地域支援・医薬品供給対応体制加算の算定要件が開示
2026年3月5日に厚生労働省は「令和8年度診療報酬改定の概要【調剤】」を開示しました。
その中に地域支援・医薬品供給体制加算の算定要件が記されていましたので下記します。l
これまでの「後発医薬品調剤体制加算(30点・28点・21点)」と「地域支援体制加算」が合わさって「地域支援・医薬品供給対応体制加算」という名称となったような感じです。
地域支援・医薬品供給対応体制加算1(27点)が実質「後発医薬品調剤体制加算」に該当し、
地域支援・医薬品供給対応体制加算2~5がこれまでの地域支援体制加算に該当するイメージです。
地域支援・医薬品供給対応体制加算1(27点)
[算定要件]
別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険薬局において調剤した場合には、地域支援・医薬品供給対応体制加算として、27点を所定点数に加算する。
[施設基準]
(1) 地域支援・医薬品供給対応体制加算1の施設基準
イ 地域における医薬品の安定供給を確保するために必
要な体制を有していること。
ロ 当該保険薬局において調剤した後発医薬品のある先
発医薬品及び後発医薬品を合算した規格単位数量に
占める後発医薬品の規格単位数量の割合が85%以上
であること。
と記されており、「医薬品の安定供給を確保」するための具体的な内容として
(1) 医薬品の安定供給に向けた計画的な調達や在庫管理を行うこと。
(2) 他の保険薬局に医薬品を分譲した実績(同一グループは含めない)があること。
(3) 医薬品供給不安等により、迅速な医薬品入手が困難な場合は、入手可能な保険薬局を探し、在庫を確認の上、患者を紹介や、処方医に処方変更変更の可否を照会する等適切な対応をすること。
(4) 重要供給確保医薬品のうち内用薬及び外用薬であるものは1ヶ月程度の備蓄をするよう努めること。
(5) 原則として、単品単価交渉の実施をしていること。
(6) 卸売販売業者への頻回配送・休日夜間配送・急配に係る過度な依頼を慎むこと。
(7) 温度管理を要する医薬品や在庫調整を目的とした卸売販売業者への医薬品の返品は慎むこと。
(8) 地域の保険医療機関や保険薬局、医療関係団体と連携し、取り扱う医薬品の品目についての情報共有や、事前の取り決めを行っておくことが望ましい。
以下に地域支援・医薬品供給対応体制加算2~5の点数と算定要件を記します。
「後発医薬品調剤体制加算(30点・28点・21点)」が廃止され地域支援・医薬品供給対応体制加算に加味されます。
[旧施設基準]→[新施設基準]
【調剤基本料1の薬局】
・地域支援体制加算1 32点→地域支援・医薬品供給対応体制加算2 59点
・地域支援体制加算2 40点→地域支援・医薬品供給対応体制加算3 67点
【調剤基本料1以外の薬局】
・地域支援体制加算3 10点→地域支援・医薬品供給対応体制加算4 37点
・地域支援体制加算4 32点→地域支援・医薬品供給対応体制加算5 59点
地域支援・医薬品供給対応体制加算2~5の算定要件は1の要件(医薬品の安定供給に資する要件)に加えて以下の要件となります。
具体的に記しますと、実績要件の数字自体は変わりありませんでした。
しかし、前年度の要件には記されていた「服用薬剤調整支援料」(重複投薬の解消に向けて提案(2)した場合に算定できる調剤報酬)が削除となっていますので、実質10項目から9項目に減ったことになります。
要件は9項目に減りましたが、算定するために求められる項目数は令和6年度と今回とで同じですので、実質ハードルが少し上がったような印象です。
さらに9項目中の「小児特定加算」とは「人工呼吸器や胃ろうなどを日常的に必要とする「医療的ケア児(18歳未満)」に対し、調剤薬局が特別な薬学的管理や服薬指導を行った場合に算定できる調剤報酬の加算」ですので、非常に限定的な算定要件といえます。
つまり9項目とは言いつつ、実際は8項目中3つまたは7つを算定していく作業となります。
上記の算定要件回数について、①~⑧は処方箋1万回あたりの年間回数、⑨は薬局あたりの年間回数となります。
調剤基本料について、医療モール内の複数の医療機関を1つの医療機関とみなして処方箋集中率を計算するというルールができたことで、調剤基本料1から2へ移行する薬局が増えると、これまで以上に地域支援・医薬品供給対応体制加算のハードルが上がることとなります。
かかりつけ薬剤師指導料の点数UPがなくなったため、かかりつけ薬剤師の届出ではなく「かかりつけ薬剤師が服薬管理指導を行う旨の届け出」と文言がかわっています。
経過措置に関する文言は記されておりませんので、令和7年6月から令和8年5月末までの実績を踏まえて、地域支援・医薬品供給対応体制加算を算定していくこととなります。

ここまでが地域支援・医薬品供給対応体制加算に関するお話しです。
以下は” 処方箋様式の備考欄のうち、保険薬局が調剤時に残薬を確認した場合の対応の欄について”いわゆる「残薬調整」についての具体的な手順が開示されていましたので添付します。
処方箋様式の備考欄のうち、保険薬局が調剤時に残薬を確認した場合の対応の欄について、「調剤する薬剤を減量した上で保険医療機関に情報提供」項目を設け、当該指示を行うときには、□欄に「✓」を記載することができるものとしたこと。
「調剤する薬剤を減量した上で保険医療機関に情報提供」項目の□欄に「✓」が記載された処方箋を受け付けた保険薬局の保険薬剤師は、患者の残薬の状況を確認した上で、処方箋に記載された医薬品について、用法及び用量の変更は行わずに投与日数等を減らす調剤(以下「減数調剤」という。)を、必要に応じて行うものであること。当該指示に基づき減数調剤を行った場合は、保険薬剤師は、手帳を用いて服薬管理指導を行う場合には当該手帳にその旨を記載するとともに、患者の残薬の状況、その理由及び実際に患者へ交付した薬剤の投与量、患者への説明内容等について、原則、翌営業日までに当該減数調剤に係る処方箋を発行した保険医療機関に情報提供すること。なお、残薬を確認した結果、減数調剤を行うに当たって、調剤する医薬品の調剤日数又は数量を「0」とすることはできず、必要な場合には従前のとおり、処方医への事前の照会を行うこと。
