PL配合顆粒のジェネリック医薬品の特徴まとめ
PL配合顆粒は1gあたり6.4円の薬です。そのジェネリック医薬品は1gあたり6.2円の薬で現在は4剤が販売されています。(剤形は異なりますが錠剤のピーエイ錠も含めると5剤のジェネリックが発売されています。)
PL配合顆粒には
サリチルアミド 270mg(エテンザミドの活性代謝物):解熱鎮痛抗炎症作用
アセトアミノフェン 150mg:解熱鎮痛作用
無水カフェイン 60mg:鎮痛補助作用(60mgでは抗ヒスタミン剤の眠気防止には至らない)
プロメタジンメチレンジサリチル酸塩 13.5mg:(鼻水止め)
痛み止めとして小児に対するカロナール(アセトアミノフェン)を使用する場合の量15mg/kgについて
上記の4成分が含まれておりますので、PL配合顆粒とジェネリック医薬品を厳密に比較するのであれば、各成分の薬物動態を比較することになります。
以下にPL配合顆粒のジェネリック医薬品について比較データと特徴を示します。
PL顆粒のGEの薬物動態比較
ピーエイ配合錠
PL配合顆粒と同一成分の錠剤です。市場の使用量はPL配合顆粒に次いで2番目に多い量が処方されています。
PL配合顆粒と比較して、効果発現までの時間10~15分ほど遅いという特徴があります。ピーエイ配合錠は粉製剤ではなく錠剤ですので、溶けて吸収されるまでに少しだけ時間を要するという感じでしょうか。
鼻水止め(プロメタジン)の半減期が先発と比較して1時間弱短い数値が示されております。
「ロキソニンのジェネリック医薬品は効きません」という患者様への対応
マリキナ配合顆粒
先発品とジェネリックを比較する際に用いられるデータはAUCとCmaxという2つの指標なのですが、マリキナ配合顆粒はこの2つのデータに関してPL配合顆粒と一番近い製剤のように見受けられます。(4成分の数値が95~102%の間に収まっている)
また効果発現時間お指標であるTmaxが先発品よりも小さい値が示されていますので効き目の早さも十分期待できる製剤と言えます。プロメタジンに関するデータがすべてPLを下回っていますので、データ上はPLより眠気が強いという感じにはならないかと思われます。
セラピナ配合顆粒
アセトアミノフェンの薬物動態がPL配合顆粒と全く同じです。含有4成分のTmaxの値がどれもPL配合顆粒と酷似していますので効果発現までの時間に差異はないかと思われます。
サラザック配合顆粒
先発品とジェネリックを比較する際に用いられるデータはAUCとCmaxという2つの指標なのですが、サラザック配合顆粒はこの2つのデータに関してPL配合顆粒よりも数%低めのデータが記されています。後発医薬品の定義は(先発と比較して80~125%の効き目)となっておりますので、製品よっては効き目が強くなる可能性も秘めているわけですが、サラザック配合顆粒に関してはデータ上、そのような懸念は問題なさそうに感じます。
カロナール500mg(アセトアミノフェン)の鎮痛作用について他剤との比較データ
トーワチーム配合顆粒
市場ではPL配合顆粒、ピーエイ配合錠に次いで3番目に使用量が多い製剤です。
含有4成分のAUCがPL配合顆粒よりも下回っています。成分ごとの違いを確認してみるとトーワチーム配合顆粒に含まれるプロメタジンのCmaxが先発品を上回っておりますので、強いて上げるとすると眠気のピークに注意という感じでしょうか。