エピシル口腔用液をMeiji Seikaファルマが発売開始
化学療法や放射線療法に伴う口内炎で生じる口腔内疼痛の管理および緩和を物理的に緩和する口腔内用液「エピシル口腔用液」を2018年5月16日Meiji Seikaファルマが発売します。エピシル口腔用液は歯科医師に処方権がある医療機器ですので、医師は処方することができません。歯科医師が必要と認めた時に院内で患者様へ使用方法を説明して医療給付する製品です。(保険がききます)
エピシル口腔用液とは脂質ベースの液体であり、口腔内に使用すると口腔粘膜を覆う強固な生体密着保護膜を形成する液剤です。口内炎患部を物理的に覆うことで保護することが可能です。医薬品ではないため治療効果はありません。臨床試験の結果では、使用後数分以内に口腔内の疼痛を緩和し、その効果は8時間程度持続することが報告されています。
口内炎症状には痛み・違和感・乾燥などの自覚症状がありますが、がん化学療法や放射線療法に伴う口内炎では、口腔内の疼痛により食事が困難になるケースもあります。エピシル口腔用液は、そのようながん治療を受けている方の生活の質を維持するための製品となっています。
抗がん剤による口内炎について
口腔内粘膜が再生する周期は10日程度ですので、口内炎は抗がん剤の投与後7~10日程度で発症し、その後2週間程度で改善がみられることが多いです。殺細胞タイプの抗がん剤で口腔内のよく動く場所で口内炎が発生しやすく、分子標的薬では刺激を受けにくい部分(あまり動かない部分)に口内炎ができやすいという特徴があります。
放射線治療による口内炎について
頭頚部癌治療における放射線照射治療では、開始から1週間後に口腔内の乾燥や味覚障害は起こり、3週間後に口腔粘膜炎で嚥下困難が生じ、4週間後あたりから徐々に口腔内粘膜炎の影響で疼痛を感じるケースがあります。嚥下時の疼痛は食事が喉を通らないほどの痛みを感じることもあるためエピシル口腔用液などの疼痛緩和製品は非常に有用であると感じます。
価格はエピシル口腔用液10ml入りで償還価格7520円となっています。
味はマイルドなペパーミント風味の製品で、保存料は含まれておりません。 麻酔効果なしで口腔内潰瘍やびらん・口内炎が原因となる痛みを和らげる保護膜をつくる製品です。使用における副作用は報告されておりません。
(海外のホームページより引用)
はじめまして。
母が乳がんの治療による口内炎がひどく、
エピシルを処方してもらえる病院を探しています。できれば愛知県春日井市。名古屋市など。
インターネットで検索してみても、
なかなかそのような情報が見つかりません。
もしよろしければ、ご教示いただけるとありがたいです。
ご連絡ありがとうございます。
抗がん剤治療における口内炎は非常につらいですよね。エピシル口腔用液は販売したばかりですので、医療機関への情報開示や市場の流通状況については販売元であるMeiji Seikaファルマしかわかりません。そこで5月21日にエピシエル口腔用液を販売しているMeiji Seikaファルマへ連絡をとり、どのようにすれば入手することができるのかを確認しまして、再度ここに記載いたします。
エピシル口腔用液は医薬品ではなく”医療機器”という分類の商品なのですが、
2018年1月時点(エピシル口腔用液発売前)の段階で厚生労働省は保険適応を認めています。
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000192797.pdf
エピシル口腔用液の入手方法についてMeiji Seikaファルマ担当者へ確認しました。
エピシル口腔用液は医薬品ではなく医療機器という分類に属する商品であり、医師は処方することができません。歯科医師が処方する商品となります。歯科を受診した際に歯科医師が必要と認めた場合に使用方法を説明してエピシル口腔用液を保険給付することができるということです。(保険がききますので3割や1割を支払うことで入手できます)。
Meiji Seikaファルマ担当者へエピシル口腔用液を発売して以降、どのような宣伝活動を行っているか聞いてみたところ、必要としている患者様(抗がん剤・放射線治療を行っている)が入院していて更に、歯科医師がいる総合病院を中心に宣伝活動を開始しているということです。
現在、お母様が歯科医師の常駐している総合病院に入院いるのであれば、Meiji Seikaファルマの担当者が情報提供しているのでエピシル口腔用液の存在は知っていると思います。しかし、乳がん治療は日帰りで行うケースが多く、クリニックで治療を行っている場合、クリニックの医師は「エピシル口腔用液」の存在をしりませんし、知っていても処方することができません。
この場合、乳腺クリニックの医師に「エピシル口腔用液」という商品があって使用してみたい旨を伝えた上で、知り合いの歯科医師宛に手紙を書いてもらい歯科を受診するという流れが、スムーズに入手できる方法の一つかもしれません。
または近隣の歯科(歯医者さん)に電話にて「抗がん剤または放射線治療を行っていて口内炎がひどいのですが、エピシル口腔用液という商品を保険給付していますでしょうか?」と相談するのも手かもしれません。
開業している歯科医師は、おそらくエピシル口腔用液という商品を知らないかと思われます(メーカーの宣伝活動が普及していないため)。さらに、歯科医師が保険給付できる(保険を使用して3割負担として給付できる)というルールが浸透していないため、初回入手するまでに少し時間を要するかもしれません。
かかりつけの歯科医があれば理想なのですが、かかりつけが無い場合でも、まずは、いつもかかっている乳腺の先生か歯科医師に相談してみることがよいかと思いす。
メーカーのホームページに「エピシル口腔用液」に関する情報が記されておりますので、もしよろしければ印刷をして病院に持参してもいいかもしれませんね。
http://solasia.co.jp/products/episil.html
エピシル口腔用液
以上ご連絡いたします。
とてもわかりやすく書いていただき、ありがとうございます。
母が通っている総合病院で聞いてみます!
ありがとうございます!