社会保険診療報酬支払基金が都道府県ごとの審査の差異を可視化。H2ブロッカーとPPIの併用は31%請求通りレセプトが通る
社会保険診療報酬支払基金は都道府県ごとのレセプト請求に関して審査委員会審査の差異を可視化したレポートを公開しました。
いわゆる、都道府県ごとでレセプト請求に差があるうことは適切ではないため、レセプト請求の内容を検証して、差異が適正な理由によるものか、不合理な差異があるのかを分類して、不合理な差異がある場合は解消への取り組みを進めていくというレポートとなっています。
H2ブロッカー(ガスター錠等)とプロトンポンプ・インヒビター(オメプラール錠等)は同効の薬剤であり、併用投与による効果は一定の見解は得られていない。したがって、当該医薬品の併用投与は原則として認められない。 としながらも、実際は全国の査定で上記2剤が併用された場合、68.83%が返戻の対象とされており、残りの31.17%はレセプト請求されているという実態が明らかとなりました。
H2ブロッカーとPPIとの併用投与事例:23502件
レセプト返戻件数:16176件
レセプト請求通り件数:7326件
その他にも調剤薬局関連のレポートでは以下のようなレポートが作成されております。
アルツハイマー型認知症と脳血管障害が併存している場合のアリセプト内服薬の取扱い(後発品含む)(PDF:288KB)
除菌療法前の感染診断の請求がないヘリコバクター・ピロリ除菌療法の取扱い(PDF:315KB)
潰瘍性大腸炎に対するペンタサ錠とペンタサ注腸の併用投与の取扱い(後発品含む)(PDF:291KB)
アレルギー性鼻炎に対するインタール点眼液の取扱い(後発品含む)(PDF:281KB)
H2ブロッカーとプロトンポンプ・インヒビターの併用投与の取扱い(PDF:314KB)
MRSA腸炎、偽膜性大腸炎及び造血幹細胞移植時の消化管内殺菌以外に対する塩酸バンコマイシン散(バンコマイシン塩酸塩散)の取扱い(後発品含む)(PDF:302KB)