可能と判断されています。

横断性脊髄炎は新型コロナウイルスワクチンが原因?

アストラゼネカが開発を続けている新型コロナウイルスワクチンの治験中に英国の被験者1名で重大な副作用がでたため一時開発が中断したニュースが2020年9月14日に報道されました。その後、英国での治験は再開されたものの、その他の国では治験再開とは至っていません。

2020年9月30日、米国FDAはアストラゼネカ製新形コロナウイルスワクチンによる深刻な副作用とみられる症状について調査範囲を拡大し、このワクチンを開発した研究者が開発した同様のワクチンの治験データでも副作用の有無を調べる方針を明らかにしました。

2020年9月14日時点では、深刻な副作用に関する情報は開示されていませんでしたが、この被験者は脊髄に炎症が生じる「横断性脊髄炎」とみられる症状であることが明らかとなりました。

横断性脊髄炎とは

背中が突然痛くなったり、足がしびれたりする症状です。脊髄の特定の部分が炎症を起こし、神経障害が起こります。炎症発作により神経細胞を覆っているミエリンが損傷し、神経に傷がつくことで、脊髄からの指令が手足へ行き届かなくなるため症状を呈します。具体的な原因はわかっていませんが、免疫疾患・ウイルス感染・血流不足などが要因と考えられています。症状が急速に進むと、下肢の麻痺、尿閉などの重度な症状へ進んでいきます。

コロナワクチン接種無料へ

2020年10月1日、政府は新型コロナワクチンの接種に関して、費用負担を求めず全員無料とする方針を固めました。できるだけ多くの人に接種してもらい重症者や死亡者を抑制するうことが目的です。新型コロナウイルスワクチン接種は市町村が主体となって実施するとしています。

アストラゼネカ

追記:2020年9月14日

アストラゼネカは9月12日、全世界で一時中断していた新型コロナウイルス感染症ワクチン「AZD1222」について、英国での臨床試験再開を発表しました。

全世界でワクチン接種が一時的に中断されていましたが、英国の医薬品・医療製品規制庁が安全性に関する調査を終了し、安全性が確認されたことから英国での再開を発表しました。

英国で発生した1件の深刻な有害事象については公開されておらず、臨床試験のスポンサーであるアストラゼネカ社は「これ以上の医療情報を開示することはできない」としています。

アストラゼネカ社が新型コロナウイルスワクチンの臨床試験再開を報告

尚、日本国内における治験再開については「検討中」ということです。

 

追記:2020年9月10日

アストラゼネカ社が開発を進めている新型コロナウイルスワクチン「AZD1222」の臨床試験中において「深刻な有害事象」が生じたため自主的に臨床試験を一時中断することを発表しました。

英国で行われているフェーズ3の臨床試験において1例に「深刻な有害事象」が生じたため、独立安全性委員会が因果関係などについて詳細に検討をすすめることになりました。

試験の一時的な中断については「説明できない疾患が生じた際に、通常講じる必要な措置」という認識であり、安全性の検証を経て試験再開が可能か判断する模様です。

 

2020年8月7日、アストラゼネカが開発したワクチン「AZD1222」について国内で1億2000万回分(6000万人ぶん)の供給を受けることで基本合意した。

アストラゼネカは2020年8月7日に、日本国内で第1/2相臨床試験を8月中に開始するとしています。(対象:健常人250人)

 

AZD1222は弱毒化されたアデノウイルスに新型コロナウイルスのスパイクタンパク質の遺伝子を組み込んだ製剤です。(複製はできないように改良されています)。ワクチンを接種すると体内でスパイクタンパク質が作られ、ヒトの免疫系がスパイクタンパク質を異物ととらえて抗体を作成します。すると、実際に新型コロナウイルスが体内に入ってきたとしても、既にスパイクタンパク質の抗体を保有しているため、感染しない、または重症化しないという狙いがあります。

 

AZD1222はすでにアメリカや南アフリカでも人への投与が開始されており、ブラジルでは第3相臨床試験中です。日本国内での供給は2021年からを見据えており、3000万回ぶんが2021年1月~3月に供給される予定となっています。

これに伴い、新型コロナウイルスワクチン開発を行っている製薬会社9社はワクチン開発に際し、「安全性と接種する個人の健康を最優先する」という共同の見解を表明しました。

 

新型コロナウイルス感染後の抗体はどの程度持続するのか

アイスランドの報告によると、新型コロナウイルス感染後、血中のIgG抗体は最初の6週間で増加しつづけ、感染確認から4か月間はその量を維持していたことが報告されました。

新型コロナウイルス感染後の血中IgG抗体の持続時間

 

アンジェス

2020年9月8日、アンジェスは新型コロナウイルス感染症向けのDNAワクチンについて日本国内における第Ⅰ/Ⅱ相試験を開始したことを発表しました。

大阪市立大学医学部付属病院において第Ⅰ/Ⅱ相試験(低用量群15例、高用量群15例)いずれも2週間隔で2回接種が6月末~8月中旬までの間に接種完了しています。

大阪大学医学部付属病院における第Ⅰ/Ⅱ相試験(用量は2mg群で、2週間隔で2回接種群10例、4週間隔で2回接種群10例、2週間隔で3回接種群10例)という3群に分けて臨床試験がおこなわれ、1回目接種から52週間のフォローを行い2021年9月30日までの試験期間を予定しています。

 

 

covid-vaccine

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新型コロナウイルス感染症予防にエビスタ錠・アクトス錠が有効か?

-コロナウイルス, ワクチン
-アストラゼネカ, ファイザー, モデルナ, 副作用, 新型コロナワクチン

執筆者:ojiyaku


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