おじさん薬剤師の日記

調剤薬局で勤務するおじさんです。お薬のはたらきを患者様へお伝えします

厚生労働省 調剤薬局 電子処方箋

調剤薬局における書類の保管期間(エクセルダウンロードあり)

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調剤薬局における書類の保管期間(エクセルダウンロードあり)

厚生労働省は処方箋と調剤録の保存期間を2024年7月25日に、これまでの3年間から5年間に延長しましたよね。

保管期間が5年間に延長となった背景としては、電子処方箋の活用によって電子媒体での保管が可能となることから、保管スペースが削減できることを想定している点や、これまで医師のカルテの保管期間が5年間であるのに対して、処方箋の保管期間が3年間であったことから、その整合性をとるために、処方箋の保管期間も5年間にするという背景があるようです。

と、厚生労働省のたてまえとしては、こんな感じですが、実際のところは処方箋を紙媒体で5年間保存するための保有スペースを確保することの大変さを「紙媒体のデメリット」と位置付けて、電子処方箋の推進・普及をねらっているという感じですね。

 

処方箋に関しては、電子処方箋の普及と共に「紙媒体」での保存が、少しずつ減っていくかもしれませんが、それはもう少し先の話になるのかなぁと個人的には感じています。また、調剤薬局ではそれ以外にも保管期間が定められた書類がたくさんあるんですよね。

麻薬や覚せい剤原料の譲渡証ですとか、生活保護調剤券や、医薬品を購入した際の納品伝票や分譲伝票なども保管義務があります。

これら、保管義務がある書類は、一定量がたまったら段ボールにいれて保管されているかと思います。

例えばですが、納品伝票を段ボールに入れてしまう際、以下のような紙をペタッと貼っておくと、開示を求められた時に、ササっと見つけることができるんですよね。また、10年後に廃棄するときにも段ボールを開封しなくても、そのまま捨てることができるんですね。

納品伝票の保存期間に関しては、薬機法・法人税法・商法によって定められた期間が異なります。赤字決算があるかどうかで、保管期間が異なるので、何とも言えませんが、ここでは10年間としておりますのでご了承ください。

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この記事では、上記のような「保存期間の表紙」をエクセルファイルで作成しました。

・納品伝票、分譲伝票(10年)

・処方箋・調剤録(5年)

・生保・中国残留邦人(5年)

・向精神薬廃棄記録(第一種・二種)(2年)

・薬局製剤・要指導・第一類医薬品(2年)

・覚せい剤原料譲渡証(2年)

・麻薬譲渡証(2年)

という7項目についてエクセルのタブで表紙を作成しています。

日付部分に関しては=today()関数を入れておりますので、エクセルを開いた日と、そこから〇年後の日付が表示されるようにしています。

ご興味がありましたが、以下からエクセルファイルをダウンロードしてください。

 

-厚生労働省, 調剤薬局, 電子処方箋
-一覧, 保存期間, 保管期間, 書類, 調剤薬局

執筆者:ojiyaku

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