iPS細胞を用いたパーキンソン病の治験が米国で開始(2023/12/27)
住友ファーマはiPS細胞を用いてドパミン神経前駆細胞を製造し、米国でパーキンソン病の治験を開始したことを同ホームページに公開しました。
被験者は7例としており、iPS細胞由来のドパミン神経前駆細胞を被験者へ移植します。治験フェーズ(1/2)
パーキンソン病モデル動物を用いた研究では、ドパミン神経前駆細胞を移植するこで脳内に成熟ドパミン神経細胞を効率的に生着させられることが明らかとなっています。
住友ファーマ株式会社「iPS細胞由来ドパミン神経前駆細胞を用いたパーキンソン病治療」の治験開始
抗パーキンソン病治療薬「ヴィアレブ配合持続皮下注」が医薬品として承認されました(2022/11/28)
2022年11月25日に行われた厚生労働省の薬食審第一部会にて、抗パーキンソン病治療薬「ヴィアレブ配合持続皮下注」が医薬品として承認されました。
ヴィアレブ配合持続皮下注はパーキンソン病治療の主軸であるレボドパ含有製剤であり、初の皮下注投与製剤です。
24時間持続皮下注入(CSCI)により血液中のドパミン濃度を一定に保ち、パーキンソン病の日内変動を改善する効果が期待されます。
現状では、ドパミンの持続製剤としてはデュオドーパ配合経腸用液という製剤が使用されておりますが、胃ろうを作成して空腸に直接投与する製剤となっていたため、「胃ろう」を作ることに抵抗がある患者さんがおられました。
今回承認された「ヴィアレブ配合持続皮下注」は胃ろう作成などの手術を必要とせず、皮下注にて投与することができることが患者様にとって大きな利点と考えます。
また、効果についても臨床試験データでは、ジスキネジア(不随意運動)を伴わないON時間の増加について、経口レボドパ/カルビドパ製剤が0.97時間であったのに対して、ヴィアレブ配合持続皮下注では2.72時間の増加が確認されています。
またこのON時間の改善は、投与1週目から認められ、12週間持続したと報告されています。
ヴィアレブ配合持続皮下注の薬理作用や発売時期などの詳細に関しては、わかり次第追記して参ります。