おじさん薬剤師の日記

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アンヒバ坐剤(アセトアミノフェン坐剤)が小児の熱性けいれんの再発を減少させる

投稿日:2018年11月27日 更新日:

アンヒバ坐剤(アセトアミノフェン坐剤)が小児の熱性けいれんの再発を減少させる

 

市立ひらかた病院からの報告によると、小児(6ヵ月~5歳)の熱性けいれん患者に対してアンヒバ坐剤(アセトアミノフェン坐剤)を使用すると、その後の熱性けいれんの再発率を低下させることができるという報告がなされました。

 

報告内容

2015年5月~2017年4月末まで、ひらかた市立病院の救急部門を受診した熱性けいれん患者423人(6ヵ月~5歳)を対象として、アセトアミノフェン坐剤を使用した群(219人)と何も使用しなかった群(204人)に振り分けて、調査が行われました。

 

アセトアミノフェン坐剤の使用量は体重1kgあたり10mg(例:10kgの場合は100mg)を6時間ごと、熱性けいれん発症後から24時間まで投与されました。

小児の熱性けいれんにおけるアセトアミノフェン坐剤を使用した場合の再発率について

24時間以内の熱性けいれんの再発率について

6ヵ月~6歳までの全小児

アセトアミノフェン坐剤使用群の再発率:9.1%

何も投与しなかった群の再発率:23.5%

アンヒバ坐剤を入れたのに出てきた/アンヒバ坐剤が溶けて吸収されるまでの時間

6~21か月の小児

アセトアミノフェン坐剤使用群の再発率:13.2%

何も投与しなかった群の再発率:24.3%

アンヒバ坐剤が効くまでの時間について

22か月~6歳までの小児

アセトアミノフェン坐剤使用群の再発率:4.1%

何も投与しなかった群の再発率:22.6%

抗ヒスタミン剤が小児の“熱性けいれん”や“てんかん”を誘発する可能性について

acetaminophen-febrile

acetaminophen-febrile

尚、上記のデータには抗ヒスタミン剤を使用した患者は含まれておりません(熱性けいれんの閾値が低下する可能性が示唆されているため)。また痙攣発作を予防する目的でジアゼパム坐剤を使用した患者も含まれておりません。

 

考察

熱性けいれんを発症した小児において、アセトアミノフェン坐剤を使用することは、連続して発症する可能性がある熱性けいれんの再発を予防する効果が期待できる。

注意:アセトアミノフェン坐剤を使用することが初回熱性けいれんの発症率を低下させるという報告ではなく、熱性けいれん発症後の24時間以内に熱性けいれんを再発するリスクをアセトアミノフェン坐剤が低下させたという報告です。

小児の熱性けいれんにおけるアセトアミノフェン坐剤を使用した場合の再発率について

 

-乳児, 小児科, 痛み止め
-アセトアミノフェン, アンヒバ, 再発防止, 熱性けいれん, 6時間ごと

執筆者:ojiyaku


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